山名城(やまなじょう)

山名城の基本情報

通称・別名

寺尾下城、下城、前城

所在地

群馬県高崎市山名町前城

旧国名

上野国

分類・構造

山城

天守構造

不明

築城主

尹良親王

築城年

応永2年(1395)

主な改修者

主な城主

山名氏、木部氏

廃城年

不明

遺構

曲輪、土塁、堀切、横堀(空堀)、竪堀

指定文化財

市史跡(山名城址)

再建造物

石碑、説明板

周辺の城

倉賀野城(群馬県高崎市)[2.2km]
高崎城(群馬県高崎市)[5.7km]
藤岡城(群馬県藤岡市)[5.8km]
奥平城(群馬県高崎市)[5.9km]
島名城(群馬県高崎市)[6.4km]
平井城(群馬県藤岡市)[6.7km]
一郷山城(群馬県高崎市)[7.5km]
白倉城(群馬県甘楽郡)[8.5km]
阿内城(群馬県前橋市)[9.4km]
金窪城(埼玉県児玉郡)[9.9km]

山名城の解説文



山名城(やまなじょう)は、群馬県高崎市山名町前城(上野国多胡郡)にあった戦国時代の日本の城(山城)。別名前城・寺尾下城ともいわれる。高崎市指定史跡。

概要 

烏川と鏑川に挟まれた片岡丘陵の東南端付近に位置する山城である。

東西に続く尾根の一部を堀切で区画して城郭化しており、南北130メートル・東西450メートルに広がる。また西側の尾根続きで、城から北東700メートルには根小屋城が存在する。

築城は応永2年(1395年)で、当時尹良親王の拠っていた寺尾城(寺尾中城)の東南城塁として築かれた。別名の寺尾下城はこの寺尾中城や寺尾上城(乗附城)との対比に由来する。その後、武田信玄が北西に根小屋城を築城したことでその支城として使用された。もう一つの別名の前城は、根小屋城の前にあることに由来する(『日本城郭大系』)。

この地域は山名氏の由来たる多胡郡山名郷に比定されており、この城も山名義範が築いて山名氏の代々の居城であったとする伝承(源義家の孫、新田義重の子義範はこの山名城に拠って山名氏と称し、以後八代、山名城を護ったという。)もあるが、確証が無く詳細不明である。

城郭構造は天正年間の囲郭式の様相を残し、戦国時代に改修されたことを示している。

戦国時代を通じて、東の木部氏館(現・群馬県高崎市木部町の心洞寺)にいた土豪木部氏が拠る要害城であった。木部氏は武田氏・滝川氏・後北条氏と主家を変えて存続していたが、天正18年(1590年)に豊臣秀吉が北条氏直を攻撃した際北条側に付いたため滅亡し、山名城の消息は不明となった。これ以後に廃城となったとされる。

本丸は公園として整備されている。また南側の中腹には山ノ上古墳と山ノ上碑が存在する。

参考文献 

  • 平井聖ほか編集『日本城郭大系』第4巻、新人物往来社、1979年

山名城の口コミ情報

2023年09月30日 RED副将軍
山名城



武田氏家臣の木部氏の居城🏯

オススメ度 ★★★⭐︎⭐︎

1395年に尹良親王により築城。当初は寺尾城(寺尾中城)の東南城塁として築かれた寺尾下城が始まりとされます。
また、新田義重の子である新田義範を祖とする山名氏の居城であり、8代に渡り居城としたとの伝承もあり比定地とされますが定かではありません。
その後、戦国時代には在地土豪である木部氏の詰城として利用されました。
1568年に甲相駿三国同盟が崩れて北条氏と武田氏が対立すると、武田氏は山名城の丘陵上に根小屋城を築城。木部氏も武田氏に従い、山名城は根小屋城の支城として北条氏の所領との前線拠点として対峙しました。
1582年に織田信長により武田氏が滅亡した際には、木部範虎は天目山で武田勝頼とともに殉死。その後、木部氏は北条氏に従いましたが、1590年に豊臣秀吉による小田原征伐において木部貞朝は小田原城に入城し北条氏と運命を共にしたとされます。
その後、山名城は廃城となりました。

見所
頂部に主郭を配し、東に横堀で区切られた二郭、三郭、四郭が連なります。シンプルな縄張りですが大規模な三重構造の横堀はなかなかのものです。
西尾根にも堀切で区切られた小郭が連なっています。

高崎自然歩道として整備されています。登り始めると直ぐにある山上古墳を経由し20分程度で辿り着きます。尾根続きの根小屋城と併せての訪城をオススメします。

2022年11月29日 RED副将軍
寺尾茶臼山城[山名城  周辺城郭]



県営団地横の駐車場から徒歩3分で辿り着く本格山城🏯

オススメ度 ★★★⭐︎⭐︎

築城年代等の詳細は不詳。
鎌倉時代に源義家の孫である新田義重の居城であったとも、1397年に南朝の皇族である尹良親王が寺尾城に籠もったときの砦の一つとも、南北朝時代には新田義貞の弟である脇屋義助が城主であったとも、正長年間(1428年〜1429年)に和田小太郎が築いたとも、戦国時代には周辺の根小屋城と同じ様に武田信玄により改修されたとも云われますが定かではありません。

見所
主郭と南郭は深さ8mの深い堀切で区切られ、主郭は土塁が巡り、北から東にかけては空堀が巡ります。
主郭北東部には虎口が開口。土橋が架かり馬出し状の郭に繋がっています。
切岸も中々の鋭さで、コンパクトながらも住宅地の中とは思えない技巧的な縄張りです。
開発により南側と東側は削られてしまっています😢

行き方は、城域南麓の県営城山団地を目指して下さい。専用駐車場が2台分あり城域まで階段が続いています。急斜面ですが比高は30m程で、ものの3分で南郭に辿り着くというお手軽物件です。

11月の16時過ぎからでも十分に登城可能な本格山城でした😆

2022年11月13日 マグロ常陸介祐平
山名城



山上碑・山上古墳から遊歩道で10分程で主郭に出られます。途中、堀切を2つ見ることが出来ました。その先に2、3、4郭があるようですが、入り口がわからず断念しました。山上古墳の石室に入る際は、大量のカマドウマにご注意ください。

2022年10月09日 らっちゃん
山名城

上野三碑の一つ、山上碑の駐車場に停めて碑まで階段を登り、高崎自然歩道を進むこと5〜6分程で城跡に入る看板あり。碑から15分強で到着です。

2021年03月07日 ファン掃部助トム治郎
山名城



高崎駅から観音山、高崎自然歩道をとおり攻城しました。寺島中城、上野三碑のひとつ金沢井碑、根古屋城など見ごたえがあります。山名城から下ると山名碑があり西山名駅までまもなくです。

2020年08月17日 龍馬太閤【備中の麒麟児】
寺尾茶臼山城[山名城  周辺城郭]



群馬県の高崎市にある寺尾茶臼山城♪現在は住宅地の中にヒッソリと残ります♪

鎌倉時代は新田義重の居城で南北朝時代には新田義貞の弟、脇屋義助の居城であったと伝わります♪戦国時代には武田信玄が改修したという説もあります☆

南北朝時代の城と戦国期の城は見た目、縄張りで明らかに違くて此処は間違いなく戦国期に使用された様な縄張り遺構を残します♪

甲斐の武田信玄はこの辺りにまで勢力を拡げようと侵攻しています☆10キロ圏内に根古屋城と言う武田信玄の家臣を置いた本格的な城も見えます♪(落しに行く気満々な♪)
根古屋城との連携を図る為と考えるとやっぱ武田信玄♪と思える城郭でした♪

2020年07月21日 龍馬太閤【備中の麒麟児】
根小屋城[山名城  周辺城郭]



群馬県の高崎市にある根古屋城☆築城主は武田信玄となります☆
群馬で武田信玄の結構本気度の高い城が見れるって有り難いです☆このエリアを狙いに行っていた紛れもない証拠です☆

武田信玄は山名城、寺尾茶臼山城の間にココを造りました☆信州佐久郡・望月城の望月甚八郎と伴野助十郎を配置、守備させました☆

長野氏籠る箕輪城を落とした武田信玄は西上州を手中におさめて上杉謙信、北条氏康と対峙しました☆

伝えの城として機能していた様で、倉賀野、木部、和田の諸将を監視する為に生き抜きました☆

写真は全て動線兼横堀と虎口☆
かなり技巧的且つ大胆な造りでした☆
藪に影に上手く撮れなかったから、また冬に行くとしようw

2020年03月10日 とど侍従
山名八幡宮[山名城  寺社・史跡]

お正月は1月5日まで御朱印が書き置きでした。本殿に行く前に階段がありますがその下にはパン屋さんや小さな祠や「山名一族神馬」という馬の像もあって階段の下でも十分楽しめます。本殿の裏や周りでは絵馬や祈祷、御朱印を受け付けていました。また、毎年10月ごろにお祭りも開催されます。

2020年01月16日 とど侍従
山上碑[山名城  寺社・史跡]

山の上にあるため整備されていますが結構きついです。しかも建物内なので字はよく見えません。お隣の古墳は石室の中まで入れます。

2019年05月31日 左近衛中将かめかめ
山名城



主郭東郭の更に東側の堀切。郭の北側は折れを伴った横堀のようになってます。倒木で進めなかったけど。

2019年05月31日 左近衛中将かめかめ
山名城



主郭東側の堀切(と思う)。下の曲輪からの高低差結構あります。

2019年05月29日 左近衛中将かめかめ
山名城



主郭南側の切り岸と土塁に囲まれた空間。この先竪堀のような急斜面になってます。足元要注意です。

2019年05月29日 左近衛中将かめかめ
山名城



主郭西側の堀切。左側の主郭へあがると城主らしきネコ様発見。睨まれたので即退散しました。

2019年04月28日 もっくん勘解由長官3号
本丸跡[山名城  遺構・復元物]



堀切から登ると少し開けていてツツジと展望台があります。

2018年01月11日 三男坊.k大学頭
山名城

本郭の虎口手前、右側の斜面から更に奥に行けます
そこまで行くと根古屋城に匹敵する結構良い感じの遺構が見られますよ
冬の間にお訪ねください

2018年01月08日 立崎大膳大夫公麻呂
山名城

高崎自然歩道のハイキングコース上にあります。上野三碑が世界遺産に登録されたため、ハイキングコースは良く整備されています。山名城の遺構よりも、コースの先にある、根小屋城の遺構の方が素晴らしいです。大きな竪堀や井戸跡など、見所がたくさんあります。

2017年12月26日 カーネル
山名城

上毛線山名駅に高崎自然歩道の地図があります。これを参考に山名城へ

まずは駅から徒歩2分の山名八幡宮にお参りします
境内を出たら生活道の脇に立つ看板に従い進み、いよいよ山道かと思ったら、すぐに下山してまた住宅街
さらに看板に従って右左折を繰り返して進みますが、看板が多数あり楽しいです

駅から1.1kmの窟堂址から、ようやく山道で、ここには駐車場もあります
ゆるゆると登ると山名城址の看板と指導標があり、それに従うと堀を越えて本丸です。ここまで40分

指導標まで戻り、右折して先へ進むと、水戸黄門の物語の看板があったりします
さらに平坦な道を進むと根小屋城との分岐があるので右折して周回コースを歩きます

根小屋城は、案内が豊富で見どころも多数です。その後は金井沢碑を目指して黙々と山道を歩く・・・

金井沢碑に寄り道してから上信電鉄の根小屋駅へ到着したのは、山名駅をでて2時間ちょいでした

2017年07月08日 音みく中務大輔闇サガン
山名城

山上碑・古墳側駐車場からアタックしてみました。
猪注意の看板?貼り紙?があったので、一人ビビりながらデジカメ撮影しながらでしたが、一時間かからずに戻ってこれました。
駐車場は10台ほど停められます。トイレも整備されてキレイですよ。

2017年06月05日 
山名城

高崎商科大学前駅からt高崎自然歩道が整備されています…が、狭い道幅に、両サイドが背丈よりも高い笹藪の箇所もあり、某有名城郭サイトには、「とても気持ちのいいハイキングコース」とありますが、冗談ではありません。不気味で昼なお暗いので、山城に慣れてない人は、充分ご注意ください。

登りきったところの分岐を右手に行くと、根小屋城跡、左手に行くと山名城跡。

城跡は、ヤブで分かりにくいですが、竪堀と横堀を穿ち、曲輪と曲輪を堀切で断ち切っています。

明らかに戦国期後半に改修を受けていると思われます。



2016年05月22日 左衛門佐平八郎
山名城

先人の言葉の通り 東側は住宅地で駐車するスペースが有りませんので
南側の山名碑を目指して行くことをお勧めします
こちらはトイレ完備の駐駐車場があります

遊歩道が整備されていて落ち葉なども綺麗に片付けてあり とても快適でした

1kほどで山名城と根小屋城の分岐点に着きます
今回自分は武田氏が上州監視の為に狼煙台として築かれたという根小屋城に向かいました
狼煙台というよりは 出城に近い?かと思います
本丸下に大きな横堀があり横曲輪 その下には竪濠と 見応え充分でした


2016年02月25日 永眠武蔵守釋 葱進
山名城

地図上で南側の「山上碑および古墳」と書かれた辺りから山名城方面へ高崎自然歩道が整備されてるそうですが、何の下調べもせずに訪れたので今回は東側の新興住宅地から登りました。

車両通行止めの道を先に進み、分岐を左に曲がります。
案内の矢印等全くないけど、人が通った跡がしっかり残っているので迷うことはないでしょう。
急な山道を進み、最後堀切?から丸太の階段を登ると石碑やベンチや物見台のある公園に出ます。そのあたりが本丸跡とのこと。
公園内の案内板は朽ち果てて役立たず。

初めて訪れるなら高崎自然歩道を歩くルートをとったほうがいいと思います。

2015年01月27日 牢屋見廻り同心マダオ
山名城

山名城より北へ尾根沿いに根小屋城、茶臼山城、寺尾中城、乗附城と続いています。根小屋城の遺構は一見の価値あります。また、山名城下の山名八幡宮は山名氏祖・山名義範が館を構えていたとも言われています。
さらに、山名城東にある木部氏館(心洞寺)には天目山の戦いで散った木部範虎の墓があります。

山名城の周辺スポット情報

 本丸跡(遺構・復元物)

 説明板(碑・説明板)

 説明板(碑・説明板)

 山名館跡(碑・説明板)

 根小屋城(周辺城郭)

 寺尾茶臼山城(周辺城郭)

 三ツ木城(周辺城郭)

 吉良氏陣屋(周辺城郭)

 寺尾中城(周辺城郭)

 木部城(周辺城郭)

 山上碑(寺社・史跡)

 山名八幡宮(寺社・史跡)

 稲荷山古墳(寺社・史跡)

 七輿山古墳(寺社・史跡)

 伊勢崎古墳(寺社・史跡)

 光薹寺(寺社・史跡)

 心洞寺(寺社・史跡)

 古墳駐車場(駐車場)

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