荒神山城

荒神山城の口コミ情報

2025年12月12日 順☆散歩征夷大将軍EXPO皆勤


宇喜多家臣の「花房職秀」が元亀元年(ごろ？)に対毛利の最前線として築き、約24年間在城したと言われるお城です。城めぐ未登録ではあるものの、メディアで何度も取り上げられるほど地元では有名で、津山観光Webの城カテゴリーにも掲載されています。

職秀は通称が「助兵衛」ということでしばしばネタにされてしまうのですが、ここ荒神山城を拠点として毛利方の篠山城(佐良山城、皿山城)をはじめ、数多くの城を落城させるなどめちゃくちゃ大きな功績をあげてるんですよね。登録城だと西屋城とか神楽尾城とか三星城なんかも落としているそうで。

ただ、秀吉にすら物申してしまうほど剛直な性格の職秀、後年秀家に諫言したことで怒りをかい、あやうく殺されそうになったところを秀吉や家康のとりなしで常陸佐竹氏預りに。荒神山城はその後新たな城主を迎えることはなく、そのまま廃城となったようです。ただそのおかげで荒神山城は(森氏の手が入っていないので)宇喜多の築城技術を知ることができる貴重なお城となっています。

そしていきなり話は変わるんですけど…

平成22年に「美作国の山城」という470ページほどもある冊子が津山市教育委員会から発行されました。現在ではPDF化されていて奈文研のサイトからダウンロード可能。自分も美作遠征の際はいつもお世話になっています。荒神山城はその43～44ページに縄張図付きで紹介されていますから、リアの際はこちらを参考にするとよいかと思います。というわけで、ここから現況報告です。

(1)登城口は荒神山集会所の向かい側あたり。案内が出ているのでわかるかと思います。そこからまっすぐ進んで山の中に入ると石積みが見られますが遺構かどうかは不明。
(2)林道に出たら案内に従って左へ。少し進むとさらに案内が出ており、そのまままっすぐ進めば「近道登山道」ですが当然そちらには行かず、右の斜面に続く道を登って「家臣団屋敷」方面へ進みましょう。
(3)道はやや荒れているものの5分もかからないくらいで家臣団屋敷に到着できます。石積が広範囲に渡って残っています。
(4)華教寺跡を経由し、本格的に登っていくと複数の竪堀があります。尾根の鞍部に出る少し手前には石積みも見られます。ちなみに大手は尾根の向こう側のようです。
(5)鞍部から右に登ると出郭？左に登れば荒神山城のメイン部分がスタートです。途中、かなり浅くなっていますが堀切らしきものが2つあります。
(6)堀切の先の郭に登らず案内に従って右前方に下りれば「井戸跡」、郭に登ると枡形虎口があります。虎口部分の地面をよく見ると石列があるので、かつては石積でかためられていたと思われます。また、この郭は折れを伴う土塁で囲まれています。個人的イチオシスポットです。
(7)さらに進むと、左前方に「金蔵の段」へ下りる道がありますがそちらには行かず、右前方に進めば主郭周辺。が、いきなり主郭に登るのではなく、腰郭へ下りていきましょう。こちらにも石積があります。竪堀もあります。
(8)主郭は藪も刈られています。標柱はボロボロで倒れてしまっています。探せば瓦がたくさん落ちているそうです。
(9)少し戻り、金蔵の段へ下りていきます。こちらはやや藪です。少しわかりにくいですが、石積が2箇所あります。
(10)さらに下りていき、竪堀を横切って進むと「北の段」。全部で4段ほどの郭が階段状に続いています。この辺りは藪化しておらず大変見学しやすいです。
(11)道はありませんが、北の段から東の斜面に降りていけば畝状竪堀があります。
(12)北の段の先端から出ている道を下りていくと小さな井戸跡が。もう少し下りると石積や大きな竪堀があります。
(13)更に下りると川に出ます。周辺には石積が見られます。そのあとの道がわかりにくいのですが、適当に進んでください。最初の林道付近に出られます。たぶん。

※地形図アプリで調べたところ登城口からの比高はおよそ150ｍでした。
※縄張図には「石垣」と記載があったりしますが、石垣かどうかは怪しいためこの口コミでは「石積」としました。

★写真
①家臣団屋敷。
②登城道途中の竪堀。
③尾根鞍部手前の石積。鞍部右側が出郭みたいな所。左に進めば主郭方面です。
④ここからメイン部分。郭が続きます。
⑤浅いですが堀切1。
⑥こちらも浅いですが堀切2。
⑦堀切の先の切岸。高くて迫力があります。
⑧井戸跡。ちゃんと石で組まれています。

※見所が多いのでこの続きはまたちょくちょく写真投稿します。