天羽城
天羽城([造海城 周辺城郭])
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天羽城の口コミ情報
2023年01月09日 国府左京大夫城介
峰上城と天神山城を繋ぐ狼煙台
【歴史】
平安時代末期に、上総広常の弟である天羽秀常(天羽直胤ともいう)が築いたと伝わる。
天羽秀常は上総広常が誅された際に所領を没収されたが、後に許され、御家人になった。その後、天羽氏の一族は阿波に移住しており、江戸時代には徳島藩士となっている。
【遺構】
造海城の東4.7kmにある山(標高124m)に築かれている。
急峻な山に、主郭、腰曲輪、石積、堀切などが残っている。また、山頂の主郭には窪みがあり、狼煙台の跡と云われている。
【感想】
2019年の台風直撃により、倒木は激しく、稜線上の木々は根元から倒れています。その結果、この城は岩盤の上に築かれていたことが露になっています。登城口自体は複数あるようですが、台風の影響により、今回使ったルート以外は壊滅状態らしいです。また、この辺りは猪が出没するようなので、登城時にはご注意を。
遺構も倒木等の影響を受け、見づらいというか分かりにくい状態になっています。城域がいまいちよく分からないですが、主郭からかなり離れた尾根に堀切らしき跡があります。主郭まわりであれば、北側に岩盤を穿った堀切と、そこから南に下ったところに石積があります。狼煙台と言われる窪みは確認できませんでした。
一応、上総広常の弟である天羽氏が築いたとのことですが、平安末期にこんな不便な山中に築くとは思えません。遺構的には戦国期の城郭で、峰上城と天神山城を結ぶ位置にあることから、真里谷武田氏または内房正木氏が築いた可能性が高いと推測します。
因みに、城は天羽城(あまじろ)で、築いた(伝承)人物は天羽(あまは)氏と読むので、ややこしいことこの上ないです
【アクセス】
上総湊駅から徒歩で登城口まで約40分、そこから山頂まで約30分かかる。途中に猪避けの柵が二か所あります。
登城口付近の農道に、一時的であれば駐車することは可。(富津市発行の『中世の山城楽歩』より)
【写真】
①登城口
②尾根にある堀切
③岩盤を掘った通路
④細尾根(土橋?)
⑤岩盤が露わになった稜線
⑥主郭
⑦主郭北側の堀切(真ん中は根ごとめくれた木)
⑧石積