丹生子城
丹生子城([仁科城 周辺城郭])
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丹生子城の口コミ情報
2020年12月14日 内記かずりヾ(・ε・。)
丹生子(にゅうのみ)城は仁科城(森城)の南東約8.9km、標高848mの山塊山頂に主郭が存します。西麓からの比高は130m位でしょか。振り仮名とか付けさせて頂きましたが、現地に赴くまでは「たんしょうし」と読んでました。
丹生子城は鎌倉時代からこの地に大きな勢力を保った仁科氏領分のお城ですが、築城年代、築城者は不明です。
行き方はGoogleマップに位置登録されているので西麓にある市道まで行きましょう。此処で周囲を見渡すと大町ふれあいバスの丹生子バス停を見つける事が出来ると思います。このバス停の裏手に墓地へ入る道が付いてますのでこれを進みます。が、途中で道が消えるので向かって右手に見える尾根に登りましょう。後は気合を入れて尾根筋を直登するだけです。結構急坂ですが比高はそんなに無いし辛くなったら尾根筋を外して適当に登っても城域に入ります。自分は通称3郭の西側に出て縄張図に入った事を確認出来ました。
お城は素晴らしいです。概ね3つの郭で構成されていますが、通称3郭周囲には帯郭や段郭が多数付き、通称2郭の北側には横堀状に二重の堀切+竪堀が付いて通称3郭を隔てています。又、この竪堀に並走する形で西側へ落ちる2条の竪堀も見られ、郭間の守りを一層厳重にしていたりもします。主郭には削れてますが土塁が付き、虎口も薄っすら確認出来ます。切岸には崩落石が散見される事から往時は土留めの石積があったかもしれません。そして主郭の東側山側背後は四重堀切、その中の3条には竪堀が付いてます。特筆すべきは主郭の北東側に短いですが4条の畝状竪堀があって四重堀切の竪堀と並走している感じですかね、単純に格好よいです。この辺りはぼっこぼこ、密度濃いです。
このお城、歴史的には村上義清に攻められそうになった事があるぐらいですが。仁科氏は桓武平氏の流れを汲む名門、大塔合戦では守護方をぼこり、塩尻峠の戦いではいち早く戦場を離脱して小笠原勢大敗の端緒となりました。後には信玄の信濃の名族懐柔策の一つとして五男の盛信が養子に入った事で有名ですね。信長の甲州征伐で唯一人名族の意地を高遠城で見せつけた仁科五郎盛信、リア攻め後に散らつく粉雪の中、北アルプスを眺めながらねぎ味噌おやきを頬張りつつ思わずこんな感慨に耽ってしまいました。