本證寺(ほんしょうじ)
本證寺の基本情報
通称・別名
- 本証寺、本證寺城、野寺御本坊
所在地
- 愛知県安城市野寺町野寺26
旧国名
- 三河国
分類・構造
- 城郭寺院
天守構造
- なし
築城主
- 慶円
築城年
- 建永元年(1206)頃
主な改修者
- -
主な城主
- 一向宗
廃城年
- -
遺構
- 横堀(水堀)、鐘楼
指定文化財
- 国史跡(本證寺境内)、市文化財(鼓楼・鐘楼・経蔵・裏門)、県指定有形文化財(本堂、木造慶円上人坐像)
再建造物
- 石碑、説明板
周辺の城
-
桜井城(愛知県安城市)[2.4km]
西尾城(愛知県西尾市)[5.1km]
安祥城(愛知県安城市)[5.2km]
東条城(愛知県西尾市)[7.2km]
岡崎城(愛知県岡崎市)[9.2km]
羽城(愛知県碧南市)[9.6km]
深溝城(愛知県額田郡)[10.7km]
井田城(愛知県岡崎市)[11.2km]
重原陣屋(愛知県刈谷市)[11.6km]
知立城(愛知県知立市)[12.9km]
本證寺の解説文
[引用元:Wikipedia「本證寺」の項目]
本證寺(ほんしょうじ)は、愛知県安城市野寺町にある真宗大谷派の寺院。山号は雲龍山。野寺御本坊とも呼ばれる。
特色
安城市南東部に位置し、周囲には善證寺・宗玄寺・金襲寺などの寺院がある。
本證寺、上宮寺、勝鬘寺は浄土真宗における「三河三か寺」(三河触頭三ヶ寺)とされる[1][2]。なお、三河三か寺の末寺として「浜の三か寺」もあり、本證寺の末寺として恩任寺、上宮寺の末寺として専修坊、勝鬘寺の末寺として西方寺が浜の三か寺とされた。
戦国時代には本證寺を含む三河三か寺が三河一向一揆の拠点となった。こうした経緯から、鼓楼や土塁を備え、水濠に囲まれた城郭寺院(城郭伽藍)となっている。また、書院は親鸞が泊まった際に、天井裏まで雨漏りがしていたのに、部屋までは漏らなかったという伝承が残されており、「雨もり御殿」と言われている[3]。
城郭関係書籍などでは、本證寺城として言及されることもある。「本証寺」「本証寺城」と表記されることもあるが、寺号の表記は本證寺が正式である。寺域は約33,000m2である。
歴史
1206年(建永元年)頃、親鸞門侶の慶円により開創。
三河国の一向宗の3か寺として、『三州一向宗乱記』には「当国碧海郡野寺村の本證寺と申すは、一向宗の小本寺にて、守護不入の道場、当国三箇寺の其の一箇寺なり」と記載されている。
1549年(天文18年)の門徒連判状に武士門徒115名が署名しているなど、その当時における本證寺門徒団の三河地方での一大勢力ぶりが窺える。
三河一向一揆では、上宮寺、勝鬘寺と並んで一揆の拠点となった。『三河物語』にも「野寺之寺内、土呂・鍼崎・野寺・佐々き(三河四ヶ寺・一向一揆の主力)」などとして登場する。一向一揆は1564年(永禄7年)の小川の戦いで敗れ、当主の空誓上人は逃走したため、一時は廃寺となったが、1663年(寛文3年)までには再興したとされている。
江戸時代になると、徳川家綱の将軍就任にあわせて拝謁。以降、江戸幕府と尾張徳川家の代替わりごとに拝謁を行っていたことから、他の三か寺と同様に両家と密接な関係を持っていたことが分かる[4]。
2015年(平成27年)3月10日、「本證寺境内」が国史跡の指定を受けた。安城市においては87年ぶり、3件目の指定となる[5][6]。
2017年(平成29年)4月29日、地域住民らの主催により第1回「本證寺フェスティバル」が開催された。ひつぎに入った参加者に住職が読経する「納棺体験」、雅楽、太鼓演舞、歴史講演会、鉄道模型コーナーなど様々な催しが本堂、境内、庫裏、西座敷の4つの会場で行われた[7]。
文化財
- 重要文化財
名称 種別 時代 指定年月日 絹本著色 善光寺如来絵伝 絵画 鎌倉時代 1918年4月8日 絹本著色 聖徳太子絵伝 絵画 鎌倉時代 1918年4月8日
- 史跡(国指定)
名称 種別 時代 指定年月日 本證寺境内 史跡 室町時代 2015年3月10日
- 愛知県指定有形文化財
名称 種別 時代 指定年月日 絹本著色 法然上人絵伝 絵画 南北朝時代 1972年5月31日 木造 慶円上人坐像一軀 附台座天板一面 彫刻 南北朝時代 2001年8月24日 垣蔦文組椀 工芸品 安土桃山時代 1958年6月21日 本證寺本堂 建造物 江戸時代 1974年4月10日 本證寺のイブキ 天然記念物 1978年1月17日
- 安城市指定文化財
名称 種別 時代 指定年月日 鼓楼・鐘楼・経蔵・裏門 建造物 江戸時代 2005年11月3日 絹本著色 聖徳太子像 絵画 室町時代 1965年11月3日 絹本著色 方便法身尊像 絵画 室町時代 1965年11月3日 絹本著色 親鸞聖人像 絵画 室町時代 1998年2月27日 木造 聖徳太子立像 彫刻 鎌倉時代 1974年2月13日 木造 阿弥陀如来立像 彫刻 鎌倉時代 1992年11月3日 孔雀文磬 工芸品 鎌倉時代 1965年11月3日 鴛香炉 工芸品 江戸時代 1965年11月3日 三葉葵紋象牙香箱 工芸品 江戸時代 1965年11月3日 栗紋様香合 工芸品 江戸時代 1965年11月3日 短刀 銘 来国光 工芸品 鎌倉時代 1965年11月3日 紙本墨書 六字名号 書跡 室町時代 1965年11月3日 紙本墨書 第十八願文・願成就文 書跡 室町時代 1965年11月3日 紙本墨書 十字名号 書跡 室町時代 1998年2月27日 御伝鈔 典籍 室町時代 1965年11月3日 教行信証 典籍 南北朝時代 1974年2月13日 紙本墨書 皇太子聖徳奉讃 典籍 鎌倉時代 1998年2月27日 紙本墨書 五帖御文(五冊) 典籍 室町時代 1998年2月27日 紙本墨書 五帖御文(四冊) 典籍 室町時代 1998年2月27日 野寺村検地帳 古文書 江戸時代 1965年11月3日 野寺絵図 古文書 江戸時代 1965年11月3日 家康黒印免許状 古文書 安土桃山時代 1965年11月3日 教如上人書状 古文書 安土桃山時代 1965年11月3日 本證寺門徒連判状 古文書 室町時代 1965年11月3日 伝源頼朝安堵状 古文書 未詳 1965年11月3日 参考文献
- 安城市史編集委員会編『新編安城市史』 安城市。
- 「岡崎 史跡と文化財めぐり」編集委員会編『岡崎 史跡と文化財めぐり』 岡崎市、2003年。
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本證寺の口コミ情報
2024年07月20日 RED副将軍
本證寺
三河一向一揆 の中心地
鼓楼や土塁を備え水濠に囲まれた城郭寺院
オススメ度 ★★★★⭐︎
1206年頃、親鸞門侶の慶円により開山した真宗大谷派寺院。
桶狭間の戦い後に今川氏から独立した松平家康は三河統一を目指すも不入特権を有していた三河三ヶ寺と対立。1563年から1564年まで三河一向一揆が起こります。
三河三ヶ寺の本證寺、上宮寺、勝鬘寺は一揆の拠点となり、本證寺はその中でも中心でした。
家康家臣の中にも一揆に加担するものも多く、本多正信・本多正重・渡辺守綱・蜂屋貞次・夏目広次などが一揆勢に付いています。
しかし小川安政の戦いで敗れ、当主の空誓上人は逃走し廃寺となりました。
その後、1663年までには再興され、江戸幕府と尾張徳川家と密接な関係となりました。
見所
隅櫓を思わせる鼓楼と内堀、大手門を思わせる山門を構える城郭伽藍の典型です。
内堀が現存しており、境内は二重の堀と土塁に囲まれた城郭的防備に主眼を置いた伽藍配置です。外堀は大部分が埋め立てられ消失しています。
2024年01月29日 ショウちゃん
本證寺
本證寺は水堀で囲まれ、橋を渡ると大門をくぐって入ります、鐘楼や隅櫓や見事な本堂がありまさに城のようですね。三河一向一揆では岡崎市の勝鬘寺、上宮寺とともに真宗三河三か寺として知られ、創建以降、三河地域の中心的な寺院として栄えてきました。
2023年03月05日 井伊治部少輔直憲
本證寺
空堀は藪の中にあり水堀の側なので、夏は蚊が多く行くなら今のうち。檀家さんの墓地にあるので、ガイドさん同伴でないと入らせてもらえません。
2023年03月05日 井伊治部少輔直憲
本證寺
安祥城のある安城歴史博物館との間で、休日のみの無料シャトルバスがあります。途中桜井城近くの桜井駅にも停車するので、リア攻めされる方にお勧めです。詳しくは安城歴史博物館HPでご確認下さい。
2023年03月03日 在来線男右京進
本證寺
裏に臨時駐車場があります。20台くらいは大丈夫です。プレハブのトイレもあり便利です。本堂、鼓楼、経蔵もありますが、内堀と裏の土塁が見どころです。御朱印と御城印は隣の庫裏でインターホンを押して買います。
2023年02月16日 にしやん三河守
本證寺
どうする家康で近々放送されると思いますが、一向一揆の拠点となった本證寺の今日は冷え込みも弱まり穏やかでした。蓮の花咲く夏の時期にまた来ます。
2023年02月06日 長谷川兵部丞平蔵
本證寺
櫓や堀が確認できます。松平勢と戦った一向一揆の拠点です。トイレも新たに設けられ、住職やボランティアガイドさん達も親切です。御朱印も住職の手書きで受けられます‼️
2023年01月23日 特にありません
本證寺
どうする家康で、そろそろ舞台になる本證寺。見学時間は16時までなのでご注意を。3月5日に番組最後で紹介されるらしい。
2023年01月08日 作兵衛尾張守名古屋お城物語
本證寺
本證寺は浄土真宗の寺院で15世紀後半に本願寺蓮如により高田門徒より本願寺門徒(一向宗)に転じた寺院です。三河本願寺門徒の組織化により上宮寺、勝鬘寺と共に三河三か寺とされた城郭寺院となります。後に徳川家康との争いで有名になる三河一向一揆の本拠地です。
家康により改宗を迫られ1度は破棄されますが100年後に再建された本堂や鼓楼(隅櫓)、その下の石垣などは当時を忍ばせます。今回、ガイドさんに案内され見せて頂いたのは本堂の北側にある土塁や空堀です。本堂の横にある経蔵側には立ち入り禁止とありますが、裏門方面から入れば現存する素晴らしい土塁、内堀が見ることが出来ます。住職にも確認したので皆さんも訪れてください。ただ墓地や土塁、堀を傷つける事のないようお願いします。
今年の大河で「どうする家康」を放送するにあたり寺院の裏手に駐車場20台程、仮設トイレが設置されていました。令和5年1月8日は2種類の御城印に加え限定御城印も販売されていたので住職より購入しました。三河一向一揆の拠点、本證寺へ訪れてみてはいかがでしょうか♬
2022年05月05日 みその対馬守
本證寺
本證寺フェスティバルで訪ねました。見所の堀は立入禁止でしたが、鼓楼の中に入れました!
2022年01月25日 三河守天天丸
本證寺
堀の蓮が有名な本證寺。ですが伺ったのは真冬なので、夏にまた来たいと思います。境内まで車で入れました。道路を挟んで、斜め前にᏢあります。
2021年06月11日 北風
本證寺
名鉄南桜井駅から少し矢作川の方に県道で行きます。周辺には古墳もあって古来から開けていて人の往来も絶えなかった。立派な古刹です。お堀に蓮も咲くのでしょう。
2021年05月26日 曲輪衆三河守名古屋のリラン
本證寺
県道沿いに山門くぐって境内に車を置くことが出来ます。内堀に囲まれた古刹素晴らしいです
2020年09月06日 しんこう
浅井西城[本證寺 周辺城郭]
【指定史跡】市指定史跡
【歴史】浅井西城には麓の居館があり、現在、八幡宮が祀られている詰城と麓の居館として用いられたと考えられているようです。
もともと黒柳右京亮政家の居館であったらしく、松平康孝が移ってきたために屋敷を明け渡し、屋敷の前に一時住んだと伝えられているそうです。松平康孝は、徳川家康の祖父松平清康の弟にあたります。
【感想】現在個人宅となっている土豪屋敷と呼ばれる居館跡には6m程の土塁が残されていて必見です。浅井西城に来る前に矢作川北岸にある本證寺など安城市近辺の城郭も散策してみましたが、こんなに高い土塁はお目に書かれておりません。少し離れた知多郡東浦町にある緒川城の高土塁ぐらいでしょうか。往時はこのような凄い高土塁を廻らした平城があちらこちらにあったのでしょうかね。
近くには、岡崎城の北門を移築した宿縁寺がありますので、あわせて行かれると良いと思います。
2020年08月15日 【G6】OROKA参議
木戸城[本證寺 周辺城郭]
【お手軽ついで寄りの小城館】
木戸城は本證寺の南東にある城館跡。もともとこのあたりは石川氏が治めていたが(居館の木戸古城はさらに北、遺構なし)、松平信光の安城進出に伴い、足助の成瀬氏がこの地に配せられ木戸城を築いた。
なお、この成瀬氏の末裔は犬山城主になった成瀬氏のようです。
アクセスは簡単で、矢作川の堤防沿いにある春日神社が主郭となっています。小さい神社が丸ごと小さい城跡そのものな感じです。
参拝のついでに鳥居のある入口付近に駐車する事も可能と思われます。
パッと見、平地にある普通の神社なんですが、入口には土塁が残り、さらに社殿の裏側には結構な深さの空堀がL字に残っています。
周りは住宅地や堤防のために改変されているにも関わらず、ここだけ古い城館が残っているのはホントに素晴らしいです。
本證寺に寄られたら、ぜひぜひついでに木戸城にもお寄りください。犬山城が好き、という方も成瀬家のルーツを感じに(こんな小さな城館から出世したのかという印象)、見に来てください(´▽`)
駐車から見学まで15分あれば楽しめます♪
2020年03月09日 国崎城一郎✨【柴田】
本證寺
車は境内に駐車出来ます。50台は入ると思います。
2011年08月19日 美少年☆右近衛中将☆喜三太
本證寺
堀には蓮が一面生息しています。寺前に2〜3台分の駐車場があります。
本證寺の周辺スポット情報
堀(遺構・復元物)
鼓楼(遺構・復元物)
鐘楼(遺構・復元物)
本堂(遺構・復元物)
本證寺山門(遺構・復元物)
裏門(遺構・復元物)
外堀(東側)(遺構・復元物)
庫裏(遺構・復元物)
経蔵(遺構・復元物)
土塁(遺構・復元物)
内堀(遺構・復元物)
りゅうくうばし(遺構・復元物)
木戸城(周辺城郭)
浅井西城(周辺城郭)
藤井城(周辺城郭)
小川的場城(周辺城郭)
岩根城(周辺城郭)
木戸村古城(周辺城郭)
木戸古城(周辺城郭)
志子屋砦(周辺城郭)
本証寺(寺社・史跡)
野寺八幡社(寺社・史跡)
石川政康の墓(寺社・史跡)
上宮寺鐘楼と不断桜(寺社・史跡)
上宮寺(寺社・史跡)
本證寺(御城印)
境内駐車場(駐車場)
モニュメント(その他)