御所ヶ谷神籠石(ごしょがたにこうごいし)

御所ヶ谷神籠石 投稿者:たろ内膳正さん

城郭基本情報

名称(よみ) 御所ヶ谷神籠石(ごしょがたにこうごいし)
通称・別名 御所ケ谷神籠石
所在地 福岡県行橋市津積/京都郡みやこ町犀川木山
天気情報

11/22(金) 降水確率:20%
17℃[-1]11℃[+1] 詳細

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問い合わせ 行橋市教育委員会文化課[電話
分類・構造 神籠石式山城
天守構造 なし
築城主 不明
築城年 7世紀後期
主な城主 不明
廃城年 不明
遺構 列石、土塁、門跡
指定文化財 国史跡(御所ヶ谷神籠石)
再建建造物 説明板

概要 

行橋市南西部とみやこ町の市町境にある標高247mの御所ヶ岳に築かれた古代山城です。「神籠石」は『日本書紀』などに記録がなく、長らくその用途について論争がありましたが、現在は白村江の戦い(663年)に敗れた倭(日本)が唐や新羅の侵攻に備えて築城した山城だと考えられています。

御所ヶ谷神籠石は谷を取り込むように築かれており、外周は約3km、うち2.2kmに城壁を巡らしています。城壁がない場所は急峻な地形を利用しているとみられます。

遺構 

城壁は土塁と石塁で造られています。土塁は朝鮮半島から伝来した版築技法を用いて築かれていますが、これは板枠の中で土を薄く層状に積みながら突き固めていく技法で、高さは3~5mに及びます。こうして築かれた土塁は非常に堅固なものとなり、現在もその姿を留めています。

石塁は水が流れる谷部に築かれています。石材は現地で調達できる花崗岩で、これを丁寧に方形に加工して利用しています。一部の石材はL字型に加工する切り欠き技法を用いており、これらの石材を巧みに組み合わせて積み上げます。

石塁のうち最も大きな規模を誇るのが中門石塁です。中門石塁は幅約30mにわたり谷を塞ぐように築かれたもので、上段5m、下段2mの2段構築となっており、下段には谷部の水を排水するための石樋が設けられています。石材は横目地を通す布積みで安定性が高く、現在もその威容をとどめています。

中門石塁に次ぐのが西門石塁です。こちらも丁寧に加工した花崗岩を積み上げていますが、積み方は目地を縦に通す重箱積みであるため安定性に乏しく、現在は大部分が崩落しています。これらの城門には横矢をかけられるようにするため左右の土塁を外側に張り出して築くといった防御上有利となる工夫もなされています。

城内には列石、礎石建物跡、馬立場石塁があります。列石は版築土塁を築く際の基礎で、御所ヶ谷神籠石ではこの列石が土塁の中に埋め込まれていますが、東門の南側では露出している箇所を見ることができます。

礎石建物跡は南北に延びる尾根上にあります。方形の石材を柱の基礎としており、建物の規模は3間×4間です。馬立場石塁は西門から南へ約200m進んだところにありますが、これは貯水池の堤防であると考えられます。

中門と東門の間にある谷には東石塁が築かれています。ここは平成31年度の西日本豪雨により毀損したため、令和元~2年度に発掘調査および解体工事を実施しました。石塁の大規模な解体工事は今回が初めてで、御所ヶ谷神籠石の構造を知るうえで重要な機会となりました。調査の結果、中門にみられる石樋を想起させるような構造が見つかりました。また、石塁が築かれていたのは水分を多量に含んだ砂質層の上であることも分かりました。岩盤まであと数十cmといったところでありながら何故このような軟弱な地盤の上に築いたのかは今後の検討課題となります。

石塁石材の正面は方形に加工して隙間なく積み上げていますが、見えない背面はあまり手を加えておらず、生じた隙間には拳大の石を多量に詰めていました。石塁の背面には拳~人頭大の裏込石が詰められて、その上部に版築土塁が築かれています。石塁解体中に須恵器坏片が1点出土しており、東石塁が7世紀後半に築かれたことが分かりました。第2東門でも同時期の遺物が出土しており、これらの資料は御所ヶ谷神籠石の築城時期を知るうえで重要な発見です。

築城から1,300年を経た今もその姿を留める御所ヶ谷神籠石は当時の土木技術の水準の高さを示しています。また、大規模な石塁や土塁を築いていることから、当時、国防の重要拠点として考えられていたことを示しているといえるでしょう。

情報提供:行橋市教育委員会文化課文化財保護係



城郭口コミ


2024/08/12 23:35RED副将軍
御所ヶ谷神籠石:大規模な水門が見事な古代山城⁡オススメ度 ★★★★★⁡築城年代は不詳。日本書紀などの文献に記載が無い全国に16ある神籠石系山城のひとつです。663年の白村江の戦いにおいて唐・新羅連合に敗れた後、大和朝廷により大陸からの侵攻に備えて防御を固めるために築かれたとされます。⁡見所標高246mの御所ヶ岳(ホトギ山)に築かれています。山頂を南東端とし西へ延びる尾根の北側斜面に北麓の谷を頂点として周囲約2kmの土塁が巡ります。土塁は花崗岩の切石列石を基部に置きいた版築土塁です。谷を渡る部分には排水溝を備えた石塁で築かれた水門が残っています。中門、東門、第二東門、西門、第二西門、南門、第二南門の七ヶ所...

2024/08/09 09:44星穏
御所ヶ谷神籠石:2024年7月1日から御城印の販売が開始されました。販売場所:行橋市歴史資料館(コスメイト行橋2階)販売時間:10時~18時休館日火曜日、年末年始及びお盆販売価格:1枚200円郵送でも購入可能です。また、守田蓑洲旧居でも購入できます。詳しくは行橋市ホームページにてご確認下さい

城郭攻略情報


2024/01/28 10:45
惟新斎北見守かなえ
県道250認定こども園ときいろ付近にて攻略
2023/03/03 15:02
わらじ
平成筑豊鉄道田川線犀川駅で、馬が岳城とともに攻略
2023/01/02 21:43
右京大夫セチオ
南行橋駅から小倉方面に10秒程電車が動いたところで取れました。30秒後には、消えてました。すごくピンポイント!
2022/01/02 10:45
山城守@ポンコ2…
東九州自動車道の今川PAにて攻略
2021/12/24 19:10
中務少輔たけちゃん
日豊本線でギリ攻略‼️かなりピンポイントです。

城主争い

来月度の城主争い戦況

 1位 Hassy中務大輔G3さん 168

 2位 星穏さん 90

 3位 むーとゆーのパパ左兵衛佐さん 87

御所ヶ谷神籠石の周辺スポット情報

 西門跡(遺構・復元物)

 馬立場石塁(遺構・復元物)

 礎石跡(遺構・復元物)

 中門跡(遺構・復元物)

 東門跡(遺構・復元物)

 第2東門跡(遺構・復元物)

 御所ヶ谷神籠石案内板(碑・説明板)

 不動ヶ岳城(周辺城郭)

 柳瀬城(周辺城郭)

 十鞍山城(周辺城郭)

 大坂山城(周辺城郭)

 奥の院(寺社・史跡)

 行橋市歴史資料館(御城印)

 第3駐車場(駐車場)

 第2駐車場(駐車場)

 御所ヶ岳山頂246.9m(その他)

 中門跡への登り口(その他)

 

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