花隈城(はなくまじょう)
花隈城の基本情報
通称・別名
- 花熊城、花隅城、鼻熊城
所在地
- 兵庫県神戸市中央区花隈町
旧国名
- 摂津国
分類・構造
- 平山城
天守構造
- 型式不明[階層不明/築年不明/破却?]
築城主
- 荒木村重
築城年
- 永禄10年(1567)
主な改修者
- -
主な城主
- 大河原氏
廃城年
- 天正8年(1580)
遺構
- 消滅
指定文化財
- -
再建造物
- 模擬石垣、石碑、説明板
周辺の城
-
滝山城(兵庫県神戸市)[2.4km]
兵庫城(兵庫県神戸市)[2.7km]
多々部城(兵庫県神戸市)[3.4km]
和田岬砲台(兵庫県神戸市)[4.0km]
摩耶山城(兵庫県神戸市)[5.0km]
松岡城(兵庫県神戸市)[6.0km]
平野城(兵庫県神戸市)[7.3km]
箕谷城(兵庫県神戸市)[8.8km]
鷹尾城(兵庫県芦屋市)[11.8km]
端谷城(兵庫県神戸市)[12.8km]
花隈城の解説文
[引用元:Wikipedia「花隈城」の項目]
花隈城(はなくまじょう)は、摂津国八部郡花熊村(現・兵庫県神戸市中央区花隈町)の元町駅西方にあった日本の城。別名は花熊城。
概要
花隈城は「鼻隅城」と書くこともあった。これは六甲山の丘陵が海に突き出ている様子を「鼻」、その稜線を「隅」で言い表したものである。またかつてはこの付近一帯のことを「花熊」と呼んでいたことも窺える。
永禄10年(1567年)、織田信長が荒木村重に命じて築かせたと言われているが、この時期信長はまだ入京しておらず摂津に力を及ぼす状況ではなかった。従って、翌永禄11年(1568年)10月に和田惟政に摂津を任した時に築いたか、天正2年(1574年)に石山本願寺と毛利氏との警戒用に荒木村重に命じて築城したのではないかという説もある。築城には近江の「穴太衆」を呼び出しかなりの石垣を使用し、1年程度で完成させたと言われている。
天正6年(1578年)、村重が信長に反旗を翻したため(有岡城の戦い)、花隈城は荒木方(有岡城)の支城として戦ったが、池田恒興などに攻められて天正8年(1580年)に落城した。合戦の功によりこの地を与えられた池田恒興は兵庫城を築城したため、花隈城は廃城となった。兵庫城の築城にあたっては、花隈城の部材を転用したと伝えられている。
花隈城は岡山大学所蔵の「摂津花熊之城図」によると、中央部には本丸、二の丸、三の丸からなっており、本丸の西北隅に天守、東南隅に櫓があった。また東部には侍町2筋、足軽町は3筋、西部は町屋が4町ある。
推定地は、東は神戸市立神戸生田中学校辺り、西は花隈町と下山手通8丁目の境付近、北は県庁前道路付近、南はJRの高架下辺りの範囲であり、大規模な近世城郭に分類される。近くの福徳寺には「花隈城天守閣址碑」があり、この周辺が本丸跡地である。現在は、花隈城の本丸跡に、地下は駐車場、地上は公園となっている部分に「花隈城跡」と石碑がある。模擬石垣や模擬天守台があるが、規模からも花隈城を類推するものではなく、公園としての演出施設である。
すぐ南をJR神戸線が通っており、列車内からも石垣を見る事ができる。
花隈城の戦い
有岡城の戦いで有岡城を失い尼崎城も追われ、摂津最後の城となった花隈城に逃げ込んだ荒木村重の最後の砦となった。
当時の城主は『常山記談』によると「荒木元清」との記載があるが、『中川文書』によると「大河原具雅」が城主で、その部下が荒木元清との記載もある。
荒木軍を追撃してきた池田恒興と嫡男の元助は諏訪山に、次男の輝政は生田神社の森に、紀伊雑賀衆の援軍は大倉山に花隈城を囲むようそれぞれ陣取った。
戦端は天正8年(1580年)閏3月2日、荒木軍が花隈城より出撃して生田神社の森の池田輝政軍に攻めかかった。同時に周りの池田軍が花隈城へ攻撃、総大将の恒興自身も自ら5,6名程度を討ち取るなど乱戦になったが、結局勝敗はつかず両軍兵をひいた。
次の戦闘は同年7月2日、周りの草などで偽装して近づいてきた(偵察兵ではないかと思われる)池田輝政軍を花隈城兵が追い散らしたところに池田元助軍が加わり、更に池田恒興軍も加勢し、大手門周辺で戦闘になった。また別動隊が搦手より城内に侵入し、大手門を守る守備隊を背後から襲い、これに後詰の軍として待機していた紀州雑賀勢の援軍も加わり、花隈城を開城させることに成功した。この後村重は毛利氏の元へ亡命し、花隈城は廃城になる。
なお、尼崎城・花隈城の攻防に関しては荒木村重による信長への反逆とは別に、天正8年(1580年)閏3月に勅命によって織田信長と石山本願寺の顕如が和睦したのに対し、和睦と石山本願寺からの退去に反対して抵抗を続けようとした顕如の長男・教如を支持する一向一揆が荒木方に合流して信長への抗戦を続けようとしたとする説もある。これは、信長と顕如の和睦条件に石山本願寺・尼崎城・花隈城の開城が含まれていること、石山合戦の間も必ずしも本願寺に協力的とは言えなかった摂津西部の本願寺の門徒が村重の挙兵を機に一向一揆を起こして一部が籠城側に合流していることがあげられる[1]。
城址および建造物
- 花隈公園(城址) - 池田宣政の書による「花隈城跡」碑と案内板
- 天守跡 - 「花隈城天守閣跡」碑と模擬櫓
- 復興天守台
- 模擬石垣
花隈公園の写真
アクセス
- 電車でのアクセス
- JR神戸線(東海道本線)・阪神本線・神戸高速線「元町駅」徒歩5分
- 阪急神戸高速線「花隈駅」徒歩2分
- 神戸市営地下鉄山手線「県庁前駅」徒歩7分
- 車でのアクセス
- 阪神高速神戸線京橋IC→国道2号
- 公園が駐車場になっている
周辺
- 元町商店街
- 兵庫県公館
参考文献
- 戦国合戦史研究会『戦国合戦大事典 六 京都・兵庫・岡山』、新人物往来社、1989年2月。
- 『日本城郭大系』第12巻、大阪・兵庫、新人物往来社、1981年。
- 兵庫県民俗芸能調査会『ひょうごの城紀行』下、神戸新聞総合出版センター、1998年12月。
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花隈城の口コミ情報
2024年09月05日 筑前守⚔️じあん
花隈城
JRの線路沿いにあり、城の地下には駐車場もあり、アクセス良好な🏯😉👍
2024年01月18日 RED副将軍
海軍操練所[花隈城 周辺城郭]
神戸港の前身であり、勝海舟、坂本龍馬、陸奥宗光も関係する幕末遺構
オススメ度 ★★★⭐︎⭐︎
1864年に江戸幕府が設置した海軍士官養成機関。
海防強化の目的から江戸幕府軍艦奉行の勝海舟の進言により進められました。14代将軍徳川家茂の大阪湾巡視に随行し直接、将軍から開所の許可を得たとされます。
しかし、開所から2ヶ月後に長州藩が京都へ進攻した禁門の変が勃発。その責を問われた勝海舟は軍艦奉行を罷免されます。さらに操練所の生徒は土佐藩脱藩浪士や長州藩に同情的な意見を持つものが多かったため、幕府の機関でありながら反幕府的な色合いが濃くなったため、翌1865年に閉鎖。開所から僅か1年での閉鎖でしたが、その間に海軍塾の塾頭であった坂本龍馬、陸奥宗光など新しい時代を担う人々を育て、日本の海軍の歴史にも大きな足跡を残しました。
その後、操練所跡を土台に港湾施設が建設され、1868年に開港した神戸港の礎となりました。
2023年にウォーターフロントエリアの再開発事業に伴う発掘調査で、石造りの築堤や石積みの防波堤を発見。
先般、行われた現地説明会に行って参りました。再度、埋め戻される予定です。
見所
生田川河口に開設されており、軍艦を造船する機能や修繕のためのドックも併設していたとされます。
海軍操練所の遺構であると同時に神戸港開港時の遺構でもあります。操練所の一部である石積みの防波堤に加えて、神戸港開港時の波止場の防波堤、明治中期以前の修築された防波堤、明治中期以後の拡張整備された遺構なども出土し、幕末から明治にかけて重曹的に遺構が検出されていました。
幕末に開港した5大港湾都市(神戸、函館、横浜、新潟、長崎)で開港当時の遺構が見つかったのは初めてとのことです。
海軍操練所の石積み堤防の上に乗ることができたのは貴重な体験でした。
2023年10月04日 信濃守学堂
花隈城
現状は公園になっていますが、荒木村重由来のお城かと思うとそれなりに感じるものがあります!
2023年09月20日 ウッキー
花隈城
模擬で遺構は消失してますが、天守台からの夜景は見応えありましたよ。
2023年03月24日 今川党山県右兵衛尉ニャン八
花隈城
路端に突然立派な石垣が現れたと思ったら花隈城でした。高石垣や天守台のようなものもあり、来てロスとは言えない良いものを見せてくれました。登ってみると、鉄道ファンがカメラを構えて、電車を待っていました。地域でもいろいろな理由で愛されているようです。アクセスも良く、車の場合は石垣の中に駐車場があり、電車の場合は花隈駅、元町駅からの登城をおすすめします。
2023年01月14日 黒田主馬首孝高
花隈城
2023年1月13日のお昼にぶらりと立ち寄りました。いつもとお城の雰囲気が違っていました。このお城(公園)では地域のイベントが催されるからかも知れないですね。その証拠写真を添付します。明日とかならまだあるかもです。桜の花に蕾が日々大きくなるのもこの時期の楽しみになりますね。
2022年12月26日 尼崎城駿河守一口城主
花隈城
12月24日、三宮駅より進軍。当日は神戸市内でのラグビー観戦でFCに入っているチームが勝ったので三宮で観戦メンバーと解散後に気持ち良く進軍。三宮駅からJR神戸線沿線の北側を元町駅方面にひたすら進軍。元町駅付近の登り坂を登ると間もなく花隈城跡の花隈公園に着きました。花隈公園から山手方面に向かっては思わず角度を測ってみたくなるような勾配の坂道になっていました。(写真①)人が通っていないタイミングで全体的に撮影しようと待っていた所、自転車の人も途中で降りて押して上がるような勾配のきつそうな坂道でした。
公園の上に上がってみると<花隈城跡>の石碑にお城の説明文が刻まれていました。(写真②)石碑にお城の区域の東西南北の地形の説明があり南側は国鉄高架線とあったので写真③の線路辺りまでが城域だったと思われます🧐さらに上の方を散策すると<花隈城址>の円柱形の石碑と<東郷井>の石碑がありました。(写真④)東郷井は東郷平八郎さんが神戸滞在中に使用していた井戸を記念して建立したとありました。(写真⑤)天守のような石垣も建っていました。(写真⑥)最後に花隈公園周りを一周してみたところ<長狭北向地蔵尊>があったので手を合わせてきました🙏(写真⑦)
花隈城は色んな駅から比較的アクセスしやすい登城しやすいお城跡だと思います(写真⑧※南が上の地図になっています)
2022年06月03日 シバヤン左兵衛督肝胆相照
山路城[花隈城 周辺城郭]
2022年5月29日天気快晴なるも仕事の日曜日の現場作業。場所は兵庫県歯科衛生士学院。この真ん前の諏訪神社がアプリで山路城らしい···。早い昼休憩に入り登城へ。日曜日とあり参拝と山道ハイキング客が交錯する。いきなりの急坂で車も怖気付く勾配のキツさ。ヒーハーしながら鳥居の登城口到着。舗装路から土の道へ蚊の季節でないのであっという間に広場へ、ここは金星観測されたモニュメントとあり山路城の「や」の字もありゃしない。然し、周囲をほぼ絶壁に囲われたこの山を要害に利用したやろうかなと思わせる曲輪(今は広場)と陣地(今は記念碑)が見えてくる。この広場裏へ伸びる尾根道は諏訪神社へ続く、山路城、別名(諏訪山陣所)広さや構えからして長期間籠城するところでなく山下の監視、花隈城の支城の一つと思えます。戦が起きた時の家族の避難所かな?遺構は風化されたが、山上からは神戸ハーバーランドも拝める眺望が素晴らしく夕陽が海上に沈む時なら絶景スポットです。戦が日常的な摂河泉ではこのようなシェルターの役目の施設もあったんかな~。
神社鳥居内に車も数台停めれます。山路城から更に上にも眺望所もあるようです。昼休み時間が終わるので仕事に戻ります。
2022年01月24日 四間飛車左衛門佐とみー
花隈城
三宮から徒歩で15分、最寄りの阪急花隈駅からなら5分くらいで着きます。お寺の正門に碑を残すのみですが、駅からいきなりガッと急な坂になっていて、伝え聞く通りここが本丸だったとして本丸のみでも一定の防衛力が確保できる地形となっていました。
2021年05月08日 さとっち左近衛少将
花隈城
今は公園になっており、ゆったり時間を過ごせる場所です。
2021年02月23日 曳馬右兵衛督弘康
花隈城
JR元町駅から線路沿いに徒歩5分程度です。石垣風の公園(地下は駐車場)として整備されています。残念ながら、遺構らしいものは見られません。
2020年12月07日 左衛門佐ヒロ
花隈城
花隈城は、阪神大震災以後にフキゲンされたもので、上に登ると公園になってます。特に遺構はないのですが、解説のプレートと石碑があります。また、東郷井と言う東郷平八郎関連の石碑もあります。
2020年09月13日 柳生勘解由長官三厳
花隈城
花隈駅から元町に向かってすぐ。
立派な石垣ですが、石垣内が駐車場になってます。
どこが遺構か分かりにくいですね。
何か残念でした。
2020年08月26日 村雨中務大輔
福徳寺[花隈城 寺社・史跡]
花隈城があったされる場所。天守閣址碑が建っている。
2017年12月03日 橘若狭守次郎吉
花隈城
花隈城関連地
①花隈公園(神戸市中央区花隈町1)
模擬石垣、石碑、説明板がある。
②福徳寺(神戸市中央区花隈町15-3)
「花隈城天守閣之趾」石碑がある。
③花隈向城跡(神戸市中央区中山手通2)
天正8年の「花隈城攻め」の時の陣城。池田恒興が築き、陣を置いた。現在のNHK神戸放送局付近が城跡の推定地。特に何もない。
2011年04月16日 中務大輔播磨の将軍
花隈城
石垣の内部は、花隈になっています!城めぐりを始めるまで跡とは、全く気付きませんでした!
花隈城の周辺スポット情報
模擬天守台(遺構・復元物)
天守閣跡(遺構・復元物)
本丸跡(遺構・復元物)
海軍操練所跡碑(碑・説明板)
石碑(碑・説明板)
石碑(碑・説明板)
東郷井の碑(碑・説明板)
山路城(周辺城郭)
諏訪城(周辺城郭)
阪本城(周辺城郭)
生田陣所(周辺城郭)
海軍操練所(周辺城郭)
福徳寺(寺社・史跡)
生田神社(寺社・史跡)
花隈厳島神社(寺社・史跡)
相楽園(寺社・史跡)
神戸税関 旧本館庁舎(寺社・史跡)
湊川神社(寺社・史跡)
旧神戸郵船ビル(寺社・史跡)
商船三井ビルディング(寺社・史跡)
旧国立生糸検査所(寺社・史跡)
駐車場(駐車場)
駐車場(駐車場)
花隈公園(関連施設)