山之城(やまのじょう)

山之城の基本情報

通称・別名

山の城城

所在地

千葉県鴨川市上小原

旧国名

安房国

分類・構造

山城

天守構造

築城主

正木時綱

築城年

天文2年(1533)

主な改修者

主な城主

正木氏

廃城年

遺構

曲輪、腰曲輪、土塁、横堀(空堀)、櫓台

指定文化財

再建造物

周辺の城

秋元城(千葉県君津市)[16.3km]
稲村城(千葉県館山市)[16.9km]
千本城(千葉県君津市)[17.0km]
勝山城(千葉県安房郡)[18.0km]
岡本城(千葉県南房総市)[18.6km]
造海城(千葉県富津市)[19.9km]
久留里城(千葉県君津市)[20.5km]
佐貫城(千葉県富津市)[20.8km]
館山城(千葉県館山市)[21.2km]
勝浦城(千葉県勝浦市)[26.1km]

山之城の解説文



山之城(やまのじょう)は、千葉県鴨川市主基西(安房国長狭郡)にあった日本の城。

概要 

嶺岡浅間の東側山中に築かれた山城で15世紀に築城されたと推定されている。16世紀には正木通綱が居城とし、正木氏初期の本拠地であった。通綱の子供である正木時茂・時忠兄弟は拠点を大多喜城勝浦城に移したことから16世紀中期には廃城になったと考えられている。

参考文献 

  • 川名登 編『すべてわかる戦国大名里見氏の歴史』(国書刊行会、2000年) ISBN 978-4-336-04231-6

山之城の口コミ情報

2024年05月12日 _ClaD雅楽頭リアの季節
安房金山城[山之城  周辺城郭]



鎌倉時代からの豪族・東条氏の城とされますが、資料に登場するのは戦国末期に里見義頼と争う正木憲時の城としてが唯一です。

東側にある金山ダム建設のために大量の土を採って城域の一部が失われています。南東に開けた大きな削平地はそのときの改変と思われますが、それを南北から囲む支尾根に遺構が残ります。登城路に開けた南西の切り通しは改変のようですが、東の端には明瞭な虎口が見られます。

北西の尾根を登ると主郭らしき削平地や、その先には岩盤堀切があります。陽光観音像の前に車1台のみ駐められます。集落の東を回り込む道を歩くと途中から荒れてきますが、そのまま上り詰めたところが上記の南西側切り通しです。添付写真は観音像への道の分岐点にある城址碑で、城址からはかなり手前にあります。

2023年02月28日 もずく安房守そうめん
江見根古屋城[山之城  周辺城郭]



2023年2月訪城 以前は荒れていたようですが、案内板もあり綺麗に整備されています。北側からの登城路は急坂ですがピンクテープ頼りに迷わず神社跡まで行けます。西側からの方が比較的楽に登れるかと思います。見どころは大堀切と石積み。行くなら今です。

①西側の登城口
②西尾根斜面の石積み
③大堀切
④竪堀
⑤主郭の神社跡

2021年12月24日 国府左京大夫城介
江見根古屋城[山之城  周辺城郭]



房総では珍しい石積み遺構が残る城

【歴史】
築城者・築城年代共に一切不明であり、城にまつわる伝承もない。
昭和62年(1987)に発見されるまで、誰もこの地に城があることを知らなかった。

【遺構】
江見駅の北側400mにある八幡山(標高155m)の尾根沿いに築かれている。
主郭にはかつて八幡神社があったが、現在はなくなっている。主郭北側には、岩盤を掘削した巨大な堀切と竪堀がある。また、岩盤を掘削した垂直状の切岸や、郭の一部に石塁が施されている。
また、主郭のある尾根はそれぞれ北尾根と南尾根にも遺構が残っており、郭や堀切、竪堀、石塁が残っている。

【感想】
房総の城の特徴である岩盤を穿つ堀切は流石の一言です。どんな難路でも、これを見ると一気に気分が上がってきます。また、岩盤を削った切岸など、房総の城らしいお城です。そして、何よりも房総では珍しく石塁が使われています。石塁や石垣が使われた房総の城は、佐貫城や造海城くらいしかなく、安房では自分が知っている限りなかったはずです。

史料や伝承は一切ないが、里見氏や正木氏の勢力圏内であり、おそらく両氏のどちらかが築城したと思われます。「正木憲時の乱(1581~1582)」の頃に、勝浦方面との境目の城として築かれたという説もあるようです。確かに、残存遺構は、戦国後期の高度な築城技術が使われています。特に石塁は上方から伝わったものを試してみたのではないのかと推測しています。

登城方法ですが、各種サイトでは南側の登城口(八幡神社参道)から登る方法を紹介していますが、藪で覆われており、入口を見つけることは困難です。藪を強引に突破し、急な斜面をよじ登っていくと上手くいけば、参道に合流することができます。登り始めて大体10分程度で、城域には達しますが、結構急な参道なので注意して登って下さい。
帰りは参道を下るのはパスしたいなと思っていたところ、北尾根にはピンクテープがあることから、北尾根沿いに進んでいくと、かなり楽に下りていくことが出来たので、もし登城するのであれば、このルートを推奨します。

【アクセス】
江見駅から登城口(西側)まで徒歩で約12分。城域まで20~30分程登る。

【写真】
1:江見駅から遠望
2:主郭(八幡神社跡)
3:主郭背後の岩盤堀切
4:南尾根の竪堀にある石塁
5:北尾根の岩盤切岸
6:北尾根にある石塁

2021年02月02日 国府左京大夫城介
鹿野岡城[山之城  周辺城郭]



鴨川地域を一望できる山城

【歴史】
築城年代、築城者ともに不明。
打墨地区の浅間神社の「社書上」において、高澤右衛門尉なる人物が城主をしていたことは判明している。

【遺構】
山之城の北東約6kmにある鴨川富士(鹿野岡山)の稜線上に築かれている。
主となる郭が2つあり、北側の郭が山頂にあたり、北側は段曲輪、東側には堀切がある。南側の郭は南東側に堀切、西側は急斜面となっている。土塁や、稜線を分断するための堀切などの遺構が残っている。鴨川市の調査では、虎口も確認できたとのことだが、自分は見つけられなかった。

【感想】
山之城・長狭街道など鴨川市全域をほぼ一望でき、天気がよければ富士山も望めることができるほどの場所なので、ここに城を築かないなんて有り得ない立地です。標高は208mとそれほど高くないのですが、かなり急傾斜で登山道には所々ロープが設置されており、険しい要害であることを伺えます。
他の房総の城にあるような岩盤を掘削した堀切はなく、土を掘った堀切となっています。

登山口は二か所ありますが、どちらも「個人宅に入るの!」と思うような場所でやや分かりにくい登山口になっています。打墨(うつつみ)登山口は草が生い茂っており道が分かりにくいですが、傾斜はあまりきつくないです。一方、花房登山口は道ははっきりとしていますが、打墨登山口より傾斜がきつくロープが設置されている箇所が多く、崖沿いを歩くようなコースとなっています。なので、個人的には打墨登山口を利用することを推奨します。

この城には野生の猿が結構いますので、一応注意してください。特に威嚇等はされず、人の気配を感じたら木から降りて地面を走って逃げていく姿を何度も目撃しました。

【アクセス】
安房鴨川駅より打墨登山口(西側)まで徒歩40分、花房登山口(東側)まで徒歩35分。
両登山口から頂上までは、約30~40分。

【写真】
1:花房登山口にある鴨川富士の説明板
2:山之城方面の眺望
3:打墨浅間がある嶺の堀切
4:南郭の西側斜面
5:南郭と北郭の間にある鞍部
6:鴨川富士山頂(北郭)
7:北郭の段曲輪(縁部が土塁になっており池の跡らしい?)
8:北郭から花房登山口方面にある堀切

2021年01月30日 国府左京大夫城介
山之城



山之城の登城方法

先人が、西側ルートの紹介をしていたので、東側の白滝不動尊から登城ルートを紹介します。

西側ルートはそれほど登らなくて済むルートですが、この東側ルートは比高200mを一気に登るルートとなっています。つづら折りの道で、場所によっては道幅が片足分くらいしかない上、足を滑らせれば下まで一気に落ちていくような道です。上りよりむしろ下りの方が危険で、柔らかな土に、苔むした石や堆積した落ち葉など滑りやすい条件が揃い踏みです。また、前日雨が降ったせいで、柔らかな土に水分が含まれるという状態でもあり、よく滑らなかったなと思うくらいでした。なので、雨が降っている日やその翌日は、このルートでの登城は絶対にしない方がいいと思います。

登城方法は、白滝不動尊の裏山から「浅間方面」へ登っていきます(写真1、2)。基本的には一本道なので迷うことはなく、途中に橋(写真3)や、鳥居(写真4)、石祠などを通過していくと、城域に入ってきます(写真5)。この城域まで、概ね20分もあれば、たどり着くことができます。そこから、土塁下を直進すると、西側ルートとの合流点となります。

車で行く場合は、白滝不動尊の女坂の途中に駐車場があります。
公共交通機関の場合は、鴨川駅から長狭・金谷線で西川バス停で下車し、徒歩で30分ほど。

2021年01月17日 順☆散歩征夷大将軍508+23
山之城



自分は南小町を南下し、城の西にある林道から近づきました。林道をしばらく進むと、右側にラジコン飛行機を飛ばす飛行場?があり、その向かい側から未舗装の道が奥に続いています。車は一応ここにとめられます。(写真1枚目)

歩いて道をしばらく進み、ピンクのリボンが右手に見えたらそちらの道へ。ここに気づかず真っ直ぐ進んでしまうと大変なことになります。(写真3枚目)

少し進むと左側に小さな石の祠があり、さらにそこを過ぎてしばらく進むと地面に案内板(「白滝山峰岡浅間コース」とある)が倒れている場所があります。ここが入口です。(写真2枚目)

入口から左前方に道が続いています。トラロープもありますが、普通に登れます。登るとすぐに郭?武者溜まり?みたいな場所があり、その正面の高くなった場所がアプリ上の登録場所です。現在は倒木があります。(写真4枚目)

ただ、ここから直登はできないので、倒木をくぐって20メートルほど右の方へ進めば、道の左側から何となく登れるはずです。登っていくと郭に出ます。二の郭でしょうか?奥には土塁が見られます。

土塁に沿って北へ進むと、堀切と土橋らしきものが現れます。ただし、土橋は完全に巨大な倒木で覆われてしまっています。堀切の向こうに主郭?があります。一段高くなっている場所があり、そこは櫓台なんでしょうか。

なお、自分が車に戻るとラジコン飛行機してたおじさんがやってきて「もしラジコンが車にぶつかって傷つけたら大変だから、こっちの駐車場にとめていいよ」とおっしゃってくださいました。飛行場にちゃんとした駐車場があるみたいです。ただ、勝手にそっちにとめてはいけないので注意してくださいね。

山之城の周辺スポット情報

 鹿野岡城(周辺城郭)

 江見根古屋城(周辺城郭)

 安房金山城(周辺城郭)

 駐車場(駐車場)

 打墨登山口(その他)

 花房登山口(その他)

 江見根古屋城 登城口(その他)

 登城口(その他)

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