壺笠山城(つぼかさやまじょう)

壺笠山城の基本情報

通称・別名

壷笠山城

所在地

滋賀県大津市坂本本町

旧国名

近江国

分類・構造

山城(古墳利用)

天守構造

築城主

浅井氏、朝倉氏?

築城年

元亀元年(1570)?

主な改修者

明智光秀

主な城主

浅井氏、朝倉氏

廃城年

遺構

曲輪、石垣、虎口

指定文化財

再建造物

周辺の城

延暦寺(滋賀県大津市)[1.9km]
宇佐山城(滋賀県大津市)[2.5km]
坂本城(滋賀県大津市)[2.6km]
将軍山城(京都府京都市)[4.8km]
大津城(滋賀県大津市)[5.0km]
中尾城(京都府京都市)[5.3km]
膳所城(滋賀県大津市)[7.8km]
山田城(滋賀県草津市)[8.1km]
衣川城(滋賀県大津市)[8.1km]
静原城(京都府京都市)[8.8km]

壺笠山城の解説文

壺笠山城(つぼかさやまじょう)は、滋賀県大津市坂本本町字比叡山にある山城。朝倉義景・浅井長政連合軍と織田信長の対決時に朝倉・浅井軍が陣を置いた。

歴史 

築城年代、築城者は定かではない。

元亀元年(1570)、朝倉義景と浅井長政の連合軍が本願寺と手を結んで南下して山科まで侵攻すると、三好三人衆を攻めていた織田信長は摂津から急ぎ京都へ戻り、軍を糾合して対峙した。信長が京都側と近江側で挟撃する一方、朝倉・浅井軍も別動隊を西進させるなどの策を取り、入洛の姿勢を強めた。

『信長公記』によれば、5,000~6,000の朝倉・浅井軍は、比叡山延暦寺の後方支援を受け「はちが峯」「あほ山」「つぼ笠山」の3か所に陣取っている。この3つの陣所のうちのひとつ「つぼ笠山」が、壺笠山城である。

その後、信長と朝倉・浅井軍との睨み合いは続いたが、膠着状態を打開できず12月に和議を締結。朝倉・浅井軍は「あほ山(青山)」を焼き払い退却した。

遺構 

京都と近江坂本の間にそびえる、標高422.2mの壷笠山山頂に築かれている。山頂付近にある白鳥越えと呼ばれる尾根上の間道は、比叡山系を越えて坂本と京都を結んでいた。

小規模な山城で、東西31m×南北35mほどの円形の主郭を置き、周囲を幅約3~5mの帯曲輪でぐるりと囲むドーナッツ型の構造だ。

主郭には北西側と北東側の2か所に虎口があり、石段も残る。北東側の虎口は、屈曲させたスロープ状の通路で主郭と帯曲輪を結んでいる。帯曲輪の周囲には石積みが残存し、南西側のものは高さ1mに及ぶ。

帯曲輪の西側には尾根上に通路が通り、この道が白鳥越えにつながっている。通路の南側には小曲輪群が設けられ、南側へ向けての意識が感じられる。

元亀2年(1571)の比叡山焼き討ちの直後には明智光秀が坂本城に入り、翌年には洛東の土豪たちと信長方との間で戦いが起こっている。この際に比叡山系の間道にも緊張が走ったと考えられ、壺笠山城もこのとき明智方に補強された可能性がある。

交通 

・京阪電鉄石坂線穴太駅から徒歩約1時間

参考文献 

・『近江の山城ベスト50を歩く』サンライズ出版、2006年。
・『図解 近畿の城郭Ⅳ』戎光祥出版、2017年。
・『明智光秀と近江・ 丹波 分国支配から「本能寺の変」へ』福島克彦、サンライズ出版、2019年。

文:萩原さちこ


壺笠山城の口コミ情報

2023年05月10日 RED副将軍
壺笠山城



志賀の陣の際、織田信長と対峙した浅井・朝倉連合軍の拠点🏯

オススメ度 ★★★⭐︎⭐︎

築城年代は不詳。
1570年、朝倉義景と浅井長政の連合軍が延暦寺と手を結び志賀郡に侵攻、壺笠山城を拠点としました。
この戦いで宇佐山城の森長可が討死。三好三人衆を攻めていた織田信長は京都へ戻り対峙しました。
膠着状態が続き和議を締結。朝倉・浅井軍は退却しました。
その後、明智光秀により洛東の土豪に備えて改修されたと考えられています。

見所
白鳥越えと呼ばれる京都と坂本を結ぶ要衝である壺笠山に築かれています。
山頂に円形の主郭を築き、周囲に帯郭が巡る縄張りです。
虎口や外周の帯郭に石積みの敷設も確認できます。主郭までの尾根道には明らかに左右が落ちており、二重堀切と土橋と思われる箇所がありました。

2023年01月15日 Jager724右近衛少将
壺笠山城



壺笠山城、青山城、白鳥山の砦を訪れました。 この中で一番見ごたえがある。

2019年02月16日 馬秀のすけ
壺笠山城

登山口がわからなくて行きすぎた。もう一度、戻ってふと横を見たら枝にテープ付けてあるのを発見!これが登山口だとわかって登った。正解でした。

帯曲輪下の周辺にいくつも石垣があった。

2016年01月24日 カーネル
壺笠山城

京阪穴太駅から200mほど北上。右に盛安寺の看板がある狭い道へ左折して、墓地を抜けると林道に
緩い斜面を登り続けると川を渡り、山肌が右から左に変わります。その先で左に鋭角に曲がる林道があるので左折すると主郭登り北の鞍部にでます。ここに、壺笠山の案内があるはずなのにない・・・派手にビニールテープを巻いた枝が気になりつつさらに直進したら、山に入る道があったので登山開始

なんとなく道を辿ると、傾斜がキツくなり藪と雪が深くなる。やっちまったなぁと思いつつ直登を続ける。急斜面に落ち葉と雪の2層構造は滑って辛い
汗だくで登り詰めると北の石垣に出ました。さらに登ると雪に埋もれてるけど、主郭への階段がなんとなくあり山頂に到達。嬉しかったです

主郭を囲う道を歩くと南方に降りる道があるので、こちらから下山。石垣もありました。さらに下るのと穴太への分岐があるので、右折
結局、行きに気になってたビニールテープの場所に降りてきました。林道に降りる手前で堀を超えますが迫力ありました

穴太駅に戻り往復2時間でした

歩き計画されている方の時間目安になれば幸いです


2012年05月22日 ひろり
壺笠山城

ハイカーにも有名なダニスポット(笑)。
春から秋は特にご注意下さい。

2011年08月07日 天下泰平刑部卿
壺笠山城

石山坂本線・滋賀里駅にて攻略

壺笠山城の周辺スポット情報

 壺笠山城説明版(碑・説明板)

 白鳥山砦(周辺城郭)

 青山城(周辺城郭)

 八ヶ峰砦(周辺城郭)

 登城口(その他)

 登山口(その他)

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