廿里砦
廿里砦([八王子城 周辺城郭])
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廿里砦の口コミ情報
2023年03月03日 いれぶん[⭕️雁雁]
廿里砦は曲輪と空堀しかなく北条の城らしくないとか言及されたりします。少しこの砦を庇ってあげなくてはと参上しました。曲輪としては本殿と拝殿があります。本殿の上にある祠のある頂上は加工の跡が見当たらないので物見かと。本殿を東に抜けた方向に空堀があり、その先にも曲輪があるようですが未確認。本殿北方向へも抜道があります。
拝殿ですが、入口参道階段以外に右手に坂道があり、虎口と土塁に認めてあげてもいいかもしれません。拝殿から本殿に上がる参道は全て階段です。5mほど上がった辺りで踊場となり、そこで階段の軸心が変わります。この辺も虎口と土塁にも見えそうです。
この先はほぼ一直線に本殿に向かっています。しかし2mほど上がる度に幅広い踊場が連続して取られ、参道の階段がなければ八王子城の馬蹄段みたいな形状を取っています。小さな砦ですが、もしかすると後北条らしいテクニカルな要塞だったのかも?楽しく訪問できました。
2021年07月11日 長森原
永禄12年(1569)に武田信玄が小田原攻めに向かう際、進撃ルート上の多摩川の平の渡しを守る滝山城を封殺する為、小山田信茂隊に別ルートで八王子領に侵入し滝山城を弱点である南面から攻撃するよう指示しました。
北条方も西方からの武田勢の侵入に警戒し案下道(現・陣馬街道)を守る浄福寺城の守備を固めていたようですが、小山田隊らは当時軍道としては拓かれていなかった小仏峠から八王子に侵入、北条方の想定外を突きました。
この時八王子城はまだ無く、後の甲州街道となるこのルート上に後北条氏の防衛施設は皆無、怒涛の如く進撃してきた小山田軍を廿里(とどり)で迎え撃つも敢えなく敗退、防戦に手一杯となった滝山勢は信玄の多摩川渡河をゆるしてしまいました。
廿里砦はこの廿里古戦場の西側に位置し、白山神社拝殿背後の山の上が砦跡と伝わります。
長い階段を登った先に白山神社本殿があり、その背後の頂上の奥宮は物見台の雰囲気がありましたが土塁などの遺構はありません。
東南に伸びる尾根先には堀切があるそうですが、森林総合研究所立ち入り禁止区域のようなので自分はそちらまで見に行きませんでした。
城砦としての遺構は堀切があるのみなので、おそらく臨時の砦として使用されたものと思われます。
なお北条氏照は信玄襲来の後、この新しく拓かれた軍道・甲州街道に対する防御を固める為、八王子城を興し小仏峠に関所(小仏関)を設けています。