岩屋古墳

岩屋古墳([楽田城  寺社・史跡])

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岩屋古墳の口コミ情報

2024年05月10日 前田利家猫耳メイド萌


岩屋古墳は、岩崎山山麓の南東に所在した飛鳥時代の築造と考えられる横穴式石室を主体部とする単独の古墳です。墳丘は一部を除いて滅失し、石室が露出した状態で所在していました。
平成十九年の発掘調査により、この古墳は直径が30㍍弱の円墳であることが判明しました。石室は東海地方に多い胴が張る玄室で、擬似両袖式石室と呼ばれるものであり、約2㍍の玄門石を立て、玄室の入り口をつくり出していることがわかりました。石室の規模は、玄室の奥行きが3.8㍍、幅が2〜2.2㍍、天井の高さは2.2㍍あります。羨道は3.6㍍が現存し、開口部は南東方向を向いていました。
石室に使われた石材は、岩崎山から産出する花崗岩を切り出して使用しています。石室内には石棺が破壊された状態で出土しましたが、石棺の石材は凝灰質砂岩であり、産地は犬山市善師野と推定されます。
石室内からは金銅製の耳環、須恵器の長頸瓶が出土しました。出土した遺物は六世紀末から七世紀初頭のものです。また鎌倉時代の山茶碗も多く出土しており、その頃にはすでに盗掘されていたと考えられます。
発掘調査終了後に古墳を解体し、この場所に移設復元しました。石室の復元にあたっては、風化が進み、再構築が不可能な石材の入れ替え及び不足石材の補充を行い、築造当時の姿に復元しました。なお、石室上部については、露出展示とし、石室が観察できるよう整備しました。

岩崎山の石材
岩崎山は良質な花崗岩が産出することが古くから知られていました。古墳時代にはすでに石材加工の技術があり、岩屋古墳が造られています。
名古屋城の石垣普請の折には、岩崎山は加賀前田家の御用石場となり、多くの石材が名古屋城二之丸に運ばれた記録があります。岩崎山には、石場の跡や石の切り出しに関わった大名を示す刻紋のある石が多く残っています。
岩屋古墳の天井石に残る矢穴は、名古屋城の石垣普請の際、切り出すために開けられたものです。天井石の節理面に沿って矢(鏨)で17㎝程の長穴を開け、そこに楔を入れて叩く直前の状態で残っています。何かの理由で切り出し中止となったようですが、石材が必要でなくなったのか、古墳を壊すことを躊躇したのかわかりません。
小牧市教育委員会
説明板より。(羨道前と墳丘上2箇所)

地産地消としても、石材を切り出して、運搬、石室の組み立て、どれ程の労力と時間が費やされたのだろうか…。

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