野口氏館(新井堀の内遺跡)
野口氏館(新井堀の内遺跡)([江ヶ崎城 周辺城郭])
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野口氏館(新井堀の内遺跡)の口コミ情報
2025年06月22日 マグロ常陸介祐平
岩槻城主太田氏の家臣、野口氏の館と伝わります。太田資正が子の氏資に岩槻城を追われると、野口多門は帰農したとされています。
2017年12月(発表は翌年3月)に県道建設の為の発掘で、館跡から大量の古銭の詰まった甕が出土して話題になりました(写真2枚目が発掘地点)。元々は4つの甕が埋められたようですが、そのうちの1つが15世紀に埋められた状態で発見され、古銭の上に置かれていた木簡には「いのとし二百六十」の文字が書かれており、26万枚の古銭が入っていたと考えられています。また、遺構としては幅6m、深さ2mの堀が2条並行して検出され(写真3枚目,ユンボの辺)、掘立柱建物跡や井戸、地下式坑も確認されています。
お城について近所の方に尋ねたところ、たまたま今も城域に住まわれている野口氏のご子孫の方で、二重堀や古銭の甕の発掘場所や、お城の話を聞くことが出来ました。家伝によると太田三楽斎(資正)と御先祖は懇意にされていたと伝わることから、古銭は太田氏のものではないかと考察されていました。屋敷も菩提寺も火災にあい、以前あった甲冑や過去帳などは残っていないとのことでした。
二重堀は埋め戻されて見ることはできませんが、建設中の県道(発掘場所)の北側にある「蓮田市堀の内ふるさとの緑の景観地」の森の中に、一見堀跡のように見える(写真4枚目,遺構かもしれません)遊歩道があり、その北側にも水堀状の小川が流れています(写真5枚目)。
蓮田市役所そばにある蓮田市文化財展示館は、隣接する国指定史跡の黒浜貝塚の出土品がメインですが、野口氏館(新井堀の内遺跡)から出土した古銭の甕のレプリカや解説を見ることができます(写真6,7枚目)。