温泉城(ゆのしろ)

温泉城の基本情報

通称・別名

白毫山(びゃくごうさん)城

所在地

兵庫県美方郡新温泉町湯

旧国名

但馬国

分類・構造

山城

天守構造

築城主

不明

築城年

南北朝時代

主な改修者

主な城主

奈良氏

廃城年

遺構

曲輪、土塁、堀切、竪堀

指定文化財

町史跡(温泉城)

再建造物

説明板

周辺の城

村岡陣屋(兵庫県美方郡)[12.5km]
大野城(兵庫県美方郡)[13.4km]
二上山城(鳥取県岩美郡)[15.7km]
桐山城(鳥取県岩美郡)[16.8km]
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市場城(鳥取県八頭郡)[21.6km]
太閤ヶ平陣(鳥取県鳥取市)[21.7km]
鳥取城(鳥取県鳥取市)[23.1km]
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白岩城(兵庫県養父市)[23.7km]

温泉城の解説文

温泉城(ゆのしろ)は、兵庫県美方郡新温泉町にある山城。

歴史 

南北朝時代以来、奈良氏の城とされる。奈良左近は南朝方に与し、延文元年(1356)に北朝方の今川義貞に温泉城を攻撃されたという。

元亀2年(1571)8月、毛利方の鳥取城主・武田高信が尼子方の芦屋城主・塩冶肥前守を攻めた際、奈良氏も塩冶方で参戦している。

天正9年(1581)の羽柴秀吉の鳥取城攻めの際、温泉城は落城したといわれる。しかし畝状竪堀や竪堀が卓越した縄張に戦国時代末期の改修がうかがえ、羽柴秀長の但馬平定後の小代一揆で一揆軍の拠点として使われた可能性も指摘されている。

遺構 

平安時代開湯とされる湯村温泉から1キロほど南下した、標高338mの白毫山に位置する。東西約400×南北約200mに及ぶ広大な城だ。

山頂には、東西約41m×南北約25mの主郭をはじめ4つの曲輪が東西に並ぶ。そこから、北側と西側の尾根上にも10数段の曲輪群が展開する構造だ。西尾根と北尾根の曲輪群は、主郭下の帯曲輪を経てそれぞれ展開する。

西尾根の曲輪群は、西端部に大規模な三重堀切があり圧巻だ。幅はいずれも4~5m、深さは1.5~2m。堀切の両端は竪堀となり、両側の斜面に長さ20~25mにわたり3本が連続して並ぶ。三重堀切手前の曲輪は南側にこの城では珍しい土塁があり、その先には2つの小曲輪と2本の竪堀が設けられている。

この城の最大の特徴は、北尾根上にある、横堀を伴う5本の放射状の竪堀群だ。横堀は幅約3mで深さ約0.6m、竪堀は幅2.5~3m、長さ15~22mだ。この先にも曲輪が連なり、畝状竪堀や竪堀で防御を固めている。北端のやや大きい曲輪は周囲に畝状竪堀が設けられ、曲輪の北東側には3つの小曲輪を経て、端部には幅約5mの大規模な堀切がある。尾根が温泉集落に通じることから、こちら側が城の大手とみられる。

主郭を含む4つの曲輪群は、北側斜面に幅約5m、長さ約43mもの長大な竪堀をはじめ、いくつか竪堀がある。東端の曲輪の北側斜面には、3本の竪堀が連続している。この曲輪の東端部にある土塁のような高まりは、櫓台の可能性があるようだ。尾根の約110m先には二重の堀切がある。

交通 

・鳥取空港から車で約50分

参考文献 

・『新温泉町文化財調査報告書1 但馬国 新温泉町の城郭集成』新温泉町教育委員会、2017年。
・『図解 近畿の城Ⅰ』戎光祥出版、2014年。

文:萩原さちこ


温泉城の口コミ情報

2025年09月26日 内記かずりヾ(・ε・。)
温泉城



さて、信濃の城館ばかり廻っているおいらなんだけど、つい先日、アプリのイベントで城友さんと但馬入り、以前からリア攻めしたかったお城を訪ねてみたよ。当たり前だけど、他地方のお城に求めているものは信濃のそれでは見れないもの。久しぶりに新鮮な気持ちで探索する事が出来たと思う。ちなみに現在の但馬が兵庫県に含まれる地方だって事を初めて知った…得意分野以外はそんなもんさ。

温泉城(白毫山城・湯村城)は春来川西岸(左岸)、標高338.3mの白毫山山頂部を中心に立地する要害です。南麓の健康公園体育館からの比高は110m位でしょか。該地の湯村は鳥取城下へと至る但馬往来の経路上に当たり交通の要衝でもある。温泉だけじゃないのさ。

行き方はGoogleマップに位置登録されているのでダイレクト設定して下さい。なんだけど、そのままじゃ行けないので以下を参照して下さい。

温泉城のリア攻めマップには、「登山口」、「登城口」、「分岐」等が細かくスポット登録されているが、国土地理院地図に登城路の道筋が描き込まれていない事から誰でも混乱を招くと思う。エリ限で訪ねる方もこれから増えると思うので改めてこの場を借りて整理もしたいと思う。

まず、リア攻めマップを見ると東麓から取り付けそうな気もするが、相当な急登の直登、藪漕ぎを余儀なくされると思う。登る比高も倍増どころの話じゃないだろう。現在のところ登城が可能なのは、Googleマップに位置登録がある、南麓の「健康公園」側からのルートしかない。この公園の最奥部からリア攻めマップにある「登山口」を目指そう。

先人様の口コミにもあったが、「登山口」から少し進むと倒木が現れる。これ以上の車での通行は不可能となるので諦めて歩く事にしよう。大した距離じゃないし、本来なら車も入る林道、楽に進める。

リア攻めマップにある「登城口」は、この林道を登り詰めた先の手前に当たる。山頂部からの北東尾根を登り、「分岐」を経て「二重堀切」へと至るものだが、道形は荒れている上に藪でもあるので高度を稼ぐまでは無理矢理にでも何とかしようよ、大した距離でも登りでもないしね。

纏めよう。リア攻めマップ上では2つの登城路が付いているものと錯覚し易いのだが、「登山道」から「登城口」までは一つの道筋上、即ち、林道を辿る事になる。正規の登城路(城域の北端に出るようだ。知らんけど。)は城地の東側直下を巻いてから登っているのであれこれ悩まないのが正解だ。

ちなみに餌を与えられるとお座りもお手も出来ない阿保二人は我慢出来ずに山頂部からの南東尾根を直登している。但し、決して間違いとも言えない判断だ。やや崖地の急登だけど、登ってしまえばあっと言う間に城域に辿り着く。藪も無いのでむしろこっちの方が楽かもしれん。

お城は大変素晴らしい。堀切と竪堀がこれでもかと言わんばかりに掘られている。やっぱし土地柄なんだろうか、特に竪堀の使い方なんかは信濃の山城とは根本的に意図が違うものであり、此処では横移動を防ぐのと同時に尾根幅等を狭める為にも穿たれている。お城の発生自体は南北朝時代にまで遡れるものだけど、溝掘り野郎は誰の影響を受けたものなのか…とか現地で考えるのも楽しいと思うさ。ちなみに郭下、切岸直下の畝状竪堀なんていじめっ子としか思えない所業だ。

お城の詳細等はアプリの城郭基本情報を参照して下さい。これが判る事の全てだろう。ちなみに但馬の中世は不明な事だらけなんだそう。特に南北朝時代から戦国時代まで、常に争乱の舞台となり残された史料が少なく(郷村等の退転が多かったようだ。)、体系的に語る事が非常に難しい地方らしい。

※初めて美方郡新温泉町を訪れたけど、ガチに良い雰囲気の温泉街だった。普通に宿泊して温泉を楽しみてぇ。但馬牛も…

2025年09月24日 曲輪勘解由長官削平【不戦】
二重堀切[温泉城  遺構・復元物]



城域東側にある二重堀切。先人様の口コミ通りこちらから尾根に取り付くのが楽だと思います。尾根には遊歩道があります。

下の遊歩道をまっすぐ進んでしまうと城域北側の郭に出ますが、途中主要曲輪の北側斜面で30〜40mほど道が崩れていて踏み跡になっており突破するのが大変です。
(遊歩道は北側の郭から主郭下まで登り、西側から主郭に入ります。東側尾根から来る遊歩道と合わせ1周コースだったようです)

①②二重堀切
③下の遊歩道をまっすぐ進むと踏み跡になります。
2025.8.14

2025年09月24日 曲輪勘解由長官削平【不戦】
分岐[温泉城  その他]

分岐です。遊歩道はここから尾根に上がり、尾根伝いに主郭へ向かうルートだったように思われます。あまり歩かれてないようで、若干の藪と蜘蛛の巣あり。先人様の口コミ通り、二重堀切までまっすぐ行き、そこから尾根に取り付くのが楽かなと思います。

2025.8.14

2025年09月22日 征夷大将軍ヒトリモン
温泉城



2025/9/19登城
城跡への分岐を進んで100mくらいで倒木とうせんぼ 転回できないのでバックで戻りました

ここから説明板のある登口まで概ね舗装路を歩き10分 登口からは遊歩道的なものがあるなぁと適当に進んで行ったら、先人の口コミ等にある通りの惨状でした
ただ薮は気にならない程度です

2025年08月07日 国府左京大夫城介
温泉城



山名イベントも始まり、温泉城にリアする方も増えるかと思います。本日、リアしたので、その際の注意点について、口コミを入れておきます。登城口等は、先人の方が登録してあるので、参考としてください。

城内は遊歩道がありますが、一部箇所は崩落したのか、遊歩道自体がなくなっています。木やちょっとした踏み跡らしきものはあるので行けなくはないですが、初心者には厳しいかと思います。

そこで今回説明するルートになりますが、説明板がある所から、遊歩道を暫く歩くと二重堀切があります。この二重堀切を登る(簡単に登れると思います)と、別の遊歩道(土嚢や階段あり)があり、歩くと、4郭になります。そこから、順次1郭まで辿ることができます。

二重堀切を登らず、遊歩道を進むと前述した箇所があります。ただ、その途中にも竪堀などを確認することができます。

リア攻めの参考としていただければ重畳です。

①写真だと分かりにくいですが、二重堀切です。
②二重堀切から続く遊歩道で、この先が4郭になります。

2018年03月23日 iggy摂政
温泉城

《基本データ、登城道等》
標高338m、舗装道突き当たり地点からの比高約70m。
同地点北側を進むと登城道(遊歩道)がありますが、遊歩道は雪の重みで曲がった雪山独特の樹木が道を覆ってしまい、道の体をなしておらず藪漕ぎ必須です。
主郭部は過去に整備されたのでしょう、雑木は伐採され歩きやすい。

《遺構》
三方の尾根に堀切を設けている。
東尾根に小ぶりな二重堀切、南西尾根に小規模ながらも見応えある三重堀切(端はそれぞれ竪堀へ)、北尾根は横堀状堀切(だいぶん埋まっていますが…)から放射状に落ちる5本の竪堀と曲輪群を挟んで北端に1本の堀切を設け防御する。
5郭南端には土塁を認めるが、残念ながら風化の一途を辿っています。
主郭部北側及び西側に竪堀を配するなど、特に北、西側からの侵入に対し備えを厚くしていたようです。

《参考》
藪漕ぎ必須と記せば登城が敬遠されてしまうのが辛いですが、湯村温泉街を眼下にできるなど見晴らしがきく山城です。
風化著しい遺構もありますので、機会あれば今のうちに登城していただければと思います。

2015年04月30日 北川幸人
温泉城

国道9号線歌長北交差点から 県道103号線を約3㎞の健康公園のバス停の近くに案内看板がありました。
園内のログハウスと離れるように北方向に進むと、道が細くなりガードレールもなくなり、遂に通行止め。舗装下が陥没しているとの事です。
車を僅かな路肩に停め、徒歩でさらに進むと、約400mで舗装道は終わり、温泉町教育委員会の説明看板とベンチがありました。この場所も城域になりますが、山頂主郭部へは、あと少し道なき道を進む事になります。

温泉城跡 (白毫山城跡)
湯集落南側、岸田川の支流春来川と稲負谷川に挟まれた白毫山に所在し、城域は東西400m、南北200mある。
標高338mの高所に位置する主郭(東西41m南北25m)を中心にして三方向に延びる尾根に階段状に10余りの曲輪を配置し、各尾根の先端に二〜三重の堀切、竪堀で防御している。
南北朝期に起源を持つ城ではあるが、横堀や畝条竪堀を含む30本を超える竪堀の存在から、戦国時代末期に大改修された城である。(「二方考」より)
案内看板の全文です。



温泉城の周辺スポット情報

 二重堀切(遺構・復元物)

 温泉城案内板(碑・説明板)

 相応峰寺城(周辺城郭)

 清富陣屋(周辺城郭)

 清富城(周辺城郭)

 芦屋城(周辺城郭)

 芦屋陣屋(周辺城郭)

 高巻城(周辺城郭)

 後山城(周辺城郭)

 中山城砦/中山砦(周辺城郭)

 桑谷城(周辺城郭)

 高山口城(周辺城郭)

 多子城/河崎城(周辺城郭)

 椿森城(周辺城郭)

 下津谷城(周辺城郭)

 愛宕城(丹土愛宕山城)(周辺城郭)

 春来城ヶ山城(春来城)(周辺城郭)

 楠谷城(周辺城郭)

 鐘尾城(周辺城郭)

 八日市城(周辺城郭)

 城坂城(周辺城郭)

 金屋アゲシ砦(周辺城郭)

 黒坂城(周辺城郭)

 用土城(上の城)(周辺城郭)

 用土城(下の城)(周辺城郭)

 古市城(上の城)/杉谷城(周辺城郭)

 古市城(下の城)/杉谷城(周辺城郭)

 丸谷城(周辺城郭)

 おどろが城(栃谷城)(周辺城郭)

 戸田和泉谷城(周辺城郭)

 戸田観音山城(周辺城郭)

 西ノ城(西之城)(周辺城郭)

 七釜城(周辺城郭)

 金屋上ノ山城(周辺城郭)

 馬場平城A(周辺城郭)

 馬場平城B(周辺城郭)

 熊波城(周辺城郭)

 柤岡城(周辺城郭)

 薬師堂(寺社・史跡)

 トイレ(トイレ)

 駐車場(駐車場)

 相応峰寺駐車場(駐車場)

 公園駐車場(駐車場)

 健康公園駐車場(駐車場)

 観光交流センター 駐車場(駐車場)

 北駐車場(駐車場)

 東駐車場(駐車場)

 荒湯観光センター(関連施設)

 湯村温泉観光協会(関連施設)

 登城口(その他)

 登城口(その他)

 登城口(その他)

 分岐点(その他)

 登山口(その他)

 分岐(その他)

 足湯(湯村大根物語「ふれあいの湯」)(その他)

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