西の丸
西の丸([黒井城 遺構・復元物])
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西の丸の口コミ情報
2023年04月08日 ん君
土の城が好きな方は、本丸からぜひ足を伸ばしてほしいです。本丸から10〜15分くらいです。ただし、行程はキツいです。
本丸北側(二の丸の反対側)の曲輪の北側中央部に下り道があります(少し下に柵の入り口が見えてます)。かなり強烈な斜面で道幅も狭く、滑りやすいところもあり、慎重さが求められます。
なんとか尾根の鞍部まで降りて、少し行くと目の前にまたしても強烈な斜面が見えます。「これを登るのかー」。しかし、土の城好きのあなたは、同時にその上が曲輪であることを直感します。果たして、登り切った所は平坦地であり、西の丸の表示板が。思わず「エイドリアーン」と叫びたくなります。
そして、連郭群の中央をぶった切る大きな堀切に降りて土橋を渡って振り返り、土橋と高い切岸を見た時、「本当に来てよかった」と実感できます。
西の丸の詳細は先人様の口コミにお任せするとして、堀切や内側が塹壕状に低くなっている土塁など軍事施設としての生々しさが伝わってくるすばらしい遺構です。4月上旬の段階では、草もほとんど生えておらず、非常に観察しやすい状況でした。
見終わったら、本丸方向に戻ることになります。今度は強烈な斜面を登ることになります。下りと違って危険は感じないので、頑張りましょう。
2020年12月25日 イオ左衛門佐
西の丸は本城から北西にのびる尾根の付け根に築かれた出丸で、東端の主曲輪から西方向に4つの曲輪で構成されています。
主曲輪は南辺に土塁を設け、北東下は龍ヶ鼻砦へと続く尾根を堀切で断ち切っています。
主曲輪から西に一段下りたところが二の曲輪で、南辺を土塁が走り、北西の切岸の下にも塹壕状の土塁が見られます。二の曲輪西端には櫓台があり、その西下には堀切と土橋が明瞭に残っています。
堀切の先は三の曲輪で、細長く続く曲輪の西端には(二の曲輪と同様に)櫓台と堀切・土橋があります。
その先の四の曲輪の西端にも櫓台があり、櫓台の西下は岩盤むき出しの急斜面になっています。
各曲輪の西端に櫓台を設け、曲輪間を堀切で遮断し、北西尾根からの侵攻に何重にも備える意識が明らかな造りで、東出丸や石踏の段などと同じ出丸のひとつに位置付けられますが、規模はそれらより格段に大きく、中小規模の山城ひとつに相当するほどで、「小城」とも呼ばれるのも納得です。
本城は斎藤利三の頃以降に石垣や虎口を中心に改修されていますが、西の丸では荻野(赤井)直正が改修した頃の黒井城の姿を見ることができ、ひとつの城でふたつの魅力を堪能できますので、山頂の本城からの岩場の急斜面の登り降りは大変ですが、土の城好きなら西の丸まで足を運ぶ価値は充分にあると思います。