桐原御屋敷館

桐原御屋敷館([桐原城  周辺城郭])

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桐原御屋敷館の口コミ情報

2023年12月18日 内記かずりヾ(・ε・。)


桐原御屋敷館は桐原城の西南西約0.7km、薄川(すすきがわ)北岸(右岸)、標高約736mの河岸段丘台地緩斜面上平場に立地した居館です。該地はみんな大好き桐原城の南西麓である。ちなみにこの桐原城こそがおいらが信濃の山城にどっぶり浸かる始まりの地であったりする。

行き方はGoogleマップに位置登録されている西側の「柴宮社」を目標に設定して下さい。東側の果樹園と住宅地の一帯が概ねの該地です。

築かれた年代は不明、お住まいになられていた方は桐原城城主にして桐原郷を知行地とした者であろう。

一般的に小笠原氏系の城郭として認知されている桐原城だが、その発生となると再考が必要な物件だと思う。一番の疑問は小笠原氏の拠点城、林城に近過ぎる事だ。同氏や被官衆の要害として新たに普請する必要が特に無い上に支城としての規模を逸脱しているように思う。桐原城に小笠原氏の手が入っている事はほぼ間違い無いが、既に要害としてその場所に存在していたからこそ二次利用に及んだものと個人的には考えている。

山家城のリア攻めマップにある山家氏館の口コミでも書いたが、桐原郷に隣接する山家郷は諏訪氏系の山家氏が地頭職であり、守護家である小笠原氏とは文明年間(西暦1469年〜1487年)に度々衝突している。この山家氏が分家を桐原郷に輩出したとの説がある。

「長野県町村誌」には、犬甘大炊介政徳の舎弟、桐原源蔵真智が犬甘より分城し、寛正元年(西暦1460年)三月に桐原城を築城、小笠原清宗に属したとある。但し、調べてみると「諏訪御符禮之古書」、康正三年(西暦1457年)丁丑花會の条には、「桐原 符中 山家為家御符之禮一貫八百文」、寛正四年(西暦1464年)癸未花會の条には、「宮頭桐原 符中 山家和泉守為光御符之禮一貫八百文頭役十貫文 使興五郎」とある。康正三年の時点では桐原郷に諏訪氏系の山家為家があり、寛正四年の時点でも諏訪氏系の山家和泉守為光が同郷に依然健在であった事が判る。町村誌の記述は一次史料との明らかな錯誤が見られる。又、同書、文明十七年(西暦1485年)乙已花會明年頭役番事の条には、「一 流鏑馬符中桐原神田小笠原中務源光政御符之禮一貫三百桐原次郎三郎有知代初御符之禮一貫三百使二郎五郎」とあり、この頃には犬甘氏系の桐原次郎三郎有知(「知」は犬甘氏の通字である。)が諏訪氏系山家氏に取って代わり桐原郷にあった事が判る。

武田氏時代に入ると遠山長左衛門に桐原城が与えられたとする伝承がある。同名の事は不明だし疑わしくもあるのだが、周辺を彷徨いてたら偶然にも遠山さん一族の墓所を見付けた。あながち事実なのかもしれない。

居館の現況は…一面の果樹園、一般住宅とその敷地等となっている。敷地範囲が明確ではないが、今となっては特定したってしょうもない感じだ。どストライクで収穫時期のリア攻め、写真だけ撮って急いで退散した。

桐原には御牧(勅旨牧、官制の牧場である。)の存在が推測され、厩屋が置かれた桐原から王ヶ鼻直下の「駒越」を通って美ヶ原の高原地帯で放牧していたと考察される。山辺の谷筋、薄川北岸(右岸)地域、桐原郷と山家郷は、御牧が存在したとするならば往古は別当の下で(桐原牧として)一体であった筈だ。他に史料無く確証を得られないが、諏訪氏系山家氏とはその故地に入部した開発領主であったように思う。

※信濃十六牧、鎌倉時代における左馬寮領、信濃二十八牧の内に「桐原」の名は見られないが、国司によって置かれた国衙牧であった可能性は十分考えられる。

※写真①、②、背景の山稜が林城、位置関係から山辺の谷筋、薄川北岸(右岸)の一帯には諏訪氏系山家氏があった事を何時もおいらに想像させる。

※写真④、石垣は当然後世のもの。但し、桐原城の竪堀を利用して山石を下し、海岸寺沢の護岸石垣が築かれた例が発掘調査から確認されている。もしかしたらこの石垣の石も…等と妄想出来る。背景の山稜は桐原城、その後背地には武石峠に通じる山越えの古道が控える。小笠原長時はこの山道を通って小県郡塩田に逃れたと推測されている。兎に角、凄い山城なんで松本に来る事があれば是非にも〜

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