平林館

平林館([松代城  周辺城郭])

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平林館の口コミ情報

2025年10月23日 内記かすりヾ(・ε・。)


さて、今秋?はエリ限で松代城を訪ねるめぐら〜が多くなり、信濃を主戦場とするかずぽんは実に嬉しい限り、おいらも当然、早い段階で制覇している。そんな同城(個人的には海津城と呼んでいるけど拘ってる訳じゃない。)に近い場所に位置するのが今回の物件、口コミもしていなかったと思うのでこれに併せて改めて再訪してみた。

平林館は松代城の南東約3.5km、蛭川北岸(右岸)、標高約438mの河岸段丘台地上平場に立地した居館です。該地の埴科郡平林は、皆神修験道の霊山、標高659mの皆神山の南東麓に当たり、平林から関屋を通って蛭川の川筋に沿って更に進めば、古くは「植田(上田)越」とも呼ばれていた地蔵峠道が小県郡と埴科郡とを山中で結んでいる。ちなみに信濃だけでも複数が存在する「地蔵峠」だが何れも難所と解して差し支えない(地蔵が立つような場所なのだ。)。

行き方はGoogleマップに位置登録されている「松代平林遊園地」を目標に設定して下さい。この遊園地から舗装道路を挟んだ南西側の一般住宅地が概ねの該地だ。車も捨ててよいと思う。

築かれた年代は不明、お住まいになられていた方には平林氏が推測されている。同氏は「滋野姓平林系図」によれば、出自を滋野氏としておりその家祖は重俊である。同名から五代の後の宗俊は、更級郡内布施荘と埴科郡内英多荘の地頭職を兼ね、英多荘の平林に住し在名を取って平林氏を称した。ちなみに安曇郡堀金(下堀金)の「内垣内」は、布施荘に入部した平林氏の一族等が布施氏を称した後に来住して居館した場所だと伝わっている。

承久三年(西暦1221年)六月の「承久の乱」において幕府に忠勤を励み、その恩賞として豊後国海部郡佐井郷毛井社の地頭職に補せられ、同国では津守氏を称した。但し、建長二年(西暦1250年)卯月廿二日の「平林西佛譲状案」によれば、平林西佛は、舎弟、故頼宗の妻、尼行阿と「信濃国英多庄八郎丸名之内平林屋敷内桑井傔仗屋敷」の所有を争論して勝訴し、これを頼宗の子、四郎三郎頼敏に譲ると書いており、依然として平林には平林姓を称する者が住していた事が判る。又、弘安八年(西暦1285年)の「豊後国図田帳」には、「毛井村十町 信濃国御家人平林弥太郎親継入道女子等」とあり、平林氏が信濃国の御家人であるとの認識がある。

居館の現況は一般住宅地等となっている。例によって縄張図における居館敷地範囲は明確ではなく、あくまで信濃のお城の神が現地調査によって導き出した推定範囲を図示している。城郭遺構としては民家の敷地内に土塁の残欠、若干の堀形が残るとされるが、これについても往時のものだと判断する事は決して出来ないだろう。ちなみに地頭、平林氏の居館地を示唆する、「政所」、「堀内」等の小名が一帯には残っている。

前述した地蔵峠道は小県郡と埴科郡とを最短距離で結んでおり、北国脇往還(北国街道)が開道した後も間道として旅人の通行が依然として盛んだった。現在の長野市松代町松代に建つ日蓮宗の寺院、海津久龍山蓮乗寺の寺伝によれば、文永八年(西暦1271年)十月、佐渡へ流罪となった日蓮が越えたのは地蔵峠とし、翌年の二月、赦免されて鎌倉へ戻る際にも同峠を越えたとされ、元和八年(西暦1622年)十月、川中島へ加増移封された真田信之の一行もこの峠道を通って国入りしている。

松代城は武田信玄が地蔵峠道の関門の地、海津に城を築いた事に始まる。以降、川中島の戦いが小県郡に及ぶ事は一切無く、上杉氏やこれに同心する国人衆は善光寺平からの後退を次第に余儀なくされていく。海津城の築城とは甲越の一連の戦いにおける正にターニングポイントだったと言ってよいだろう。

※地蔵峠〜現在は長野県道35号、長野真田線が通るが道筋は部分で新道であり、峠の位置自体にも変化がある。

※豊後国海部郡佐井郷毛井社の地頭職〜系図は大分県にお住まいの後裔の家系に伝わっている。ちなみに佐井郷の一部であったと推測される、かつての大在村の役場の住所は、大分県北海部郡大在村大字政所だったんだそう。

※写真⑧は地蔵峠に至る谷筋を撮影した物っす。奥に見えるのは関屋集落、集落名の「関屋」は古くから見られる地名だ。間道である峠道は江戸時代に入ると通行に規制がかけられるようになったが、東信から善光寺への行程を大幅にショートカット出来るため諸人から愛され続けた。関屋からは小県郡曲尾を経た後に真田郷へと辿り着く。

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