実宰院

実宰院の口コミ情報

2025年10月29日 釆女正佐吉。


全国3401万人の三姉妹ファンのみなさんこんばんは。
お姉さんある日、長浜市にある三姉妹の別荘に行ってきたよ。
三姉妹…望結ちゃんのXリプ欄が地獄すぎる本田三姉妹？違う？ じゃあ道端三姉妹？古い？分かった！かしまし娘！…誰それ♪ウチら陽気なかしまし娘～♪なんて漫才師、お姉さん全然わかんない。

じゃなくて。長浜で三姉妹って言ったら浅井三姉妹一択なの。浅井長政とお市の方の間に生まれた戦国最強プリンセス軍団 ！

浅　井　ス　リ　ー　シ　ス　タ　ー　ズ

今日はそのスリーシスターズが匿われてた…かもしれない実宰院だよ。北近江エリ限ルート上にあるから、これから周る人はぜひ訪れてね。
しかし、三姉妹以外にも書きたい事があって、それは別枠で書くべきなのか…。とりあえず、レッツ遺構♪

実宰院（じっさいいん：以前は実宰庵）は、長浜市平塚町にあるお寺。鎌倉初期に開創され無住になってたのを、浅井長政の異母姉、昌安見久尼（しょうあんけんきゅうに）が、父久政に頼んで再興（村の庄屋、平野左近助に久政が頼み状を使わし再興）した。小谷城落城後、お市や三姉妹が一時身を寄せて、一説によると賤ケ岳合戦の北庄落城後にも三姉妹が匿われていたと伝わるよ。

小谷城落城時の三姉妹の年齢は、茶々5歳、初4歳、江1歳。脱出時、 旧浅井町田根地区の「こじき坂」で三姉妹の着物を野良着に着替えさせたという伝承、北野集落の南には三姉妹に従った侍女の墓と言われる五輪塔（一部破損・欠落）が現存している事実（記された年号は落城以前だけど…）。この状況から、お市と三姉妹は小谷城の裏手から脱出した可能性が高いと言われてる。

で、問題はここから。脱出後、お市と三姉妹はどこに向かったのか？信長の弟信包（三姉妹から見ると叔父）が預かり、北伊勢上野城、後に清洲城へ移ったというのが通説。
一方、実宰庵の寺伝によると、落城の折、長政が姉見久尼に依頼し、見久尼が三姉妹を養育したとある。信長軍が残党狩りで寺にやって来た時、見久尼は咄嗟に、2反の布で作られた法衣の袖に三姉妹を隠したという逸話も残ってる。見久尼は身長176㎝体重105㎏の体躯。マツコが身長178cm体重140kg程らしいから、マツコを少しスリムにした姿を想像すればいいかもしんない。現代でもかなり大柄だから、当時は尚更異様に見えたかもしれないね。

実宰庵には文書も残ってる。それが天正19年（1591）4月23日付の秀吉が「50石の土地はお寺のモンだでね」と証明した朱印状と、慶長2年（1597）5月1日付の京極高次（初の夫）宛「お寺の後継ぎは尼の好きにすればいいよ」という豊臣家四奉行連署状。秀吉の朱印状は寺と秀吉（茶々）が深い繋がりがあった事を示しているし、京極宛の四奉行連署状は京極高次（初）が寺の管理に関わっていた事を示している。そして、茶々が寄進した見久尼の木像（見久尼の歯骨が4個収まってる）も残されてるし、本堂は江（秀忠の正室）が再建したと言われる。
つまり、三姉妹と実宰庵は深い関係にあり、特別な思い入れがあったからこそ、寺を保護し見久尼の木像を寄贈したと考えられるの。特別な思い入れ即ち、一時期実宰庵に身を寄せ、見久尼に養育されていたと考えても不思議はないよね。
叔父だけれど父の仇でもある織田方の世話になった通説より、父方の未婚の叔母に大切に育てられた説の方がロマンがあって、お姉さんは好き。

さて、ここからは別の話。
浅井久政に頼まれて実宰庵を再興した村の庄屋、平野左近助の末裔は、後年平塚姓を名乗ってる。平塚集落全体が平塚城（館）の城域だったみたい（確かに寺や寺周辺には怪しい地形や土塁、水路などが残っている）。

でね、実宰院近くの天神社には、江戸時代後期に描かれた平塚為広の肖像画が伝わってて、天神様として祀られていたんだって。
平塚為広…そう！関ケ原合戦で戦死した垂井城城主、西軍の漢・平塚為広さま！唯一の肖像画。以前は平塚町の自治会が管理してたんだけど、2020年に垂井町に寄贈されてる。
平塚町の城域内に為広さんの肖像画…て事は？普通に考えて、平塚は為広さんの生誕地って事ですよね！？

なんでもすぐに関ケ原合戦に繋げるのがお姉さんの悪い癖。
なんだけど、関ケ原が「戦国オールスター」ならば、浅井をはじめ、石田、大谷、片桐、脇坂、平塚、小堀…と挙げればキリが無い程数々の武将を生み出した長浜は正に「戦国の聖地」だと改めて思うのです。

①小谷城裏門を移築したと伝わる山門
②由来書き
③葵の紋が見られる境内
④土塁
⑤土塁と水路（低いが幅広）
⑥天神社
⑦浅井家侍女の墓案内板
⑧浅井家侍女の墓