西宮砲台(にしのみやほうだい)

西宮砲台の基本情報

通称・別名

築洲台場

所在地

兵庫県西宮市西波止町1-1

旧国名

摂津国

分類・構造

台場

天守構造

なし

築城主

徳川幕府

築城年

慶応2年(1866)

主な改修者

主な城主

徳川幕府

廃城年

遺構

石堡塔、土塁

指定文化財

国史跡(西宮砲台)

再建造物

石碑、説明板

周辺の城

越水城(兵庫県西宮市)[2.5km]
小松城(兵庫県西宮市)[4.3km]
鷹尾城(兵庫県芦屋市)[4.3km]
瓦林城(兵庫県西宮市)[4.4km]
七松城(兵庫県尼崎市)[6.6km]
富松城(兵庫県尼崎市)[7.1km]
平野城(兵庫県神戸市)[7.6km]
尼崎城(兵庫県尼崎市)[8.1km]
塚口城(兵庫県尼崎市)[8.7km]
小浜城(兵庫県宝塚市)[9.6km]

西宮砲台の解説文



西宮砲台(にしのみやほうだい)は、兵庫県西宮市御前浜(香櫨園浜)にある江戸時代末期の砲台跡。国の史跡に指定されている[1]

概要 

高さ約12m・内径約17m・壁厚1.21m(1階底部は1.53m)の石造円堡。外壁は漆喰仕上げ、内部は3層となっている。

1階は床叩土で、中央に防火用(もしくは砲身冷却用)の井戸が掘られ、床板敷の弾薬庫が設けられていた。

2階は木造で側面に砲眼(下画像)が11個、北側に外部より指示を受けるための窓が1個開いており、大砲2門を設置し筒口を四方に向ける装備であった[2][3]

なお、砲台は柵に囲まれており、内部は公開されていない。

  • 所在地:兵庫県西宮市西波止町字西波止5374の1番ほか[4]
  • 所有者:阪神電気鉄道株式会社
  • 管理団体:西宮市教育委員会
  • 文化財指定:国の史跡(大正11年3月8日指定)[5]

歴史 

幕末の頃、国防に不安を感じていた江戸幕府では、将軍徳川家茂の時代になり勝海舟の建議を取り入れ、文久3年(1863年)、大坂湾の海防のために和田岬砲台、舞子砲台、今津砲台などとともに西宮砲台の建設が開始された。

基礎工事(地杭打ち)では1,541本もの[6]松杭が打ち込まれた。建設に必要な御影石(花崗岩)は主に、備中小田郡の島々[7](現・岡山県笠岡市)より切り出し、海路にて運搬された[8]。熟練工を多く招集し突貫工事で建設が進められ、慶応2年(1866年)に竣工。完成後、空砲を試し撃ちしたが砲煙が内部に充満してしまい、結局実用には向かず、一度も使われないまま明治を迎えることとなる。

その後西宮町は、砲台を所有する陸軍省に対し再三払い下げを申請したが不許可となったが、明治40年代に阪神電鉄へ払い下げられ、香櫨園浜遊園の一部として利用された[9]

年表

  • 文久3年(1863年)8月3日 - 工事着工
  • 慶応2年(1866年)- 竣工
  • 明治17年(1884年)- 火災により木造構造物を焼失。
  • 大正11年(1922年)3月8日 - 国の史跡に指定。
  • 大正12年(1923年)3月 - 上記指定に伴い標柱石「史蹟西宮砲台」を設置。
  • 昭和9年(1934年)- 室戸台風による被災後、屋根の復原工事を施工。
  • 昭和53年(1978年)- 内部の鉄骨による補強、天井設置など改修作業を実施。

交通アクセス 

  • 阪神バス「西波止町」バス停下車 南へ約150m ※阪神西宮南口より西宮浜手線に乗車

参考文献 

  • 【書籍】「西宮市史 第2巻 」
  • 【書籍】「西宮市文化財資料第47号 新西宮歴史散歩 」
  • 【書籍】「西宮市文化財資料第48号 新西宮の文化財 」

西宮砲台の口コミ情報

2023年07月17日 RED副将軍
西宮砲台



大砲を据える石堡塔と土塁が残る江戸時代末期の軍事施設

オススメ度 ★★★⭐︎⭐︎

1866年に江戸幕府により築造。外国船からの大阪湾防備のため築いたもので、軍監奉行の勝海舟が場所を調査決定し、門下の佐藤与之助が設計しました。

見所
中心部の大砲を据える円筒形の建物が石堡塔と呼ばれ、それを囲む防御壁の外郭とで構成されています。石堡塔は花崗岩の石材で造られた高さ12m、直系15mの大規模なもの。2階に窓が12あり、その内の11が砲眼、北側の1つが灯り取りと外部との連絡用の窓でした。

残念ながらこの砲台は試射で内部に煙が充満して使い物にならなかった欠陥品です😂そらそやろ!とツッコミに来てください。

2023年03月01日 おとなのかにかま
西宮砲台



西宮砲台 幕末に四年かけて作られた!御前浜にあります!最寄り阪神西宮駅からは遠いため、車をおすすめします。少し足を伸ばせば今津灯台があり、江戸期から現役で頑張る灯台も見ることができますよ!

2022年10月31日 まー越後守
西宮砲台

想像以上に大きくてびっくり。ここに勝海舟が来たかと思うと、さらに感動!

2022年09月09日 #91右近衛中将
西宮砲台



簡単にリア攻め出来るお城(?)です。最寄りの駅から、徒歩で向かいました。

2022年07月24日 摂津守いくpika
西宮砲台



西宮砲台の北側の防潮堤を超えて直ぐにある細長い公園。
その縁にある石列は砲台の外郭を形成していた石列の跡だそうです。
航空写真で見ると確かに砲台の西側と南側に残る石列の同心円上に並んでいる事が分かります。
と西宮市郷土資料館の見学会で学芸員さんが解説をしておられました。
やっぱり現地でこういった街中にある歴史的な痕跡を調べるのってホント楽しいですね〜🕶
郷土資料館の学芸員の皆様、暑い中本当にありがとうございました。

2021年10月19日 萌魏摂政叡声
西宮砲台

御前浜公園の東側。柵に囲まれ中に入れないが、存在感のある円筒形構築物。

2020年11月22日 かしよし讃岐守1181
西宮砲台

御前浜公園内にいかにも要塞な感じの円柱形の建造物があります。車の方はすぐ横に駐車場があります。短時間なら無料です。

2018年07月22日 摂津守いくpika
西宮砲台

阪神電車西宮駅のえびす口から出て徒歩25分でした。
新年の福男を決める開門神事が有名なえべっさんこと西宮神社の東側の道をひたすら南へ歩くと到着しました。

砲台自体は思いの外に大きな円い筒状の要塞で、御影石で組まれた外壁を白漆喰で塗り固めた和洋折衷な存在で、まるでコックさんの帽子みたいだなぁと感じました。
また、砲台の西側には土塁と海に面していた南側には石材が数個列をなして残っています。

尚、砲台内部は残念ながらフェンスに囲われており内部見学は出来ません…
更に防潮堤に囲まれ、面前の海には埋立地が広がっており往時の存在感を味わえ無いのが少し残念です。

それでも戦国期の城郭とは違って日本を守るぞ!とのコンセプトで建てられた城物。
ググると無用の長物だったと散見されますが、幕末の動乱を今に伝える素晴らしい貴重な遺構だと感じました。

2017年04月01日 橘若狭守次郎吉
西宮砲台

防波堤に囲まれた御前浜公園に石堡塔(砲台)があります。石堡塔の西側には土塁が残っています。普段、石堡塔内部の一般公開はされていません。

2015年06月21日 源陸中守@ポンコ2…①
西宮砲台

阪神電車「香櫨園」駅から夙川沿いを南に約800メートルほどいった御前浜公園の東端にあります。

西宮砲台の周辺スポット情報

 砲台(遺構・復元物)

 土塁(遺構・復元物)

 説明板(碑・説明板)

 今津砲台(周辺城郭)

 住吉神社(寺社・史跡)

 西宮神社(寺社・史跡)

 西安寺(寺社・史跡)

 西蓮寺(寺社・史跡)

 正念寺(寺社・史跡)

 今津灯台(寺社・史跡)

 トイレ(トイレ)

 トイレ(トイレ)

 駐車場(駐車場)

 駐車場(駐車場)

 御前浜公園(関連施設)

 西宮浜(その他)

 葭原橋(その他)

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