田辺城(たなべじょう)

田辺城の基本情報

通称・別名

錦水城、湊村城、湊城

所在地

和歌山県田辺市上屋敷町3

旧国名

紀伊国

分類・構造

平城

天守構造

築城主

浅野知近

築城年

慶長11年(1606)

主な改修者

安藤直裕

主な城主

浅野氏、安藤氏

廃城年

明治4年(1871)

遺構

石垣、水門

指定文化財

市史跡(田辺城水門)

再建造物

周辺の城

峰山城(和歌山県田辺市)[3.4km]
衣笠城(和歌山県田辺市)[5.4km]
龍松山城(和歌山県西牟婁郡)[8.9km]
平須賀城(和歌山県日高郡)[10.3km]
赤松城(和歌山県日高郡)[16.6km]

田辺城の解説文

田辺城(たなべじょう)は、和歌山県田辺市にかつて存在した城。別名は錦水城(きんすいじょう)、湊村城、湊城など。現在の田辺市街の西南端に位置し、会津川の河口左岸と海に隣接していた。遺構として石垣と水門が残る。

歴史
1605年(慶長10年)に洲崎城が波浪によって破壊された事を受けて、1606年(慶長11年)に浅野家の家老・浅野知近によって築かれた。1615年(元和元年)の一国一城令の後は改築して陣屋とされ、1619年(元和5年)までは氏重が城主であった。当時から城郭は整備されていたと考えられるが、『田辺町大帳』によると、同年に紀州徳川家が転封されて付家老の安藤直次が3万石を受領して田辺に入城した際には城がなく、旧家を宿としたともいう。これは前記の改築が続いていたためともされる。以降は明治時代まで安藤氏が城主を務め、与力・同心の給禄を合せて3万8,800石の規模であった。

1791年(寛政3年)に大島樫野浦(現・東牟婁郡串本町、紀伊大島樫野埼)にアメリカ船が来航してから沿岸警備はより厳重になり、田辺城でも大規模な改修が行われた。『田辺沿革小史記事本末』には、1831年(天保2年)の改修で、それまで竹垣で囲っていた塁上の柴垣に壁を設けて銃眼を穿った、記録がある。1863年(文久3年)には城が外国船から攻撃されることを恐れて下万呂(現・田辺市下万呂)に城の移築を決め、年末には工事に着手したが、翌年に工事延期を通達したまま取り止めになっている。1868年(慶応4年)に16代目の安藤直裕は紀伊田辺藩として独立し、翌1869年(明治2年)には同心60名をその給禄とともに紀州藩に還付している。1871年(明治4年)の廃藩置県と同時に城は払下げられ、城郭は破却された。城跡には多くの民家が建てられ、錦水町という地名になっている。そのため、現在は一部の石垣と水門が残るだけである。

構造
1869年(明治2年)の田辺城図や『田辺要史』によれば、本丸には平屋造の表御殿、奥御殿、対面所など数十棟があった。二の丸には家老や用人、留役、奉行などの詰所などがある。南側の二の丸との間に土蔵があり、城門は東向きの長さ八間の楼門で、裏門が二の丸側に、水門は会津川側にあった。

アクセス
JRきのくに線紀伊田辺駅下車、徒歩15分

田辺城の口コミ情報

織田左兵衛督晃司様[2017年11月06日]
[追記]田辺市やみなべ町は南高梅の産地で良質な梅干しが多い。
さらに少し進むと和歌山県屈指の温泉・白浜温泉があります。

織田左兵衛督晃司様[2017年11月05日]
田辺城水門(錦水公園)そばに車2台停めれる駐車場がありますが解りづらく、すぐ満車になるので基本、駐車場は無いと思ってください。

水門が残っているのは珍しく、田辺城の貴重な遺構なのだが、ただそれだけしか無いのは寂しいし残念な限りです。

【兒】橘若狭守次郎吉・指令様[2016年03月25日]
現在田辺城の遺構は水門とそれに連なる一部の石垣だけが残っている。だが、見ごたえは十分にあるので訪れてみることをオススメしたい。田辺城跡の水門は会津川沿いの「綿水公園」にある。「綿水公園」には綿水神社もある。また公園のトイレは城風の建物にっている。
城跡付近の地名は【上屋敷町】【中屋敷町】【下屋敷町】【新屋敷町】と城下町を思わせるようである。また、当時の田辺城城下町について知りたい場合は田辺市立歴史民俗資料館を訪れてみるといい。
城跡とは関係ないが田辺市役所付近に弁慶の産湯の井戸が存在する。気になる方はあわせて訪れてみるといい。

㊉猿おじさんマイリバ様[2010年09月01日]
メジャー城郭の少ない和歌山県にあって、この城の特徴的な遺構の水門は新宮城の石垣とともに一見の価値があります
更に時間の余裕がある方は、白浜の旅館「むさし」にある錦水城跡之碑をチェックしてみてください
「むさし」の前身である旅館「錦水」が田辺城跡で開業していたため、城主であった浅野家、安藤家を経て白浜に移転した「むさし」に伝わる石碑とのことで、余り知られていない田辺城の小ネタです

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