若槻山城番所

若槻山城番所([若槻山城  周辺城郭])

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若槻山城番所の口コミ情報

2024年01月17日 内記かずりヾ(・ε・。)


さて、今回は番所の口コミ…以前にも木戸や番所を紹介した事があったけど、今度ばかりはどうか引かないで下さいまし。密度濃く遺構が連続するスペシャルな番所、そもそも論で一般的な番所として認識される事自体が大きく間違っちょる。

若槻山城番所(わかつきやまじょうばんどこ)は若槻山城の北北西0.4km、標高893mの山稜山頂から南東へ伸びる支尾根上段上、標高約785m地点の斜面上平場に立地する砦です。南麓の駒沢川からの比高は360m位でしょか。アプリの登録城、若槻山城の一部ではあるが、別城一郭とも言える存在感と縄張を持ち合わせている。当然、若槻山城の主郭から尾根をそのまま登れば辿り着く。やや急登だがその際の比高は110m位になる筈だ。

行き方は若槻山城に準ずるんだけど、悩ましい事に同城が素晴らし過ぎて満足してしまう方も多いと思う。主郭に設置された説明板に添付される縄張図を見れば、「番所はまぁいいや…」等と呟く方も多い事だろう。従っておいらは別の行き方を提唱する。

若槻山城は山稜中段を東西に通る林道によってGoogleマップに位置登録されている「若槻山城跡登城道入口」まで車が入るが、これを無視して長野県道37号、長野信濃線に最も近い三登山登山道(前述の林道中に入口があるが別尾根である。)を辿り、番所の後背、尾根稜線上までを登る。尾根稜線上には番所への案内板も立っているので迷う事も無いし道も比較的に緩やかだ。後は番所を経て若槻山城まで下るだけ、案内板から番所までは軽く走れば1分ちょいで辿り着く。問題となるのは車の捨て場所だが、若槻山城を下山したらほぼ林道の横移動で済むので中間点にでも置いとけば苦労はしない(スペースもある。)と思う。ちなみにおいらは尾根稜線上から外れる「番所」の立地には以前から疑問を持っていて、何か別にあるんじゃないかと期待して今回このルートを登ってみた…ところが何にも無かった…が〜んっ!

築城年代は不明、築城者は若槻山城に関係する者て事になるんだろうけど、若槻山城自体に戦国時代の改修、拡張の跡が見受けられる。番所はこの際に築かれた砦とも考えられるが、そうではないと否定する事も簡単だ。南北朝時代から室町時代、戦国時代における善光寺平の勢力関係は極めて複雑、その推移も激しく口コミの文字数では説明不可能、別の薄い物件に機会を譲り、且つ、小出しにして補完していきたい。少なくとも甲越が争った時期にのみ焦点を当てる事だけでは到底理解が及ばない。天文十九年(西暦1550年)九月、武田勢がアプリの登録城、戸石城に押し寄せた際に村上勢が対陣していたのは善光寺平の高梨勢だった。室町時代後期に従来の荘園、条里制度の枠組みを越えて善光寺平北部で最も勢力を伸長させた開発主体は高井郡を本拠とする高梨氏である。

若槻山城は「信濃の山城と館2、更埴・長野編」に掲載があり、番所についてもしっかりと縄張図が描かれている。基本的に信濃のお城の神の調査は丹念を極め、それこそ城山の一山全てを探索する事も度々だが、この番所に限って言えば痛恨の見落としが存在する。縄張図には土塁囲みの主郭と主郭北側山側背後の堀切1条が描かれるのみだが、実際には主郭と別に土塁付きの郭、四連続堀切、3条の畝状阻塞、二重堀切で構成される。調査時は相当な藪だったのかもしれないが、該当尾根は三登山に至る登山道の一つでもあるので謎ではある。

砦の現況は前述のとおり、番所と言いながら要害堅固を極めるその縄張は、若槻山城の後背を守る事しか見て取れないぱ〜ぷりんな普請、短い距離の中での尾根ぽこ感に萌えまくる。一般的な道押さえの番所ではなく、下段、若槻山城への関門と考えるのが正解、同城の立地が後背地となる尾根稜線上へのアプローチが別ルートから容易である事により採られた処置だと推測する。ちなみにこの番所、主郭以南に遺構が確認出来ず、その守りを若槻山城に頼り切っている。

若槻山城の一郭でありながらリア攻めが単品で成立するよな豪華な物件、下手な山城訪ねるよりはこれだけで十分満足出来る。素晴らし過ぎる若槻山城だけで納得(気持ちは解る。おいらは主郭北側山側背後の畝状竪堀だけで2時間を費やす。)しないでっ!ちょとだけ頑張ればお宝が待っていてくれている。

※堀切の内、2条は大堀切と呼んで差し支えない。又、畝条阻塞としたのは堀切間の大土塁上に設けられた堀だから。この土塁上に登らないと確認不可能である。

※三登山への登山道は堀切間を縫う様に設定されている。これにより遺構に多少の損壊が見られる。根本的に堀切と登城路の整備は相容れない関係にあると思う。藪は勘弁だが、おいらは基本的に山城の整備を望んでいない。

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