布下氏居館
布下氏居館([小諸城 周辺城郭])
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布下氏居館の口コミ情報
2026年03月19日 内記かずりヾ(・ε・。)
布下氏居館は小諸城の西北西約5.0km、千曲川南岸(左岸)、標高約542mの河岸段丘台地緩斜面上平場に立地した居館です。
行き方はGoogleマップに位置登録されているのでダイレクト設定して下さい。車で横付け出来るが捨て場所は己れの持つ器量で何とかしよう。探索が長くなるような変態は、同じく位置登録がある「道の駅 みまき」を利用するのがよい。
該地の東御市布下は、古代には信濃十六牧の一つ、望月牧の内であったろう。「布下」の地名は、「牛に引かれて善光寺参り」の伝説で有名な、天台宗の寺院、布引山釈尊寺(布引観音)の立地する布引山の西麓に当たる事が由来らしい。
築かれた年代は不明、お住まいになられていたのは布下氏です。同氏は滋野三家の一つ、望月氏の被官と伝わるが、「寛永請家系図伝」によれば、滋野姓を称している事から一族であったと思われる。文書上の初見は室町時代の後期であり、発祥自体が同時代の中期以降とも考えられる。
「長野県町村誌」には、「村(布下村)の巳(南南東)の方字狐屋敷にあり。里俗傅曰、此地布下氏居館の址なりと、不詳。本城は布岩の巌上にあり(一に該城、諏訪刑部左衛門頼方の居城とあり事跡不詳。)今大久保村に属す。大久保釈尊寺棟札、永正元年(西暦1504年)小檀那布下大和守とあり、同棟札に天文十七年(西暦1548年)八月、武田晴信の爲に、楽巌寺雅方が居城陥るとあり。此時布下氏も落城して、両氏村上氏に據り、戸石城を築き居城す。(天文)二十二年(西暦1553年)八月村上義清、上田原の役に敗れて、越後に走り、布下、楽巌寺二氏、武田氏に降る。同棟札に弘治四年(西暦1558年)布下民部少輔とあり。生島足島神社起請文に、布下仁兵衛雅朝見ゆ。川中島合戰の際、布下越後に内鷹の事ありて、武田氏高坂源五郎をして、之を成敗すと見ゆ。越前福井の臣、芦田(依田)氏の記に、天正十八年(西暦1590年)依田能登、伴野刑部、相木谷に亂をなすの際、布下伊勢、松平(依田)康國に属して功あり、後其傅不詳。」とあるが、記述には幾つかの誤りが見受けられる。
「諏訪御符禮之古書」、文明三年(西暦1471年)辛卯花會の条には、「一 前宮望月代官布下石見守盛慶御符之禮三貫三百文使孫六頭約三十貫」とあり、望月の代官として布下石見守盛慶の名が見られる。但し、目を凝らして確認してみたが、同書に布下氏が登場するのはこの一条のみである。
永正元年甲子六月十八日の日付の入った釈尊寺棟札には、同寺の懸崖の観音堂、礎柱八本を修復した、「大檀那滋野(望月)遠江守昌頼同昌純」の名があり、別に「小檀那布下殿大和守」の名が見られる。
弘治四年戌午三月七日の日付が入った釈尊寺棟札には。戦乱で焼亡した同寺を再興した、「大檀那滋野(望月)左衛門佐信雅」の名があり、別に「布下民部少輔」の名が見られる。
生島足島神社文書中、「依田頼房等連署起請文」には、依田長門守頼房、楽巌寺雅方、依田、篠沢新九郎雅、諸沢堪介信隆等の近隣諸氏と共に布下仁兵衛雅朝の名が見られる。武田氏時代にも他五氏と共に望月衆を構成する一氏だったのであろうか。
居館地の正確な位置は不明であり、町村誌が言うところの「狐屋敷」の位置もはっきりとしない。推測出来る範囲も広大であり、この辺り…としか言いようがないのが正直なところだ。「狐屋敷」の小名も在地土豪層の居館跡としては不足であり、むしろ居館地に隣接する、物見の役目に携わる者等が居した屋敷だったのではないだろうか。信濃のお城の神は、「南はば上」、「北はば上」の小名が残る、台地東縁上の畑地を居館地として縄張図を描いているが、「はば(巾)上」の小名は単なる一段高い所を意味する地名であり、推測の根拠としたものも特に無いように思われる。もやもやを抱えたまま帰る事にしよう。
おいらは神社仏閣については門外漢としたいところなんだけど、歴史を調べる者にとっては避けては通れない部分でもある。特に文字によって記録さりた物が多く、断片的とはいえ、史書等に載らず、伝承等でも伝わらない過去の事象や個人の事跡を細やかに窺い知る事が出来たりもする。数百年前の棟札から、在地領主層等の名や名乗り、寺社や周辺地域との関係性等が今に判るんすよ。こりって当たり前のようだけど凄い事だと思いまてん?日本の歴史て本当に豊かで深淵だわ。
※写真⑦の辺りが「狐屋敷」の小名が残る場所だと思う。
※写真⑧は千曲川の対岸から見た布下氏居館の立地する河岸段丘台地を撮影した物っす。往時の同川の流れを知りたいところ…









