稲庭城(いなにわじょう)
稲庭城の基本情報
通称・別名
- 鶴ヶ城、舞鶴城
所在地
- 秋田県湯沢市稲庭町字古舘前平50
旧国名
- 羽後国
分類・構造
- 山城
天守構造
- 独立式層塔型[3重4階/1988年築/RC造模擬]
築城主
- 小野寺経道
築城年
- 建長年間(1249〜1255)
主な改修者
- -
主な城主
- 小野寺氏
廃城年
- 慶長元年(1596)
遺構
- 曲輪、土塁、堀切
指定文化財
- -
再建造物
- 模擬天守、石碑
周辺の城
-
湯沢城(秋田県湯沢市)[10.5km]
小野城(秋田県湯沢市)[11.2km]
岩崎城(秋田県湯沢市)[13.9km]
西馬音内城(秋田県雄勝郡)[20.9km]
吉田城(秋田県横手市)[23.0km]
横手城(秋田県横手市)[25.2km]
大鳥井柵(秋田県横手市)[26.3km]
赤館(秋田県由利本荘市)[26.5km]
金沢柵(秋田県横手市)[31.1km]
金山城(山形県最上郡)[31.3km]
稲庭城の解説文
「山城を歩いて登らないなんて邪道」というあなた、ご安心ください。ちゃんと登城道もあります。スロープカー乗り場の背後、「古城道」の石碑があるところがかつての登城道と考えられている道。売店の脇からは遊歩道も整備され、2つの道は腰郭と呼ばれる中間地点の曲輪で合流して大手口へ通じます。中腹には曲輪もあり、大手口もなかなかの偉容で見応えがあります。大手口は二ノ郭の北側に突き出すようにして設けられ、曲輪が階段上に連なります。
大手口が立派なのも当然、この城は、鎌倉時代から室町時代に秋田南部を支配した小野寺氏の本拠地です。最盛期には、仙北に157城、平鹿に174城、雄勝に93城、そのほか由利の一部や山形の一部支配下にあったものも含めると470城にも及ぶ城や館を持っていました。稲庭城天守最上階からは三又城、三梨城、川連城などが見え、いかに勢力を誇っていたかが想像できます。
天守最上階からの眺望がよいことで知られますが、それはすなわち城としての立地がいいということ。見晴らしがよいだけでなく、うまく地形に守られています。雄物川の支流・皆瀬川東岸にある大森山の西尾根に位置し、Vの字のような地形の入り組んだ部分にあります。尾根の突端にあるため、西側は城より高い山が連なり東と南は山に守られています。
模擬天守内を見た後はすぐにスロープカー乗り場へ引き返してしまう人がほとんどですが、模擬天守が建つのは本丸ではなく二の丸です。そう、ここで引き返せば城攻めの途中で引き返していることになります。本丸は二の丸の南側にあります。ここがなかなかのつくりで、三重の堀切を隔てて土橋を渡り、そこから5分ほど登ったところにあります。土橋はアスファルトで舗装されていますが、幅や構造、本丸の隔離性はわかり、さすがは小野寺氏の城と感心します。
「スロープカーのある城なんて邪道」という人こそ、忘れずに本丸に立ち寄りを。そして、下りはぜひ遊歩道または古城道を通って下山しましょう。ここまで歩けばそこそこの運動量になりますから、きっと「登りはスロープカーがあってよかった」と思うはずです。それほど、稲庭城は簡単には攻められない城なのです。
稲庭城の口コミ情報
2024年06月25日 mootze
稲庭城
模擬天守は、実際は二の丸に建ってます小さいながら、展示は地元産業のこけし、うどんの製法、などなど、決して悪くありません
2023年05月01日 気分爽快豊後守
稲庭城
御城印目当てで、営業再開を待っての登場です。急峻な山ですが、スロープカーで楽々二の丸到着です。せっかくなので本丸まで行って来ましたが、山城ですからそれなりの坂道で、スロープカーの有り難みを感じました。
①スロープカー
②二の丸南側
③三重堀切の一番手前
④本丸への路途中の堀切
⑤本丸
⑥本丸への路
⑦模擬天守
⑧二の丸北側
2022年09月11日 【配龍】沼田乃豆腐屋
古館庵[稲庭城 駐車場]
令和4年9月7日現在、強風による倒木の影響により、スロープカーがメンテナンスのため運行停止となっています。復旧時期は未定です。
運行停止の間は、古舘庵から臨時シャトルバス(10人乗り2台)が運行されています。
また、古城道や遊歩道を歩いて登城も可能です。(約20〜30分)
普段は一般車両通行禁止の山道(関係者専用道路)を通って模擬天守まで行くレアな体験ができます。
本丸跡も草刈り整備されてます。
9/26までは企画展『佐竹南家展』が行われています。
スロープカーが運休でも見どころたくさんです。
みんなで稲庭城ヘ行って応援しましょう。
2022年04月24日 【配龍】沼田乃豆腐屋
大館[稲庭城 周辺城郭]
長治元年(1104年)小野寺道則によって築かれたとされる。(道則は小野寺道綱の二男で、稲庭城主小野寺重道の弟とされる)
大館は皆瀬川東岸の大館集落の地に築かれていたと云われ、かつては隅櫓と称する小高い所が二箇所あった。現在は住宅地となり所在は不明だが「秋田の中世城館」では、現在古四王神社のある辺りを比定地としている。
2021年11月29日 うっきー
稲庭城
湯沢駅からバスで下早坂まで。バス停から登城口までは歩いて数分。ただし15分ほど七曲り登城道を登ることになります。季節柄なのか(雪の季節なので)模擬天守は閉鎖されてました。また、古道はバス停から少し湯沢市街に戻ったところにありました。
2021年11月16日 【配龍】沼田乃豆腐屋
広沢寺[稲庭城 寺社・史跡]
嶺通山広沢寺は、稲庭城下に構えられた小野寺氏の菩提寺である。
当時の稲庭城主小野寺弥太郎道廣が檀那寺開基となり、長禄3年(1459年)現在地に請した。本堂の裏に道廣の墓石が苔生し各字が破蝕しているが現存している。
①広沢寺の標柱
②広沢寺入口
③楼門形式の四脚門の山門
④本堂
⑤小野寺廣道の五輪塔
⑥小野寺廣道の位牌(複製:稲庭城にて撮影)
2021年05月23日 【配龍】沼田乃豆腐屋
平城[稲庭城 周辺城郭]
川連城の出城と言われている平城。湯沢市稲川庁舎稲川総合支所内の花壇の中にある古城阯の碑。
2021年04月24日 【配龍】沼田乃豆腐屋
三梨城[稲庭城 周辺城郭]
築城年代は定かではないが小野寺道実によって築かれたと云われる。
下宿集落の東の丘上に築かれている。
主郭部と見られる広大な台地の北側に方形の土壇があり、八幡宮と真山宮が祀られている。
大手口を降りると外側に土塁の付いた腰曲輪、帯曲輪、場所によっては横堀状になっている遺構があり、主郭部の台地を取り巻くように南から東側へと巡っている。
大手口は西側にあり、民家の敷地内である。北東(山道)に搦手口がありそこから登城可能。
2021年04月24日 【配龍】沼田乃豆腐屋
川連城[稲庭城 周辺城郭]
川連城が築かれたのは、寛治年間(1089~1093)野武士の一団が国見山の中腹に城を築き始めた。紆余曲折あり、廃城となった川連城に長い年月が流れ稲庭城に小野寺氏が居城する頃に、小野寺道基が川連城に居館して築城したとされる。
城郭は上方南北の稜線に展開し、まとまりを持つ三つの郭郡よりなる連郭式で北端の郭群は五段の帯郭を成し、その南に比高5mで四段の帯郭群がある。この間は上幅5m基底幅2mの空堀で遮断される。東に犬走り・腰郭が認められる。主郭はこれに隣接する東西30m南北60mの平坦地で南東隅に20m四方の高台を持ち、明神社を祀る。南端は上幅10m深さ5mの薬研堀で遮断される。
2020年11月09日 桜井太政大臣静龍
稲庭城
駐車場はケーブルカー横に止められました。雪が降ってきたのでケーブルカーで山頂へ。急登す(笑)。天守閣復元資料館は二の丸跡に。本丸へは遊歩道で更に上にいけます。今年は11月15日で終了。雪囲いをしなきゃいけないからと係員さんに話ききました。資料館には槍や刀や甲冑もあり。楽しい山城です。
2019年06月28日 【配龍】沼田乃豆腐屋
稲庭城
令和元年8月3日(土)、リニューアルオープンします!新しくなったスロープカーに乗って、改修が終わった模擬天守に行こう!
2019年06月14日 【配龍】沼田乃豆腐屋
稲庭城
稲庭城は現在(令和元年6月)、お城(模擬天守)とスロープカーの改修工事のため休館中です。8月上旬リニューアルオープン予定です。おみやげ処「古舘庵」は営業しています。
2015年02月13日 中務少輔きたろう三世
稲庭城
二ノ丸に建つ模擬天守までは、スロープカーで楽に登城できる。大手路から行くなら、大駐車場から道沿いに北へ行ったところに入口がある。二ノ丸と本丸はやや離れており、幾つかの堀切が見られる。
湯沢市内には、小野寺氏関係の城が数多くあり、保存状態が良い城が多いが、藪のきつい城も多い。藪が少なく遺構も明瞭な椛山城や三梨城、うっすらながら9重の堀切が残る草井崎城などがお薦め。