立ヶ花城(城山)
立ヶ花城(城山)([中野陣屋 周辺城郭])
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立ヶ花城(城山)の口コミ情報
2025年07月31日 内記かずりヾ(・ε・。)
立ヶ花城(城山)は中野陣屋の西南西約5.9km、篠井川北岸(右岸)、千曲川東岸(右岸)、両川の合流点へ向かって張り出す標高約375mの丘陵台地突端部上平場に立地する砦です。西麓の千曲川からの比高は50m位でしょか。
行き方はGoogleマップに位置登録がある「東日本旅客鉄道(株)新長野変電所」を目標に設定して下さい。後はリア攻めマップを参照して該地を特定しよう。取り付きは東側からとなり、激藪に埋もれた土橋様地形を突破するか私有地に建てられたビニールハウス群を突破するかの二択、後者を選択すれば主郭に建てられた送電線の鉄塔用の保安道が付いている。但し、道形は不明瞭、入口も藪に塗れて非常に判り難い。誰でも「えっ、こりっすか?」とか呟く筈だ。
実はめぐら〜の中には知らずの内にこの城山を通過している方も多いだろう。即ち、JR長野駅を出発した北陸新幹線は、JR飯山駅へ向かう途中、第四千曲川橋梁上を走って千曲川を渡り直ぐに長いトンネルへと入るが、このトンネルの出入口となっているのが立ヶ花城の城山だ。登録城だったらトンネルに入る前にぽちればリア攻めが自然に付くと思うさ。
築城年代、築城者は不明だが、高梨氏に関係する砦である事に間違いは無いだろう。城主には同氏の被官、草間氏が推測出来る。立ヶ花城の東方約1.0kmの篠井川沿いには同氏の居館跡が立地している。
該地の立ヶ花は高井郡と水内郡とを東西に結ぶ川東道の経路上にあり、往時も千曲川の重要な渡し場である。立ヶ花城はこの水運を扼する高井郡側の一砦、内堀館のリア攻めマップにある、島津氏の築城と推測される手子塚城とは千曲川の川面を挟んで相対している。
縄張図を見ると5郭で構成されているが実際には3郭でよいと思う。前述したとおり主郭には送電線の鉄塔が建ち改変も疑われるが、少なくとも表面的な遺構の損壊だけは免れているようだ。主郭の東西には何れも堀切、堀切縁には竪土塁が部分で付いているそうだが確認は難しい。ちなみに縄張図における通称3郭は耕作地(現在は前述のビニールハウス群となっている。)の造成のために半分以上が削り取られている。
現在の防御力が半端無ぇ…城域の大半は激藪であり、冬場でも藪度は殆ど変わらないだろう。主郭を横断する事が躊躇われたので切岸?の斜面をトラバースしてみたんだけど、急峻過ぎて横移動が大変難しい…そして苦労して辿り着いた先の小郭もやっぱし藪…全縄張を確認するのはとても無理な話だ。コンパクトな縄張とはいえ、人が入れるポイントが限られているのが悩ましい。主郭東側背後の堀切は結構な代物だけど、これ以外を探索する事はそれこそ不毛な作業、この堀切を確認したらそのまま帰るのが正解、あらゆるダメージを最小限に抑えられる。
何度となく近くを通る事はあったんだけど、楽に片付けられる物件だと思い込みで勘違いしてやしたわ…この立ヶ花城が当日の1件目だったんだけど、1時間程の探索で身体も心もぼろぼろに…北信の物件はキツいもんが多いぜ…
※写真③は何かを狙って撮影したもんなんだろうけどそれが何だったのかは覚えていない。
※写真⑧が文中にある第四千曲川橋梁、城域の央部をトンネルは貫通している。