伊達城

伊達城の口コミ情報

2025年11月09日 マグロ常陸介祐平


岩槻城主太田氏房の重臣伊達与兵衛房実のお城です。伊達政宗と同根ですが、伊達家初代朝宗の子の代で別れた駿河伊達氏の一族とされ、祖父政充は北条氏康の家臣、父宗春は今川氏から徳川氏の家臣となり、小笠原信興の配下の高天神衆として姉川の戦いで活躍、後に家康の娘の督姫が北条氏直に嫁ぐ際に同行して北条氏の家臣になったとされています。また、異説として、関八州古戦録に父宗春は安房鶴ヶ谷八幡の神職の子としています。

天正18年の豊臣軍による岩槻城攻めでは、房実は本丸を守るも降伏し、後に家康に仕え旗本になっています。知行地として旧領の大和田を与えられ、伊達城を廃し200m程南に大和田陣屋(登録城)を築いています。

お城は、台地の先端に位置しており、要害性を感じますが、老人ホームや大宮商業高校、東武アーバンパークラインの線路が引かれ、遺構は残っていないようです。城址碑や説明板などもありません。

岩槻の慈恩寺にある｢南蛮鉄の灯籠｣は、伊達房実が岩槻城の安泰祈願の為に寄進したもので、その名が刻まれています(写真6~8枚目)。