伊江城(いえじょう)
伊江城の基本情報
通称・別名
- 伊江グスク、伊江タッチュー
所在地
- 沖縄県国頭郡伊江村字東江上グスク原
旧国名
- 琉球国
分類・構造
- 山城
天守構造
- なし
築城主
- 不明
築城年
- 不明
主な改修者
- -
主な城主
- 不明
廃城年
- -
遺構
- 拝所
指定文化財
- 県名勝(伊江村の城山)
再建造物
- 説明板
周辺の城
-
今帰仁城(沖縄県国頭郡)[12.7km]
名護城(沖縄県名護市)[23.5km]
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伊江城の解説文
伊江城の口コミ情報
2014年06月05日 仕事多忙中納言速水右近
伊江城
伊江港にはタクシーもレンタサイクルもあるそうです。山に登る事は出来るみたいです。
但し観光課の人や島の人達に聞きまわりましたが、過去にここに城(グスク)があった事実は無く。
グスク山と呼ばれているだけで、基本的には神としての信仰の対象であった事実のみです。
沖縄本島のグスクとは何の関係もないと聞きました。
概要
島のほぼ中央にそびえ立つ、シンボル的な岩山(伊江島タッチュー)を取り込むようにグスクが築かれている。グスク特有の石垣遺構はほとんど確認できないが、自然地形を巧みに利用し、造成によって腰廓や見張台などを四方に築いている。現在の駐車場一帯が主郭部分とみられ、改修工事の際に上下2枚の遺物包含層が確認できた。包含層からはカムィヤキ窯須恵器や青磁辺などが採集できた。また、鉄滓(てっさい。製鉄くず)も採集され、小鍛冶も行われていたことがうかがえる。
本グスクは記録も伝承も残ってなく、いつごろ、誰によって築かれたのかは定かではない。
なお、グスク一帯は県の名勝指定(1967年)によって保存されている。
構造
曲輪は山の中腹全体に配されている。その中で最も中心となる曲輪が現在観光用の駐車場や観光施設が置かれている大きな広場(曲輪1)である。この曲輪1は標高106mを測り、25m×62m程の平坦な広場に造成された空間で伊江グスクの主郭にあたる。現在、城山公園として地形的に大きな改変を受け旧状を全くとどめていない。曲輪1の虎口は南東隅に開かれているが2つの露岩(珪岩)に挟まれているために僅か1m程の幅の狭い虎口になっている。つまり虎口に殺到した敵兵が大勢で一気に入れないような工夫がなされ防御を厳重にしている様子が看取される。
城内には「城山御嶽」を中心として多くの拝所が営まれておりそれぞれが住民の信仰の対象になっている。古老の話によれば、島をあげて実施される大きな民族的神事においてもこの虎口は重要な役割を担っていたといわれている。たとえば、城山で催される神事には必ずこの虎口を通る風習があり、神が通る道として神聖視されていたという。そのため周辺が大きく変貌した今日でもこの2つの露岩だけは動かすことなく往時の状態のままで保存されてきたという。