夜交氏横倉館

夜交氏横倉館([高梨氏城館  周辺城郭])

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夜交氏横倉館の口コミ情報

2025年05月14日 内記かずりヾ(・ε・。)


夜交氏横倉館は高梨氏城館(中野小館)の北東約4.0km、笹川北岸(右岸)標高約556mの河岸段丘台地緩斜面上平場に立地した居館です。

行き方はGoogleマップに位置登録されている南側の「横倉集会所」を目標に設定して下さい。この集会所の、舗装道路を挟んだ北側の一角が該地であり車も捨てられる。

築かれた年代は不明、お住まいになられていたのは夜交氏です。同氏は中野小館に拠った中野氏の分流、鎮守府将軍、俵藤太、藤原秀郷の後裔を自称する。同氏については同じ高梨氏城館のリア攻めマップにある、夜交氏本郷館、夜交氏の墳墓も併せて参照して下さいまし。以下はそれ等の続きである。

永禄五年(西暦1562年)八月四日、夜交千代松(満国)宛、武田信玄安堵状には、「親父為忠信生害候間、近年被抱来候知行等相渡候、若有無主之地者新恩不可有別状候、」とあり、武田信玄は、夜交満国に、近年まで知行していた旧領を安堵している。満国は高梨氏に叛いて生害したと伝わる左近尉景国の子であり、信玄は、親父の忠信による生害のためであると文頭に記している。但し、景国が叛いたのは、永正十年(西暦1513年)七月の事であり、この時点において武田氏との関係が一切無いのは明らかである。わざわざこの事を持ち出したのは、敵の敵は味方て考えからであろうか。

天正八(西暦1580年)庚辰壬三月廿三日、夜交左近丞(頼国)宛、土屋右衛門尉(昌忠)奉之、武田勝頼改替状には、「定 岩船之郷七拾貫文、当納三拾表之所、上表付而、被任御訴訟、夜交之内山脇分廿貫、当所務貳拾八俵之所、為右之御改替、被下置之由、被仰出者也、仍如件、」とあり、夜交頼国は、武田勝頼に、岩船郷七拾貫文と夜交郷山脇廿貫文の領替を願って許されている。改替の知行地の貫高にかなりの差があるが、遠隔地よりも本貫地に近い場所を望んでいる事は注目に値する。

その一方で上杉氏に随身した夜交氏の者もいる。夜交民部左衛門、同九郎三郎がそれであり、天正六年(西暦1578年)三月から続いた「御館の乱」の際には、景虎方としての活動が確認出来る。乱後の消息は明らかではないが、少なくとも「無事」ではないだろう。

武田氏滅亡後の、天正十(西暦1582年)卯月十五日には、夜交左近(頼国)が、川中島四郡を差配する森勝三(長可)から安堵状を受けている。又、信長の横死後には、北信国人の王道パターン、上杉氏に服属、天正十年六月十六日、夜交左近助(頼国)宛、上杉景勝宛行状には、「今般可有忠信付而出置之覚 一 夜交之郷 一 うき 一 新野 一 岩船」とあり、その知行地を改めて宛行われている。

居館の現況は…完全無欠の一般住宅地、探索が別の意味で困難な物件だ。改変著しく旧態は見ないので詳細にする必要も無いが、東辺と南辺の道形は堀跡を踏襲している。又、びっくりする事に夜交氏の居館地である事を示す石碑(地番付き…)が転がっているので参考までに…ちなみに居館地の中心地は「お屋敷」て呼ばれている。

最後に…天正十四年(西暦1586年)、上杉氏時代における夜交氏の軍役定数を見てみよう。

夜交

十六丁 此の中たしなみ二丁 鑓

三騎 馬上

五丁 たしなみ 鉄砲

三本 小旗

以上三十二自分共に

勘定が合わないけど、多いと見るか、少ないと見るかはそれぞれが判断してくらさい。ちなみに「たしなみ」は自分勝手に用意した物、定数外である。鉄砲伝来から僅かに四十年、フルコピから始まって西洋人もびっくりする程の改良を進めながら、北信の小さな在地土豪が「たしなみ」で五丁用意出来るまでにその産業が成長していた事も知れる。日本て当時から凄い国だったんだなぁ…

※写真⑧は居館地付近から撮影した夜交氏の要害、夜交氏山城の近景っす。

※ちなみに写真の内、4枚は去年の同時期の物、判ったら凄いや。

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