小坂城

小坂城([松田家館  周辺城郭])

松田家館 に投稿された周辺スポット(カテゴリー:周辺城郭)、「小坂城」の地図・口コミがご覧頂けます。

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小坂城の口コミ情報

2024年01月29日 内記かずりヾ(・ε・。)


さて、今回は以前口コミしながらもスポット登録位置に微妙な誤りがあって削除してしまった小坂城の御紹介〜川中島周辺の山城では最も優れたものの一つ、信濃全体でも滅多にお目に掛かれないレベルの遺構を今に残す。初回訪問時は初夏の季節、藪で見れない箇所も多かったんだけど、新鮮な気持ちで再訪(今年に入って2回のリア攻め…)してみたらやっぱり凄いお城だなと改めて実感、これこそが多くの人が信濃に求めている山城の一つなんじゃないかな。

小坂城は松田家館の北西約2.2km、標高660.8mの小坂山山頂から南方へ伸びる尾根中段上、標高約574m地点の平場を中心に立地する要害です。南東麓の曹洞宗の寺院、龍洞院からの比高は155m位でしょか。比高はそこまで高くないが、該当尾根の東西は滝沢川と蟹沢川の流れにより深く削られる。該地は南方に猿ヶ馬場峠を控え、筑摩郡の麻績を経て府中へ抜ける交通の要衝、アプリの登録城、屋代城とは東西に千曲川を挟んで相対する。

行き方はGoogleマップに位置登録されている前述の「龍洞院」を目標に設定して下さい。車を捨てたら境内から設置された案内板に従って登るだけ。登城路がしっかりと付いている。南西麓の蟹沢川からも登城路が付いているがワイルドなんで推奨しない。

築城年代は不明、築城者は在地土豪の桑原氏と伝わるがはっきりしない。少なくともお城の縄張は在地土豪が必要とする規模を遥かに超える。城歴については謎な部分が多く、現地説明板には、天文二十二年(西暦1553年)以降、武田氏の被官、保科弾正義昌が小坂城に入り管轄したてあるが、この説明板の記述自体に破綻が見られる。

武田氏時代には保科政則の舎弟、保科左近尉(左近将監)が小坂城に入ったとされ、「天正壬午の乱」の際には桑原を安堵された保科豊後守が上杉氏に従い、府中の小笠原氏に備えて猿ヶ馬場衆の一人として在番したのではないかと推測されている。保科氏は後の会津藩へと繋がる氏族だが意外にもはっきりとした系譜を持たず、保科弾正忠正俊以前の事跡となると殆ど不明である。ましてや分流の話となれば尚更の事なので上記の事柄も根拠を欠く。

お城は大変素晴らしい。縄張図では細かなものも含めて11郭で構成、主郭部と南側へ向けた段郭、北側へ向けた堀切群に大別される。段郭はエッジも立ち段々感は今も健在、主郭へと連なる郭群は下段から見上げれば堅固な事この上無し。堀切は細かなものも含めて10条を数える。大堀切は兎に角、マッシブ、滝沢川と蟹沢川の谷筋へ向けて落とし込まれる竪堀も長大、山城好きが求めているのは正にこれだろう。特に主郭部とは距離を置いた岩盤虎口に始まる六連続堀切には開いた口が塞がらない感じ、現在も横移動すら難儀だが、これ以上の道とか付けるのは頼むから勘弁してくれ、山城は探索し難くて当たり前の筈だ。又、このお城、確認出来る土塁は僅かだが、主郭部の西面、南面を中心に相当量の土留めの石積みが付いている(石塁に近いものも見られる。)。城域内では後世、耕作が行われていたそうなので全ての石積みを往時のものと判断する事は出来ないが、主郭の鉢巻石積みに代表される農事に影響しない比較的上段のものはそうだと言える。

おいらの推し城だ。比高も大して無く登城は楽な部類に入る。城域内の探索は大変な面もあるが苦労対効果は最大級に優れ、堀切や竪堀の効果を知るには最良の教材の一つだ。おいらは竪堀の写真を撮ろうとして山尾根西側斜面を横断中、滑り出したら止まらなくなってしまい背面四つん這いのまま20m強を落とされる…笑っちゃう程楽しかった♪

※ 猿ヶ馬場峠には、僅かな治世となった川中島四郡を放棄した森長可による凄惨な伝承が残る。証人(人質)を盾に川中島を抜けて峠に至ると用済みとばかりにその全てを殺生したと伝わる。後世人気の高い「鬼武蔵」だが、芋川親正の一揆に対する苛烈な処断と共に北信では恨みを買いまくった人物である。

※何処でもそうだが、信濃の山城だから堀切が優れていて当たり前て訳じゃない。そんな山城は全体から見ればごく少数だ。

※信濃のお城の神と現地説明板は龍洞院からの登城路を大手筋と推測しているが、個人的には疑問を抱く(改変でなければ南西麓の蟹沢川を渡り鞍部を登って通称10郭の下段に入るものだと考える。)。

※写真は堀切ばかりだが撮影日時が違うものがある。見所は他にも沢山あるので現地で確認してみて下さいまし。

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