鷲尾城
鷲尾城([真田氏館 周辺城郭])
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鷲尾城の口コミ情報
2026年04月25日 内記かずりヾ(・ε・。)
鷲尾城は真田氏館の東南東約7.0km、所沢川西岸(右岸)、標高約1235mの山稜山頂部を中心に立地する要害です。東南麓の新張共同墓地からの比高は140m位でしょか。城山は標高2066mの烏帽子岳の前衛山塊から南方へ向けて長く伸びる支尾根の一つであり、山尾根は千曲川から徐々に高度を上げていく段丘台地上に消えていく。
行き方はGoogleマップに位置登録されているのでダイレクト設定して下さい…なんだけど、そのままじゃ行けないので同じく位置登録がある、前述した「新張共同墓地」を目標に設定しよう、車が捨てられる空地もある。取り付きはこの墓地の最奥部からとなり、少し登ると未舗装林道が現れるがこれを無視、山頂部を目指して適当な場所から適当に直登しよう。結構な急登、且つ、低雑木の群生が酷いので悩まされると思うが登り切れば城域内に入る。ちなみに尾根末端部から徒歩で登ると、距離は約2.0km、比高は370m位になるので論外だ。
築城年代は不明、築城者には祢津氏が推測されている。同氏については同じ真田氏館のリア攻めマップにある、長命寺館、古見立祢津氏居館、宮ノ入祢津氏居館等を参照して下さい。滋野三家の一つにして平安時代から続く武家の名門だ。
「長野県町村誌」には、「本村(新張村)より子(北)の方一里十町(約5km)、楢原の西の山上にして、登ること五町(約545m)許りにあり。古戰場及び守将等の誰たるを詳にせず。上、信國境より来る山脈の尾先にして、山上に堀切二條及び石塁あり。本郭は東西十間(約18.2m)、南北一町(約109m)、二ノ郭は東西五間(約9.1m)より十間、南北二町(約218m)たり。土階あり、高地にして水路通ぜず。」とある。又、「小県郡誌」には、「…前略、先なるを鷲尾城といひ、後なるを萩城(はぎのしろ)といふ。」とあり、本郭が萩城、二ノ郭を鷲尾城としている。
縄張は細尾根上に南北に展開、全体的には鰻の寝床みたいな感じだ。主郭や縄張図における通称2郭の削平はしっかりとしており、双方の郭の端部には虎口を想起させる大石が意図的に置かれていたりもする。城郭遺構としては2条の堀切と主郭の土塁が確認出来るのだが、堀切は何れも埋まり気味、特定の角度によってしかそれと見る事が出来ない。ちなみに町村誌の郭の記述を南北に長大過ぎると思っていたのだが、現地に赴けば割とこれに近いように見受けられる。
その占地が悩ましいように思う。所沢川に沿って北行すると、地蔵峠を越えて上野国吾妻郡田代へと至るが、この峠道とは離れ過ぎており、これを扼するには不十分だと考える。単なる狼煙台や物見台としては立派に過ぎると思うし、何を役目としていたのかがどうしても判然としない。
中世に上野国吾妻郡三原庄を中心として同国に勢力を伸長させていった開発領主は、滋野姓海野氏の分流、下屋氏であり、鎌原氏や羽根尾氏、湯本氏等はその子孫である。「吾妻鏡」、仁治二年(西暦1241年)の条には、「三月廿五日、癸丑、海野左衛門尉幸氏与武田伊豆入道光蓮(信光)相論上野國三原庄与信濃國長倉保(佐久郡)境事、…後略、」とあり、海野幸氏は、武田信光と、上野國三原庄と信濃國長倉保との境目について争い、幕府から信光の押領を停止させる裁定を勝ち得ているが、この事から少なくとも海野氏による西上野への進出時期は平安時代の末期にまで遡ると考察されている。
海野氏による上野国への勢力の伸長は、小県郡から吾妻郡へと通じる二つの道筋、即ち、大笹道へと合流する、地蔵峠越えの道と鳥居峠越えの道が存在しなければ成し得なかったろう、特に前者は標高2101mの湯ノ丸山の東麓を通って最短距離を道筋に選んでいる。鷲尾城はこの道のとば口を直接遠望出来る場所に占地されてはいるのだが…
※千曲市倉科にも同名称の物件が存在する。そっちの方は誰でも感動する事間違い無し。
※該地の東麓、東御市新張は、「延喜式」に載る信濃十六牧の一つ、新治牧の故地でありその北限でもあった。烏帽子岳の南側斜面の一帯はその放牧地と推定されている。
※地蔵峠越えの道と鳥居峠越えの道〜天正年間(西暦1573年〜1592年)の真田氏にとっては生命線とも言える主要道であった。同氏による西上野経略の根本でもある。海野氏の後裔を自称する真田氏が、何故に遠隔地である上野国に固執したのかを、歴史的背景も含めて今一度考えてみる必要があると思う。
※写真⑧は城地からの展望っす。滋野姓の後裔達は此処から上州へと旅立っていった。









