伊豆木陣屋
伊豆木陣屋([駒場城 周辺城郭])
駒場城 に投稿された周辺スポット(カテゴリー:周辺城郭)、「伊豆木陣屋」の地図・口コミがご覧頂けます。
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伊豆木陣屋の口コミ情報
2023年06月28日 ほりーないと
伊豆木陣屋の南側の兄川を水堀と見立てると、堀の内に一戸だけお屋敷があります。そのお屋敷は「御下屋敷(おしたやしき)」と呼ばれ、七代目当主長煕が天明5年(1785年)、弟の長著に家督をゆずり、隠居して造営しました。門、主屋、土蔵の一式が残っています。御下屋敷家小笠原家は現代までその家系が存続していましたが、主が不在となり人手に渡る危機がありました。その危機を救った人が私設資料館"小笠原長孝記念館"を運営して、色んな人と一緒に"御下屋敷"を守っています。
"御下屋敷"は様々な交流ができる場所となっています。資料館として展示されている本物の甲冑や武具などを実際に触れる事ができます。その重さやその美しきなどが伝わってきます。館長さんのお話がとても勉強になり面白く、武家文化・美術・歴史などもっと知りたいと思いました。地元の観光会社の歴史ツアーコースにも入っています。
夏になると兄川では蛍が舞います。蛍が舞う夜に御下屋敷で和楽器のミニ演奏会がありました。源氏の小笠原家で平家琵琶を初めて聴きました(感想を書くと長文になるので省略します)。演奏後に和楽器を触らせていただきながら、奏者たちと交流しました。貴重な体験でした。館長さんはこのような交流をこれからも進めたいと話していました。当主の小笠原長孝氏は音楽家でした。演奏会を見守っていただいたように感じました。
【小笠原長孝記念館(御下屋敷)】
刀剣・武具資料館
開館日:日曜日午後(不定期休館あり)
拝見料:大人300円、子ども100円
※拝見料は御下屋敷の維持修理等の費用に充てられます。
2023年04月16日 ほりーないと
小笠原資料館は伊豆木陣屋の敷地内に1999年(平成11年)に建築された建物です。写真のとおり築造400年の旧小笠原家書院とは対象的な近代の建物ですが、何故か伊豆木陣屋には合っている感じがします。
資料館の設計者のお一人は伊豆木小笠原家に所縁がある方です。設計者のお母様が伊豆木陣屋で生まれ育ったそうです。伊豆木陣屋の敷地には様々な建物があり、広かった事を伝わるように設計されたそうです。資料館の中の椅子に座って書院が眺められるのが良いです。
同じ設計者の建物に「静岡市歴史博物館」があります。地域限定城めぐり「家康公が愛したまち静岡 ゆかりの地めぐり」で訪れた人が多いと思います。私も静岡イベで行きましたが、小笠原資料館と同じ設計者だとその時は知らなかったです。家康の時代の道の跡を発掘現場そのままに展示しているのはビックリしました。
設計者ご自身が幼い頃に伊豆木陣屋を訪れた事があると思います。その時に歴史ある建物を感じて、今の設計に繋がっていると思います。写真④の馬2匹のシルエットは設計者のお父様が寄贈したものです。伊豆木陣屋には馬2匹がいたそうです。
2022年09月14日 ほりーないと
伊豆木小笠原家の居館の一部「小笠原書院」は、南の3分の1を崖上に突出した懸造りで全国的にも珍しい遺構です。国の重要文化財に指定されていて見学(有料)できます。
裏山は、松尾小笠原氏に属する伊豆木氏によって戦国末期頃に築城された「伊豆木城」です。伊豆木氏の居館跡に伊豆木小笠原家の陣屋があります。
小笠原書院では受付の方が案内してくれます。伊豆木小笠原家の歴史に大変詳しくて親切な人たちです。そこで貴重なお話を聞きました。
小笠原書院は寛永初年(1624年)頃に建立され、もうすぐ400年を迎えます。現在、当時の姿に戻す取り組みをしています。書院の西南側の竹藪を伐採して遠くから懸造りの姿が見えるようになりました。庭園の土の表面10cmを庭師さんと地元の人たちが運び出して再生しています。
書院の南側には兄川が流れていて、そこにある石垣は当時のものと考えられます(調査予定あり)。
【御下(おした)屋敷】
小笠原書院の西側に、門、主屋、土蔵の一式を残す武家屋敷があります。七代目当主長煕が隠居して御下屋敷小笠原家が興り、現代までその家系が存続していました。
主が不在となり人手に渡る危機がありました。その危機を救った人がいます。小笠原書院の庭園の再生をしている庭師さんです。小笠原書院以外にも文化財の庭園を手掛けているそうです。御下屋敷小笠原家と交流がありました。
登録有形文化財を目標に私設資料館「小笠原長孝記念館(御下屋敷)」を運営しています。開館は日曜日午後(拝観料 大人300円 子供100円・予告なし休館あり)。武家文化・美術(甲冑、武具、文書など)に関する展示があります。展示品は庭師さんが集めたものと、ご自身の家に伝わるものです。
御下屋敷は専門家による調査が入り、江戸時代の姿に復元する予定です。そして…地元の人たちが交流できる場、若い人たちが交流できる場にしていくそうです。お城好きさん、歴史好きさんも利用できると思います。
庭師さんの話より
歴史ある"景観"を大切にしたい。御下屋敷が人手に渡り、現代のアパートが建つような事を避けたかった。伊豆木城も手入れをして人が来る場所にしたい。文化財を守るには行政だけを頼りしてはいけないと話していました。
この話を聞く事ができて良かったです。城めぐの口コミ投稿などを通じて、色んな人に知って欲しいと思いました。
2022年06月10日 RED副将軍
伊豆木城に続いて麓の伊豆木陣屋の投稿です📮陣屋の書院が現存し、旧小笠原家書院として重要文化財に指定されています✨
オススメ度 ★★★★⭐︎
文亀年間(1501年〜1504年)に信濃国守護小笠原氏家臣の伊豆木氏が背後の山に伊豆木城を築城したと云われ、もともと山麓には居館があった様です。
1582年、織田信長による信濃侵攻において落城し、伊豆木氏は滅亡。その後、徳川家康に仕えていた松尾の旧城主だった小笠原信嶺の弟・小笠原長巨が1600年に伊豆木1千石を与えられ、麓に陣屋を構えました。廃藩置県まで陣屋は存続していましたが、明治にほとんどの建造物が取り壊され、書院だけが残存しました。
見所
現存する武家の書院は1624年の築造で貴重なもの。特に清水寺の舞台などで知られる懸造が素晴らしいです。内部は格天井、花頭窓、欄間、虹梁等、非常に丁寧で贅沢な造作でした。