麻績氏館(服部氏館)

麻績氏館(服部氏館)([麻績城  周辺城郭])

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麻績氏館(服部氏館)の口コミ情報

2025年08月04日 内記かずりヾ(・ε・。)


麻績氏館(服部氏館)は麻績城の南方約1.0km、麻績川北岸(右岸)、西沢川東岸(左岸)、標高約651mの丘陵台地上平場に立地した居館です。該地は標高943mの麻績の城山山頂から南方へ伸びる山尾根と標高1022mののろし山山頂から南方へ伸びる山尾根とに挟まれた尾根間鞍部に位置し居館地の場所では谷戸部を形成している。

行き方はGoogleマップに位置登録されている「麻績宿本陣 瀬戸屋」を目標に設定して下さい。この本陣から長野県道12号、丸子信州新線(通称は善光寺街道だ。)を東方へ少し歩くと「麻績城入口」の標柱が立っているのでこれに入る。真っ直ぐに少し歩くと一般住宅の敷地内に「麻績氏居館跡」の標柱が立っているので直ぐに該地は判る筈だ。車の捨て場所は己れの持つ器量で何とかしよう。

築かれた年代は不明、お住まいになられていたのは服部(麻績)氏と伝わる。同氏は村上氏の被官であったとされているが出自等が全く不明だ。

麻績に様々な形で爪痕を残していったのは服部左衛門清信だが、服部氏の事跡は同名に関わるものしか殆ど伝わらない。

南北朝時代には鎌倉時代に新補地頭として入部した伊賀氏の所領が麻績御厨内にあり、これを相伝した伊賀盛光が北朝方として活躍している。建武四年(西暦1337年)一月十五日には、奥州総大将、斯波家長に従い湯本城に攻め寄せているが、この人数を引率していたのは同名の被官、麻績盛清であった。推測するに伊賀氏の一族の者であろうか(麻績の代官か。)。少なくとも麻績御厨には在名を称する武士があった事に間違いは無い。

応永七年(西暦1400年)七月から続いた「大塔合戦」の際には、村上中務少輔満信の麾下に、麻続(績)山城守なる人物の名が見られる。「麻績村誌」では、この山城守を、新補地頭として入部した服部伊賀守の後裔としているが、伊賀守はその実在が限り無く疑われている人物らしい。最近ではこの山城守を、麻績御厨内矢倉村の地頭職であった伊賀氏の系統とする考察がある。

史料が少なく纏める事が難しいが、服部氏とは伊賀氏の一族、もしくは被官であった麻績氏の後裔ではないかと推測したい。特に室町時代以降における、武家の在地支配層の確たる存在がはっきりとしない地域である。村上氏の麻績御厨への勢力の伸長に伴い、これに代官等として従った在地土豪の一氏と見るべきではないだろうか。

居館の現況は…耕作地、一般住宅とその敷地等となっている。城郭遺構は見出せないが、谷戸部に築かれた事も相まって居館跡としては非常に纏まりのある物件だと思う。下段には近世の北国西往還に準ずる古道が東西に走っており、武士の住まう場所としても最上の部類に入る。おいらは大好き。標柱がしっかりと立っているのも萌えポイントの一つ、ありがちょ。

実は4年ぶりの再訪となる。前回の訪問は麻績城をメインとしていたので軽く流してしまっていた。口コミもその時にしたんだけど、誤りが多く今となっては読むに耐えないので削除している。

※該地の麻績は、元仁元年(西暦1224年)、「伊賀事件」で処分された、鎌倉幕府政所執事、伊賀式部丞光宗の配流先であった。但し、同地が預人の所領であったか、伊賀氏の所領であったのかは不明であり、後者であれば、謂わゆる謹慎の沙汰とも見て取れる。光宗は約一年後に赦免されるが、「吾妻鏡」、嘉禄元年(西暦1225年)八月二十七日の条にば、「…本領八箇所之を返賜ふ也」とあり、本領八箇所(全国に散在する。)を返還、安堵されている。

※麻績御厨内矢倉村の地頭職〜永仁貳年(西暦1294年)十一月十一日、伊賀頼泰譲状案には、「一 信濃國麻績御庫八ヶ条之内矢倉村者」とあり、伊賀頼泰は、麻績御庫八ヶ条の内、矢倉村をその子、光貞に譲っている。又、永仁六年(西暦1298年)六月三日には、頼泰の妻と推測される「ふちわらのうち(藤原氏女)」が、「しなののくにおみのみくりや大よしはら(信濃国麻績御厨大吉原郷)」の二町余り田在家をその養嗣子、「かくふん」に譲っている。

※写真②は居館地付近に立つ近世の郷倉跡の標柱を撮影した物っす。

※写真⑦は麻績城登城口から撮影した居館地の近景っす。こんな暑い日によう登らんけど…ちなみに往時の居館地の東側には小沢が流れていたかもしれない。

※写真⑧、背景に見える一番高い山稜が標高1386.8mの四阿屋山(あづまややま)っす。

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