三隅城(みすみじょう)

三隅城の基本情報

通称・別名

高城

所在地

島根県浜田市三隅町三隅

旧国名

石見国

分類・構造

山城

天守構造

築城主

三隅(益田)兼信?

築城年

鎌倉時代?

主な改修者

毛利氏

主な城主

三隅氏

廃城年

遺構

曲輪、石垣、堀切、畝状竪堀

指定文化財

再建造物

周辺の城

針藻城(島根県浜田市)[4.2km]
周布城(島根県浜田市)[9.8km]
益田氏城館(島根県益田市)[15.9km]
浜田城(島根県浜田市)[16.4km]
一本松城(島根県浜田市)[19.5km]
笹山城(島根県浜田市)[20.8km]
上ノ山城(島根県益田市)[22.8km]
向横田城(島根県益田市)[24.6km]
重富城(島根県浜田市)[30.0km]
下瀬山城(島根県鹿足郡)[30.1km]

三隅城の解説文

三隅城(みすみじょう)は、島根県浜田市三隅町三隅にある山城。

歴史 

築城年代は不明だが、鎌倉時代に三隅氏により築かれたと伝わる。

南北朝時代には南朝方や足利直冬勢力の拠点だったと考えられ、北朝方の上野頼兼や高師泰の攻撃を撃退したことが文書に記されている。

三隅氏は、中世に石見西部で勢力を誇った豪族だ。御神本氏という共通の祖先を持つ益田氏の系図によれば、始祖とされる国兼は摂関家だった藤原氏の一族で、永久年間(1113~1118)に石見国司として赴任。その曽孫の兼高が源平合戦での活躍によって鎌倉幕府の成立において厚遇を受け、石見の大部分を拝領した。兼高には3人の男子がおり、長男の兼季が益田地域を、次男の兼信が三隅地域を、三男の兼広が江津市有福温泉町あたりを本拠として、それぞれ益田氏、三隅氏、福屋氏と名乗ったという。

戦国時代には、三隅氏は出雲の尼子氏に属して大内氏に従う益田氏と対立。大永5年(1525)には、三隅城は大内義興に攻められ落城している。その後は安芸の毛利氏に従属して三隅城を取り戻したとされるが、やがて毛利氏と敵対し、元亀元年(1570)に毛利方の吉川氏に攻められて滅亡した。

三隅城は元亀元年の落城時か戦国時代末期に廃城になったと思われる。

遺構 

三隅川中流域右岸にある標高約362メートルの高城山に築かれている。いかにも有力豪族の本城という立地で、中世の港町を見下ろし、陸水交通を掌握していた。山頂付近まで車で行くことができ、登山口を2~3分登ると中丸に着く。

山頂の曲輪群が確認できる程度で城の全容を知ることはできないが、山全体が要塞化されていたようだ。中丸と、その東西に置かれた東丸と西丸を中心の構成されている。

中丸は本丸(櫓台跡)、ニの平、三の平から構成され、三の平の北西側には帯曲輪がある。西丸は尾根上に5段の曲輪が連なる。中丸の約20m下方にある西丸が城内最大の曲輪で、その規模は長さ約63m。大手は東方の谷部とされている。

高城山南側の中腹には、三隅氏の菩提寺である海蔵山雲龍寺がある。

交通 

・浜田自動車道浜田ICから車で約35分

参考文献 

・『石見の山城 山城50選と明らかにされた城館の実像』、ハーベスト出版、2017年。
・『山陰の城 (探訪ブックス-城<6>)』小学館、1981年。
・『中世益田ものがたり』益田市・益田市教育委員会、2019年。

文:萩原さちこ


三隅城の口コミ情報

2025年11月24日 順☆散歩征夷大将軍松代
三隅城



【クマ情報】
三隅城周辺におけるクマの目撃情報は、公表されているなかにはない(あくまでも現段階では)ようですが、逆に街の中での目撃情報はあるので当然山中にもいるはずであり、注意は必要です。

【行き方】
直下まで車で行けるので普通にナビにしたがえばOK。龍雲寺を過ぎると一気に道が狭くなり(所によっては両脇に生えている草で車のボディを擦ります)、最後の方はやや荒れているため少し心配になるかもですが、自分がリアしたときはアルファードで来てた人もいたほどですので大丈夫かと思います(多分)。

【歴史】
基本情報に載ってるので割愛。南北朝の頃のからのお城ですが、当然遺構は戦国期に整備されたものでしょうね。

【遺構】
(1)東尾根
駐車場から登りはじめて少し進んで道が右にカーブしていくところで、道を外れて左側(東側)に降りていけば、すぐに東尾根の郭群に到着することができます。見通しも悪くないです。ここには畝状竪堀や堀切があり、いきなり見所満載です。
(2)主郭周辺
登山道に戻り、そのまま道を進めば整備された主郭周辺に到着。矢竹が生えていたり、石列っぽいものがあったり、櫓台があったりしますが、この辺はみんな見学するところなので説明は不要でしょう。
(3)西尾根の郭群
主郭から奥の藪斜面に降りて行くと更に郭群や竪堀、浅いですが堀切も見ることができます。進行方向やや右前方の尾根は変わっていて、2本の竪堀が尾根に沿って並走しています。また、車道より更に下にも遺構があるようですがそちらは行きにくいです。なお、西尾根は全体的に藪で見通しが悪いので散策する場合は注意してください。

三隅城は訪れる人が少ないのか写真投稿もあまりなく、しかも整備されているところのもののみ。ですが城ファンにとっては、むしろそれ以外の部分のほうがメインとさえ言えます。このご時世ですから安易な藪漕ぎはやめたほうがいいんですけど、状況が許すなら見学してみてもよいのでは。主郭に行ってポチして戻るだけなら15分ですけど、自分はがっつり1時間以上かかりました。

写真(自分の腕が悪くて全く映えませんが実際に遺構見ると感動します)
①複数の段からなる東尾根の郭。
②浅いですが東尾根の堀切。
③東尾根の竪堀。
④うーん東尾根の畝竪なんですが…わかりにくい。
⑤主郭の石列?
⑥切岸。
⑦西尾根の二本並走する竪堀の1つ…
⑧西尾根の堀切。

2024年11月21日 織田上総介晃司
板井川城[三隅城  周辺城郭]

最初に断っておきますがアイコンの場所に城はなく、アイコンより南東(右斜め下)の石号記念館の向かいの山になります。

アクセスは国道191号沿いの道の駅「サンエイト美都」を石号記念館の看板の方へ曲がり県道34号を進み、ループカーブの途中で左折。しばらく進むと石号記念館の駐車場があるので停車。
駐車場の右側の山が板井川城。登城道があります。

山の尾根伝いに曲輪と堀切が約400m伸びてます。全部見ようと思えば駐車場から南へ約300m進み南の端から城内へ。さらに北の端の曲輪まで約400m進み、南の端まで戻らないと下山できないのでかなり時間を有します。

縄張図を見るとミミズのように見える。
航空写真だとナメクジのように見える。
どちらも気持ちのいい例えではありませんが…(笑)

石号記念館とは柴犬の祖とされる石州犬の石号(わんこの名前)を展示してある記念館で愛犬家(特に柴犬好き)が訪れてます。
当日も何人か来館者がいらっしゃいましたが、板井川城を訪ねる方はいらっしゃいませんでした。

2023年11月22日 海乃安芸守群雲
三隅城



まずはツツジで有名な三隅公園を目指し、三隅神社横の県道304号線を東へ進みます。左の急カーブの所に分岐する道があり、そこに入ります。主郭の近くまで舗装された道路があります。ナビだと「海藏山龍雲寺」をセットしたら良いと思います。龍雲寺から行き止まりまで約1.5km位あります。

追加…今回は途中倒木があり、道路を歩いてあがりました。城の西側に竪堀があったらしいですが、道路が城の西側の曲輪群に沿って進むので、城郭を見上げながら登る感じです。下から見ただけだと、普通に薮ですが…

2021年09月20日 ビーンズ左近衛中将
井野城[三隅城  周辺城郭]

別名は井村城。三隅城主・三隅兼連の弟・兼冬の子が井村氏を名乗ったと考えられている。
報恩寺の隣の春日神社の左に登山道がある。整備された道。昔からあったとは思えない。結構すぐに登頂できる。主郭に城主井村氏の石碑がある。

2017年05月03日 ピクニック勘解由長官
三隅城

三隅神社の横から龍雲寺を左手に見て、さらに車で5分弱。ツツジ祭りに合わせて行くと草も刈って整備されてます。

三隅城の周辺スポット情報

 井野城(周辺城郭)

 河内城(周辺城郭)

 板井川城(周辺城郭)

 青龍城(青竜城、青龍寺城)(周辺城郭)

 陣ヶ尾城(周辺城郭)

 城ヶ迫城(周辺城郭)

 鐘ヶ尾城(周辺城郭)

 今城(周辺城郭)

 石田城(周辺城郭)

 梅之城(野露山城)(周辺城郭)

 八ノ木城(八ノ木砦A)(周辺城郭)

 八ノ木城(八ノ木砦B)(周辺城郭)

 水来城(西山城)(周辺城郭)

 三本松城(周辺城郭)

 丘城(周辺城郭)

 芦谷城(茶臼ヶ城)(周辺城郭)

 草井城(周辺城郭)

 陣場ヶ嶽城(陣場ヶ嶽砦)(周辺城郭)

 下古和城(古和城・万の亀城A)(周辺城郭)

 下古和城(古和城・万の亀城B)(周辺城郭)

 黒沢城(木原城)(周辺城郭)

 白狐城A(周辺城郭)

 白狐城B(周辺城郭)

 鷹泊城(周辺城郭)

 王城(猪股城)(周辺城郭)

 駐車場と登山口(駐車場)

 登城口(車道)(その他)

「ニッポン城めぐり」を始めるには?

「ニッポン城めぐり」は、iPhone・androidの両アプリに対応。
利用料金は無料!いますぐ城めぐりを始めてみよう!

スマートフォンからのアクセス方法

app store app store  ■iPhone
 AppStore で「ニッポン城めぐり」を検索。

google play ■Android
 Google play で「ニッポン城めぐり」を検索。

スマホを持って城をめぐろう!スマホでお城スタンプラリーゲーム「ニッポン城めぐり」 ニッポン城めぐりとは? GooglePlay Appstore