萩の館(堀の内)

萩の館(堀の内)([横尾城  周辺城郭])

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萩の館(堀の内)の口コミ情報

2026年06月19日 内記かずりヾ(・ε・。)


萩の館(堀の内)は横尾城の北西約1.5km、神川西岸(右岸)、傍陽川北岸(左岸)、標高約700mの段丘台地上平場に立地した居館です。簡単に言えば、同じ横尾城のリア攻めマップにある洗馬城の東麓に当たる。

行き方はGoogleマップに位置登録されている「上田市立傍陽小学校」を目標に設定して下さい。この小学校の北側の一帯が居館地と推定されている。車は休校日だったので小学校の駐車場に捨てたが特に誰からも文句は言われなかった。

居館地の東側には菅平へと抜ける洗馬道が南北に通り、南方には埴科郡赤柴へと抜ける地蔵峠道が東西に通っている。その占地は洗馬城と共に両道の追分を直接扼しており、特に小県郡から川中島へと直接至る後者の重要性は近代に入るまで変わる事が無かった。ごく狭い範囲に三つの要害が近接している事もそれを裏付けているように思う。

築かれた年代、お住まいになられていた方は不明だが、「長野県町村誌」によれば、該地の萩は小県郡放火(傍陽)郷曲尾村の村域内にあり、在名を称する土豪、曲尾氏に関係する居館跡と推測されている。従って前述した洗馬城の城主にも同氏が有力視されるだろう。

応永七年(西暦1400年)七月から続いた「大塔合戦」の際には、大文字一揆衆を構成する祢津越後守遠光に従って、近隣の実田(真田)、横尾等と共に曲尾が参陣している。この事から曲尾氏を祢津氏の分流と捉える向きもあるがこれを裏付ける史料等は皆無だ。室町時代の初期には祢津氏、もしくは海野氏の下で、真田氏、横尾氏等と立ち位置が同じであったとしか判らない。

曲尾氏は、応仁二年(西暦1468年)、村上氏が「千葉城(洗馬城とされる。)」を囲むとこれに従ったようだ。その後はアプリの登録城、戸石城の「眞田乗取」の際に軍忠があり、武田氏から塩田平に替地を宛行われたと伝わるが史料等には見られない。但し、曲尾を名乗る一家が塩田平の上田市下之郷に今もお住まいらしいのであながち事実なのかもしれない。

居館の現況は…耕作地、耕作放棄地、空地、一般住宅とその敷地等となっており、傍陽小学校のプールと推定居館地の南辺が重複している。城郭遺構は完全消滅しているが、信濃のお城の神は現行の用水路と舗装道路に往時の堀形を求めているようで、これに従えば比較的に正方形に近い単郭方形居館の縄張であったと思われる。ちなみに洗馬城の城山との間には「くらやしき」の小名が残っており、同城と居館が一体の関係にあった事を窺わせている。

天正十三年(西暦1585年)八月廿九日、矢澤三十郎(頼幸)御宿所宛、須田相模守満親書状には、「尚々、其元昼夜御苦労察入候、御稼之段并ニ御証人被差越候、則貴府(上杉景勝)申達候、以上、雖未申通候、一翰啓せしめ候、今度爲御証人御幼若(真田信繁)之方越御申、痛入存候、於于其口御稼之由、無是非次第ニ候、先日曲尾筋江助勢申候喜、重而今日人数指遣候、御用等無御隔心可被仰談候、洪水路次不自由故、吾等遅参所存之外ニ候、何様以面談可申承候、恐々謹言、」とあり、当時、海津城城代であった須田満親は、矢澤頼幸に、真田昌幸が証人(人質)としてその子、信繁を差し越した事に謝意を伝え、併せて先日、「曲尾筋」に助勢を出した事に続き、今日、重ねて人数を差し遣わした事を報せている。海津城から真田方への後詰の人数は、小県郡と川中島を最短距離で結ぶ地蔵峠道を通って曲尾に向かったのであろう。同年八月二日に発生した「第一次上田合戦」の前後には、上杉氏と真田氏との連絡を図る上で特に「曲尾筋」が重要な役目を果たしていた事が判る。

※真田氏の発祥がどの時代にまで遡れるのかは知らんけど、同氏の中世以前の居館跡とも推測されている。少し希望が過ぎるような説なんだけどねぇ…但し、真田氏の実系の祖が居した…等と考えればあり得ない話ではない。詳細は別の口コミでしたい…

※矢澤三十郎(頼幸)〜頼康の名で知られていると思うが、矢沢頼綱の嫡男であり真田昌幸とは従兄弟の間柄でもある。この頃には父に代わって実質的な当主であったようだ。大河ドラマ、真田丸では俳優の迫田孝也さんが演じ、まるで真田信繁の腹心の様な扱いだったが、実際には家中においてそんな暇な立場にはない。

※須田相模守満親〜山浦景国(村上義清の子である。)に代わって海津城の城代に補せられた。上杉氏に重用された信濃の国人の一人だ。

※写真②、背景に写る山稜が洗馬の城山だ。道は緩やかで気持ち良く登れる。

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