戸切地陣屋(へきりちじんや)

戸切地陣屋の基本情報

通称・別名

松前藩戸切地陣屋、松前陣屋、清川陣屋、穴平陣屋

所在地

北海道北斗市野崎66-10

旧国名

蝦夷国

分類・構造

稜堡式

天守構造

なし

築城主

松前崇広

築城年

安政2年(1855)

主な改修者

主な城主

松前藩

廃城年

遺構

曲輪、土塁、横堀(空堀)、砲台

指定文化財

国史跡(松前藩戸切地陣屋跡)

再建造物

大手門、搦手門、柵、石碑、説明板

周辺の城

茂別館(北海道北斗市)[9.4km]
弁天台場(北海道函館市)[11.4km]
二股口台場山(北海道北斗市)[11.8km]
四稜郭(北海道函館市)[12.9km]
五稜郭(北海道函館市)[13.1km]
志苔館(北海道函館市)[19.5km]
館城(北海道檜山郡)[23.1km]
砂原陣屋(北海道茅部郡)[30.4km]
戸井館(北海道函館市)[35.5km]
脇本館(北海道上磯郡)[36.3km]

戸切地陣屋の解説文



戸切地陣屋(へきりちじんや)は、北海道北斗市にあった陣屋。この項目では戸切地陣屋跡史跡公園についても記載している。「戸切地」はアイヌ語「peker-pet(ペケレ・ペッ、美しい(明るい)・川)」が語源といわれ、陣屋西側を流れる戸切地川の周辺地域を指す地名である。

歴史 

1855年(安政2年)の江戸幕府による北方防衛のための蝦夷地上知と、それに伴う函館平野一帯の警衛分担命令のために松前藩が構築した戊営(警衛拠点)である[1]。設計者は佐久間象山が開いた洋学塾「五月塾」に学んだ松前藩士の藤原重太(後の藤原主馬)で、日本で初めて星形堡塁構造(星型要塞)を採用した城郭である。

四稜郭で6基の砲座が添えられる構造となっており、郭内には17棟の建物跡があって120~160名の松前藩士らが生活していたと考えられている。1868年(明治元年)の箱館戦争では、蝦夷地に上陸した旧幕府軍が進撃してきたため、10月23日に守備隊自らが火を放って撤退した[2]

名称について、松前藩は公称として「戸切地陣屋」を用いた(『戸切地御陣屋心得書』や『戸切地御陣家 勤中御達書留』など)。このほか俗称として「松前陣屋」(『アナタヒラ松前陣屋絵図面』や『蝦夷之夢』など)、「濁川(村)陣屋」(『峠下ヨリ戦争之記』)、「文月(村)陣屋」(『南柯紀行』や『蝦夷錦』)なども用いられた。なお、幕府の文書には「穴平陣屋」とするものもわずかにあるが、現地名は「アナ・タ・ヒラ」(漢字表記の例では「穴太平」や「穴タ平」など)であり、これを「アナ・タイラ」のように分けるのは現地表記の誤読か誤謬またはその伝播とする指摘がある。

1965年(昭和40年)に国の「史跡」指定では「松前藩戸切地陣屋跡」としている。

戸切地陣屋跡史跡公園 

戸切地陣屋跡史跡公園(へきりちじんやあとしせきこうえん)は、北海道北斗市にある公園。1977年(昭和52年)に町有地となり[3]、1979年(昭和54年)から国、道の補助を受けて環境整備を行い、2001年(平成13年)に完成した[4]。「日本の歴史公園100選」選定[5]

毎年5月には『北斗陣屋桜まつり』が開かれる。

周辺 

北海道道96号上磯峠下線から陣屋跡へ続く800mの桜のトンネルは、日露戦争勝利を祈念して函館の呉服商である岩船峯次郎が表御門跡から陣屋登り口までの道に桜を植樹したものである[6]。ソメイヨシノを中心にエゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)、ヤエザクラ、珍しいジュウガツザクラ、ギョイコウもある。

なお、新函館北斗駅の南口には真上から見た陣屋の形状を模した花壇が造営されている。

参考資料 

  • 松前藩戸切地陣屋跡 北斗市歴史年表.北斗市.2016年1月6日閲覧(http://www.city.hokuto.hokkaido.jp/bunkazai/data/bunkazai/1.htm)
  • 松前藩戸切地陣屋跡 北海道ファンマガジン.PNG Office.2016年1月6日閲覧(http://pucchi.net/hokkaido/spot_south/matsumaehan_hekirichi.php)

戸切地陣屋の口コミ情報

2022年10月09日 noble左近衛大将弥勒菩薩
戸切地陣屋

タクシーの運転手さんは、ひたすら『へりきち』と仰ってました。んんん?と思っていたのですが、後でみたらやはり『へきりち』…。火薬庫まで見に行くのは忘れてしまいましたが、土塁は立派なもの。一箇所だけの大砲堡塁もしっかり残ってましたよ。余は満足!

2022年06月27日 とざちゃん越前守
戸切地陣屋

城郭写真をみて、予定外に訪問しました。最初の星形城郭と聞いていましたが、陣屋とは思えない大規模な土塁や空堀に感動しました。旧幕府軍の攻撃で、松前藩があっさり放棄したのは不思議な気がします。
整備がしっかりされており、総門手前の解説も分かりやすく、見学もしやすいのでオススメできます。
こちらこそ四稜郭の名前に相応しいと感じました。

陣屋位置をカーナビで指定すると裏門総門側をナビされて林道を走るはめになったので、駐車場とトイレをリア攻めマップに登録しましたのでご参照下さい。

2022年05月07日 伊豆守十郎
戸切地陣屋



初訪問。先に四稜郭を見ていたので期待していなかったが、立派な大きさに好感触。土塁の高さも高く満足。

2016年11月06日 イオニア渡島守
戸切地陣屋

駐車場が隣接されています。
けっこう多く停めれます。

土塁と紅葉が素晴らしい。

2012年07月08日 KUBO石狩守
戸切地陣屋

五稜郭に似た星形(ただし四角形)の土塁・空堀が見所です。裏門からしばらく歩くと火薬庫跡の土塁もあるので、こちらもお見逃しなく。GWの頃は陣屋までの道が桜のトンネルになります。

戸切地陣屋の周辺スポット情報

 大砲入跡(遺構・復元物)

 鉄砲入跡(遺構・復元物)

 裏御門(遺構・復元物)

 足軽詰所跡(遺構・復元物)

 諸士詰所跡(遺構・復元物)

 表御門(遺構・復元物)

 井戸跡(遺構・復元物)

 火薬庫(遺構・復元物)

 戸切地陣屋跡説明板(碑・説明板)

 矢不来台場(周辺城郭)

 トイレ(トイレ)

 駐車場 (駐車場)

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