石渡館(高山氏館)

石渡館(高山氏館)([横山城  周辺城郭])

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石渡館(高山氏館)の口コミ情報

2024年09月07日 内記かずりヾ(・ε・。)


石渡館(高山氏館)は横山城の西方約4.0km、千曲川西岸(左岸)、標高約344mの平野部平場に立地した居館です。

行き方はGoogleマップに位置登録されている南側の「ハイツ サンブライト」を目標に設定して下さい。舗装道路を挟んだ北側の一角が該地となる。車の捨て場所は己れの持つ器量で何とかしよう。完全無血の一般住宅地である。

築かれた年代は不明、お住まいになられていた方ははっきりしない。別称にある高山氏館は、同氏が近世に入ってから住した事による。

該地の石渡(石渡戸)は、嘉歴四年(西暦1329年)三月、諏訪社上社の神事に勤仕する武士等の結番を定めた鎌倉幕府下知状案、五番五月會分の条に、「右頭、東条庄内和田郷和田三河入道、付石渡戸、三和条、富武地頭等、」とあるのが文書上の初見、又、明徳三年(西暦1392年)三月、高梨朝高は一門の所領を書き上げて室町幕府に注進しているが、これによれば石渡戸郷は高梨与一の知行地の一つであった。

応永七年(西暦1400.年)四月廿一日、小笠原長秀証判、市河興仙軍忠状によれば、市河刑部大輔入道奥仙(興仙)は、応永六年(西暦1399年)十月廿一日、島津太郎国忠退治のために、赤沢対馬守秀国、櫛置石見守入道清忠(両名は信濃守護、小笠原長秀の代官である。)の元に馳せ参じ、石渡において両名の手に属して国忠を攻め立てている。当時の島津氏は高梨氏と一揆を結んで信濃守護に抗していた。

「諏訪御符禮之古書」、文安五年(西暦1448年)戌辰花會の条には、「今井石渡戸頭役二十貫文次年御教書之禮一貫文今井範貞讃岐守未範御符禮三貫三百」、宝徳四年(西暦1452年)壬申の条には、「一 今井石渡戸満範御教書一貫文今井は山中伊賀守持源頭役二十貫文」、文明十五年(西暦1483年)亥卯明年花會御頭定の条には、「一 宮頭今井石渡戸今井貞範石渡戸安範御符禮三貫三百三十三文御頭役二拾貫御教書禮三貫三百」とある。石渡戸は今井とに別れ、それぞれに在名を名乗る武士(今井貞範、石渡戸安範等、同族だろう。)の存在があった事が判る。

居館の現況は…耕作地、一般住宅地等となっている。昭和の初頭まで東辺、西辺、北辺の空堀が残っていたそうだが、現在、城郭遺構として確認出来るのは、北西隅の堀形と小祠の鎮座する土塁の残欠のみである。ちなみに昭和四十八年(西暦1973年)時の写真を見ると、西辺には明瞭な堀形が依然として残っていた。

該地の北東側には六ヶ郷用水の分水口が設けられている。同用水は和田氏の開削に始まり、南北朝時代に東条庄に進出し、石渡戸郷等を知行地とした高梨氏が完成させた。乏水地帯に水を引く六ヶ郷用水の開削は、東条庄内における高梨氏一門の知行地、全てに直接の恩恵を与えている。今に見る流路や分水口が往時からその位置にあったと断定する事は出来ないが、同様の場所は堰の至る所に設けられたであろう事は想像に難くない。

石渡戸は今井とに別れたと前述したが、「今井」の地名は、鐘鋳堰を「古井」とした、六ヶ郷用水(今井)の地名化とも考察されている。全国各地、何処にでも見られる「今井」だが、古い地名には必ず意味があるものだ。

※石渡〜現在の読み方は「いしわた」である。深読みして「いさわど」かと思ってた。

※近くには幼稚園も建ってたりしてリア攻めが凄く辛かった…奥ゆかしさに溢れるおいらは初回訪問時の探索を諦めている。

※写真⑧は文中にある六ヶ郷用水の分水口を撮影したもの。近世に入ると用水の利用に当たっては条目が定められている。石渡の下流域、南堀、北堀では一日置き、夜間にしか引水が認められなかった事から、該当日にはこうした分水口に蚊帳を吊るして「寝番」を置くのが常だった。又、堰筋を歩いて上り、小さな分水口から水を盗まれないように見張る事を「堰上り」と言った。六ヶ郷用水から引水する各郷村間では水争いがあり、最終的には郷村内、隣家との争いにまで発展する。これ等、諸問題が完全に解決するのは昭和に入ってからの話だ。

※堰マニアの方、城友さんになってくらさい。伝言お願いします。

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