蔵王堂城(ざおうどうじょう)

蔵王堂城の基本情報

通称・別名

蔵王城

所在地

新潟県長岡市西蔵王3

旧国名

越後国

分類・構造

平城

天守構造

築城主

中条氏

築城年

南北朝時代

主な改修者

長尾為重

主な城主

中条氏、上杉氏

廃城年

元和2年(1616)

遺構

曲輪、土塁、横堀

指定文化財

市史跡(蔵王堂城跡)

再建造物

石碑、説明板

周辺の城

長岡城(新潟県長岡市)[2.2km]
乙吉城(新潟県長岡市)[5.4km]
栖吉城(新潟県長岡市)[7.1km]
柿城(新潟県長岡市)[8.2km]
与板城(新潟県長岡市)[8.6km]
本与板城(新潟県長岡市)[10.2km]
小木ノ城(新潟県三島郡)[10.9km]
見附城(新潟県見附市)[11.2km]
栃尾城(新潟県長岡市)[12.2km]
桝形城(新潟県長岡市)[13.7km]

蔵王堂城の解説文



蔵王堂城(ざおうどうじょう)は、現新潟県長岡市西蔵王の金峯神社及び安禅寺の位置にあった日本の城。長岡市指定史跡[1]

歴史・沿革 

南北朝時代、蔵王権現を奉る蔵王堂に北朝方の中条氏が本陣を構え、実質的な城(砦)となる。1352年(正平7年)には南朝方の風間信昭らに攻撃されている。

後に上杉謙信へと続く古志長尾家の長尾景晴が入るも、4代後の孝景の代に栖吉城に移る。

その後、長尾為重(謙信の叔父)が蔵王堂脇に本格的な城郭として縄張りし、会津移封までは上杉家及びその家臣が治める。

上杉家が会津へ移封された後は春日山城に入府した堀秀治の弟、堀親良が入り、蔵王堂藩の初代藩主となる。なお、蔵王堂藩は養子、堀鶴千代が坂戸藩の堀直寄の後見の元に継ぐのだが、9歳で亡くなった為に断絶。坂戸藩に編入される。

堀直寄は飯山藩へ転封され、松平忠輝臣下の山田勝重(忠輝の従兄弟)が入城。この時は藩としての復活はなく、福嶋藩(高田藩)の属領扱いだった。

忠輝が大坂夏の陣の不手際により改易されると堀直寄が蔵王堂城主として戻り、蔵王堂藩が復活する。

堀直寄は以前の統治時代に開始し転封により中断していた長岡城建築を進め、長岡城完成と共に移動した為に蔵王堂城は廃城となり、蔵王堂藩は長岡藩へと移行する。

長岡移転は蔵王堂城が信濃川のすぐ脇にあった為、水害により城の一部が侵食される程の被害を度々受け、城の維持が難しかった為である。

蔵王堂城の口コミ情報

2024年08月01日 源山城守@ポンコ2…
蔵王堂城



先達の方の口コミにあった金峯神社の駐車場に駐車しました。ナビでカネミネで検索しても出てこず、「きんぷ」と入力して、ようやく検索でき勉強になりました。

城址は、金峯神社の案内板を見てると、一部土塁が残る安禅寺境内が本丸、水堀挟んだ東隣の金峯神社の社殿や手水舎が二ノ丸、その南側の住宅地が三ノ丸、本丸西隣に空堀跡を挟んだ馬出だったようです。登城すると、信濃川や柿川も守りに取り入れてたのも頷け、一方で今のような堤がない信濃川の氾濫で城が刪られたのもわかりました。
駐車場を使わしていただいてるのもあり、まずは金峯神社にお賽銭とお参りしましたが、夕方にも関わらず参拝客が複数おられました。風鈴祭を開催されてたらしく社殿前にかける棚が設けられ、かけられた多くの風鈴の音色が印象的でした。

お参り後に隣の安禅寺に向かうと、南と東の二方の水堀と土塁が目に入ります。遺構は安禅寺の西側を除く三方の土塁、そして二方の水堀、西隣の住宅が道路面まで基礎を嵩上げした住宅に空堀の痕跡が見られました。北側は工場敷地で空堀、また二ノ丸なども土塁・堀などの痕跡が見受けられませんでした。南西の堀端には樹齢800年の大欅が佇んでおり、この地のこれまで刻んできた歴史を見続けてきたのかと感慨深かったです。
本丸南の土塁は、高さも幅も重厚で土塁上部には土留めの石塁もあり、上がってみるともしかしたら櫓があったのかなと思わされました。この土塁南西に凛としたおそらく世界でここにしかない堀直寄公像がありました。そこの説明書きを読むと「平城としては新潟県最古でしかも原形をとどめる唯一のもの」とありました。三条市の五十嵐館は城扱いちゃうのかななど蛇足に思い馳せつつ推測ですが、土塁は堀直寄かその前のもので、本丸縄張のことかと思います。
安禅寺の境内には、蔵王観音堂があり、明治の神仏分離で神祇となった金峯神社も、蔵王権現が由来だそうです。また安禅寺境内には、蔵王毘沙門堂や北側土塁上の正善霊神や蔵王稲荷などありました。北東の土塁上の紫陽花も綺麗でした。

暑いこの時期に、風鈴奏でる涼求めて、ついでの登城によいかと思います。

2024年07月23日 とやまUO
蔵王堂城

日曜日の朝9時前に金峯神社駐車場に到着。すでに何組かの参拝客が・・・ここに駐車させていただくことにしました。神社参拝後、城趾と思われるところを、ぐるっとひと回り、蔵王の大欅も立派でした。赤い鳥居まで来る人はほとんどいなく、木陰でのんびりしてきました。

2024年05月01日 RED副将軍
蔵王堂城



主郭の水濠と土塁が残る古志長尾氏・堀氏の居城🏯

オススメ度 ★★★⭐︎⭐︎

築城年代は不詳。南北朝時代に北朝方の中条氏が構えた砦が始まりとされます。
その後、越後国守護の上杉憲顕の家臣である古志長尾氏の長尾景晴が在城しました。
古志長尾氏が四代居城とするも長尾孝景は栖吉城を新たに築いて居城を移します。代わって長尾景為の弟である長尾為重が入城しました。
1578年に上杉謙信が没すると後継争いで御館の乱が勃発。古志長尾氏は上杉景虎に付いたため上杉景勝が攻め寄せ蔵王堂城は落城。その後は上杉景勝家臣の松川修衡が入城しました。
1598年、豊臣秀吉の命により上杉景勝は会津へ転封。代わって堀秀治が入封すると蔵王堂城には弟である堀親良が入城。蔵王堂藩の初代藩主となります。
1602年、堀親良は堀秀治の次男である鶴千代を養子に迎えて家督を譲り隠居。鶴千代は幼少であったため坂戸城の堀直寄が後見となり蔵王堂城へ移りました。
しかし、1606年に鶴千代が早世したため、坂戸藩に吸収され蔵王堂城は堀直寄の持ち城となります。この頃の蔵王堂は川沿いであったため水害が深刻であり新たに長岡城の築城を開始。しかし、1610年に堀氏はお家騒動により飯山へ改易処分となりました。
蔵王堂城は高田藩領となり、高田城の松平忠輝の家臣である山田隼人が城代として入城。
しかし、1616年に松平忠輝は大阪夏の陣の不手際として改易され流罪となります。再び堀直寄が蔵王堂城に入城し、蔵王堂藩が立藩。
堀直寄は長岡城を築城を再開。長岡城が完成すると蔵王堂城は廃城となり、長岡藩へと移行されました。

見所
信濃川東岸の平地に築かれており、後年には水害に悩まされた立地です。
現在は、主郭が安禅寺の境内として残っており、堀直竒の像が立っています。
主郭は土塁が巡り南側から東側にかけて水濠が残ります。
金峯神社境内や蔵王公園が二郭であったとされます。

行き方は、蔵王公園を目標に設定。公園の駐車場が利用できます。

2023年09月24日 マグロ常陸介祐平
蔵王堂城



南北朝時代に築城された城ですが、城としては蔵王堂藩の藩庁として石垣の水堀と高さのある土塁を持ち、近世城郭というにふさわしい感じです。信濃川と柿川の合流する要害の地ですが、水害により長岡城に移転の為、廃城になっています。

遺構は主郭部分のみですが、主郭内にある安禅寺や隣接する金峯神社(旧蔵王権現)も史跡として素晴らしい場所です。

2022年04月10日 
蔵王堂城

安禅寺という毘沙門堂があるお寺の境内で、車で来訪する場合はお寺の駐車場に停めさせてもらうか、あるいは隣の金峯神社の参拝者用駐車場に停めることになります。
周辺は道路が狭く、路上駐車は住民の生活の邪魔になります。
堀と土塁と石垣が残る城跡は公園になっていて、土塁の一番高い場所にベンチが置かれています。
また土塁と安禅寺毘沙門堂の間に築城者の堀直寄の銅像があります。

2021年11月29日 ファン掃部助トム治郎
蔵王堂城



北長岡駅から徒歩20分。信濃川の堤防から下がった位置にあります。今のような土手ではなかったでしょうから洪水の影響を受けやすかったのでしょう。長岡に城を作った理由がわかる気がしました。

2018年08月12日 仲之丞治部少輔ひろぴい◢⁴⁶
蔵王堂城

蔵王堂城跡。
長岡市の信濃川沿いにあった平城。

駐車場は金峯神社参道脇や社務所前に停めて大丈夫だそうです。

遺構としては堀跡が南と東側に、土塁は、南、東、安禅寺の裏の北側に残る。
南側の土塁はかなり高く、上に櫓のような建物があったのかもと言うことです。

安禅寺西側の民家は少し低い所に建ち埋められた堀の痕跡がわかります。

本丸跡の安禅寺、二の丸と思われる金峯神社で御朱印もらえるそうです。

桜の名所だそうで訪問は春が良いかも。
長岡市天然記念物の「蔵王の大欅」もおまけで見てください。

蔵王堂城の周辺スポット情報

 土塁(遺構・復元物)

 堀直寄の銅像(寺社・史跡)

 安禅寺(御城印)

 金峯神社P(駐車場)

 金峯神社参拝用駐車場(駐車場)

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