龍泉寺城(りゅうせんじじょう)

龍泉寺城の基本情報

通称・別名

嶽山城、岳山城、東条城

所在地

大阪府富田林市龍泉

旧国名

河内国

分類・構造

山城

天守構造

築城主

楠木正成

築城年

元弘2年(1332)

主な改修者

主な城主

楠木氏、佐備氏、畠山氏

廃城年

遺構

曲輪、居館跡、削平地

指定文化財

再建造物

周辺の城

下赤坂城(大阪府南河内郡)[2.4km]
烏帽子形城(大阪府河内長野市)[3.7km]
上赤坂城(大阪府南河内郡)[3.9km]
白木陣屋(大阪府南河内郡)[4.4km]
狭山陣屋(大阪府大阪狭山市)[5.9km]
平石城(大阪府南河内郡)[6.5km]
仁王山城(大阪府河内長野市)[6.7km]
千早城(大阪府南河内郡)[7.9km]
陶器城(大阪府堺市)[8.5km]
高屋城(大阪府羽曳野市)[9.3km]

龍泉寺城の解説文



嶽山城(だけやまじょう)は、大阪府富田林市彼方の嶽山山頂にあった日本の城。中腹に龍泉寺があることから龍泉寺城とも呼ばれる。元弘2年(1332年)に楠木正成が築城した。楠木七城の一つ。

概要 

上赤坂城下赤坂城千早城の正面入口にあたり、峰続きの南西には金胎寺城が、更に南西には烏帽子形城があった。現在は城のあった辺りにかんぽの宿富田林がある。

城跡の比定地では、かんぽの宿の建設に伴い、1983年度に発掘調査が実施されたが、城の遺構と同時期の遺物は見つかっていない。かんぽの宿の西側にも城域が広がっていた可能性があるが、調査が行われておらず詳細は不明である。北側には千畳敷という小字名の緩やかな傾斜地があり、畠山が練兵場としていたという伝承が残る。戦国時代前期は山岳寺院を城郭として利用していた事例が多くあり、嶽山城においても龍泉寺を城郭の中心としていたと想定されている。

文献での記載は『多聞院日記』にある永正4年(1507年)に畠山義英が嶽山城に拠ったとする記述が最後であり、戦国時代末期まで城が機能していたと判断する材料は乏しいとする。

沿革 

南北朝時代では南朝方の佐備氏が守将となって防衛に当たっていたが、延元2年/建武4年(1337年)、北朝方の細川顕氏の攻撃により激戦の末陥落した。その後、南朝方が奪還して楠木正儀・和田正武の軍が千人ほどいたが、正平15年/延文5年(1360年)に北朝方の細川清氏、赤松範実によって落とされた。以後は河内守護畠山氏の支城となる。

室町時代中期になると畠山氏にお家騒動が発生、畠山政長に家督や河内・紀伊・越中・山城の守護職を奪われた上に治伐の綸旨まで出され、朝敵にされた畠山義就が長禄4年(1460年)12月、籠城を開始する。ここに応仁の乱の前哨戦とも言える嶽山城の戦いが開始され、2年以上も細川勝元や政長を中心とする幕府軍を悩ませた。寛正4年(1463年)4月15日、嶽山城(岳山城)は陥落し、義就は紀伊国高野山、のち吉野に逃れた。

応仁の乱においては、文明3年(1471年)、河内国における西軍の数少ない拠点のひとつだった同城が東軍によって陥落している。

永正4年(1507年)12月4日、義就の孫・畠山義英が嶽山城(岳山城)に籠城した。永正5年(1508年)1月、畠山尚順や細川高国により同城は陥落したが、細川澄元の部将・赤沢長経が尚順らに無断で脱出させた。これは、畠山氏の一本化・強大化を避けるための措置だった。

城はこの後の畠山氏の没落と共に廃城になった。

参考文献 

  • 【書籍】「大阪府史」
  • 棚橋利光『大阪の戦乱と城』松籟社 1993年
  • 中西裕樹『大阪府中世城郭事典』戎光祥出版 2015年
  • 青木昭和「龍泉寺城・龍泉寺」『南河内における中世城館の調査』大阪府教育委員会、2008年
  • 野村豊『今道萬造の錦の織物名跡考』

龍泉寺城の口コミ情報

2021年05月01日 首藤志摩守通宗
津々山城[龍泉寺城  周辺城郭]

廿山古墳跡にある城跡。
レストランと老人ホームに挟まれていて、容易に近づけないが、遠目から見ても独立丘陵として築城する価値のある場所であることが推察できる。

2016年05月21日 ねこ治部丞すずめ
龍泉寺城

いやぁ、近くまで行って迷いましたよ(^^;。初めて行く人はわかんないって、これ。城址に行くなら、かんぽの宿の敷地の中に堂々と入って下さい。そして、テニスコートに向かって下さい。テニスコートに近づくと案内出ています。そしたらすぐです。車で行くなら、中腹の竜泉寺に駐車して20分ぐらい歩くのが無難かな。

龍泉寺城の周辺スポット情報

 彼方城(周辺城郭)

 津々山城(周辺城郭)

 金胎寺城(周辺城郭)

 龍泉寺(寺社・史跡)

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