観勝院山城(大和田山城)

観勝院山城(大和田山城)([小岩嶽城  周辺城郭])

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観勝院山城(大和田山城)の口コミ情報

2025年03月04日 内記かずりヾ(・ε・。)


観勝院山城(大和田山城)は小岩嶽城の北方約8.7km、乳川西岸(右岸)、標高1093mの大洞山から南東へ伸びる尾根端部上、標高約811m地点の平場を中心に立地する要害です。東麓の観勝院跡地からの比高は180m位でしょか。但し、城域の最高地点の標高は約861mである。

行き方はGoogleマップに位置登録されているのでダイレクト設定して下さい…なんだけど、そのままじゃ行けないので前述の「観勝院跡地」を目標に設定して下さい。ちなみに車も捨てられる。

初訪問は4年前になるのかな。この時は登城路が部分崩落していて道筋が判らなくなってしまい、結局は城域の最高地点である「物見」まで直登した。が、どうやら最近になって松川村の山城交流会の方達によって再整備が行われたらしく、現在は観勝院跡地から迷う事無く城域に辿り着ける。但し、登り始めて直ぐの所にある、尾根の弛みを除けば全て急登、山尾根の直登をイメージしておいた方が気持ち的には楽だろう。ちなみにこの登城路、本来の大手筋とは異なっているようだ。

登城の留意点は熊さん対策にある。出来る事は最大限に努力しよう。今回の訪問では積雪上に明瞭な熊さんの足跡が残されていた。北アルプスの最前衛山塊は四足歩行の動物達の楽園、人間達はそこにお邪魔しているだけの存在に過ぎない。せめてこちらからでも来訪を知らせてやろうぜ。

築城年代は不明、築城者は仁科氏の分流、大和田氏です。「信府統記」には、大和田大蔵丞盛久が城主とあり、同名は「神戸村の歴史」に掲載された系図によれば、仁科氏当主、弾正少弼明盛の舎弟である。但し、系図自体の出典が明らかにされておらず確証は無い。

縄張は概ねで5郭で構成されるが、西側斜面を中心として城域内の至る所に無数の雛段状の腰郭が付く。小郭も含めればその数たるや尋常ではない。籠城時はさぞかし壮観な光景だろう。郭間は堀切(一部は土橋付き。)で区画され、延長部分の竪堀は多段の腰郭を貫いて落とし込まれる。仁科氏関連のお城は仔細に見れば非常に繊細、腰郭に喰い違いの段を設けたり、竪堀脇の土塁の付き方にセンスを感じたりもする。全体的に見れば城郭遺構はほぼ完存、安曇野の良城の一つだ。小笠原氏系城郭とはまた異なる連郭式山城の妙を楽しむ事が出来る。

貞治四年(西暦1365年)七月廿六日、小笠原遠江次郎(清政)宛、小笠原信濃守(長基)宛行状には、「信濃國安曇郡大和田郷事、為兵糧料所、所預量也、任先例、可被致沙汰之状如件、」とあり、信濃守護、小笠原長基は、小笠原清政に、信濃国安曇郡大和田郷を幕府の兵糧料所として預けている。該地の大和田郷の文書上の初見であるが、南北朝時代に南朝方に与した当時の仁科氏は衰退期にあり、本来なら「仁科之内」に含まれる同郷に守護(北朝方)の勢力が及んでいた事は確実視される。応永七年(西暦1400年)の「大塔合戦」の際には、仁科弾正少弼盛房が反守護方として一族、被官衆等、三百余騎を引率して参陣、以降、室町時代から戦国時代の初頭にかけて、再び回復〜興隆期にあった同氏だが、守護家との関係は常に良好なものとは言えず、文明年間(西暦1469年〜1487年)には度々これと争っている。観勝院山城の築城とはこうした時代背景を下にした府中小笠原氏に対する備えであろう。

※「観勝院跡地」〜開基は不明だが、観勝院の創建年は永正年間(西暦1504年〜1521年)、現在、寺地は移動して曹洞宗の寺院、金福山観松院として存続している。収蔵されている「銅造菩薩半跏像」はアルカイックスマイルが秀逸、国指定の重要文化財だ。跡地については同じ小岩嶽城のリア攻めマップにスポット登録だけしておく。ちなみに信濃における曹洞宗の始まりは「仁科之内」からである。

※山尾根の直登をイメージ〜登城路の大部分には虎ロープが設定されている。所々では手を使わなければならないだろう。迷わない程度の道筋ぐらいに考えた方が無難だ。

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